fantasticfour


今年の8月にアメリカで公開予定の『ファンタスティック・フォー』。
その予告の途中で街の中心から巨大なエネルギー場が発生して空間が歪むシーンがあり(記事ではマグネティックフィールドと呼んでいる)、この演出は最近のハリウッド映画でよく見かけるけど、これはアニメから来てるんじゃないかと紹介していました。
ハリウッド映画ではCGを多用するために脚本以外にストーリーボード(コンテ)を使用し、このストーリーボードをCG業界に持ち込んだのはアニメ好きの人間ではないだろうかというコメントを紹介しています。
現在CGや映画に関わっている人達が子供の頃に見た『AKIRA』等に影響され、そういうストーリーボードを描いているのではないかというコメントも紹介されていました。





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●FlyLikeSymptoms
3点着地:GHOST IN THE SHELL
切りあった後で少し遅れて決着がつく演出:獣兵衛忍風帖(他の映画もあると思う)
凄い血飛沫:一番最初は実写の『乱』だけどアニメで使われるようになって人気になった
多数のミサイルを避ける:マクロス

●Bobgrey
剣士同士が一瞬切り結んでその後ちょっと経ってから片方が倒れるというのは黒澤映画にある。
凄い血飛沫も『獣兵衛忍風帖』以前からあったぞ。

●Volante3192
切りあって少し経ってから結果が分かる演出は『七人の侍』で侍を探してる時の戦いであったな。
凄い血飛沫?『死霊のはらわたII』はどうよ。
トロマとロジャー・コーマンもこの戦いに参加できると思うんだが。

●Catsidhe
剣士同士が一瞬切り結んでその後ちょっと経ってから片方が倒れるのは1930~1940年の映画にあるぞ。
例えば『The Court Jester』はそれが売りだった。

●FlyLikeSymptoms
とりあえず、後で倒れるのは『乱』の方が古かったと思う。

●Grenadier84
発射したミサイルがらせんを描きながら飛んでいくのって何か名前がついてなかったっけ?
『アベンジャーズ』でアイアンマンがショルダーミサイルで防ぐシーンについて誰かが解説してたんだけど。

●stellastar42
↑それは”板野サーカス”だな。
そういうシーンを得意とするアニメーターなんだ。



●stellastar42
少し経ってから倒れる演出はもう時代遅れで陳腐になってしまったな。
2人の侍が道で出会い、一瞬立ち止まって剣を抜きかけるんだけど実力が伯仲してる事を感じ取ってそのまま歩み去る演出の方がクールだ。
で、戦いはラストに行われると。

●Volante3192
調べてみた(IMDbじゃなくて自分が持ってるDVDで)けど、『乱』の方が『死霊のはらわたII』よりも2年古いな。
とは言え、『乱』はかなり限定的な公開だったからサム・ライミ達が見たかどうかは分からない。
それでもロジャー・コーマンは絶対に『乱』より前だったろうし、トロマも『乱』よりも前だったと思う。

●Eric
↑『影武者』と『乱』はアメリカではイベントフィルム(イベントで公開された映画)だったけどジョージ・ルーカスとフランシス・フォード・コッポラが北米で公開しようと頑張ってたから。
もし君が十分大人で映画好きでこの映画を公開してる場所から車で行ける距離に住んでいたら、どんなに限定公開であっても見に行ってたと思う。
それに黒澤明は60~70年代の映画学校で教材になってたからね。
サム・ライミは映画を作るために中退するまではミシガン州立大学で英文学を専攻していたけど(wikipediaによると)、もし彼が当時映画に嵌っていたとするなら他の映画好きと話をする時に黒澤の名前が載っていない記事や黒澤映画を抜きに会話をしていたとは思えないな。
(自分は当時子供だったけど、80年代初期の映画について語るほどには年を取ってたし、黒澤はインタビューや記事に出てきていたから聞いた事があった)
これはヴェルヴェット・アンダーグラウンドのファーストアルバムみたいな感じかな。
アルバムを買ったのは僅か数百人だったけど、そのアルバムを聞いた彼らはみんな後にバンドを始めた。
『乱』も多くの場所で公開されたわけじゃないけど、多くの映画人にとって大きな存在なんだ。
ライミが『乱』を見たかどうかは知らないけど、中年となった自分の回想と憶測からしてみれば、見てない方が驚きだ。

●Suzaku
>剣士同士が一瞬切り結んでその後ちょっと経ってから片方が倒れるというのは黒澤映画にある。
その通り。
黒澤オリジナルの映画技法だね。
もちろん西部劇もこの影響を受けている。

●falseprophet
>剣士同士が一瞬切り結んでその後ちょっと経ってから片方が倒れるというのは黒澤映画にある。
昔のチャンバラ/時代劇映画でよくあるシーンだな。
一対多のシーンで凄く人気な演出だ。
(切腹とか大菩薩峠とか)
主人公が1人ないし2人の敵を切り、その切られた敵は主人公が他の敵と戦ってる間にゆっくりと倒れるんだ。

●Hands of Orlok
『AKIRA』の爆発シーンは典型的な” Tokyo Fireball”だな。
(訳注:日本では世界の破滅として東京の破壊が描かれる事、西洋の場合は”Big Applesauce(世界規模の出来事でニューヨークが舞台となる事)”)

●Daveinva
『AKIRA』のはるか前にこういうスタイルのアニメはあったけどな。
アニメ以外にアメコミでも。
the_pitt

●Suzaku
↑確かこういう演出は『AKIRA』以前にもあったと思うし、絵としては80年代初期に出版された漫画版『AKIRA』にも載ってる。
もちろん、”核で破壊される都市”というのは日本のフィクションで以前から一般的だったしね。

●Daveinva
自分が映画の中でこういうエフェクトを(核爆発以外で)初めてみたのは1996年のキアヌ・リーブスのトホホな映画『チェーン・リアクション』だったな。

●2 Warps to Neptune
マグネティックフィールドに関しては知らないけど、こういうイラストだったら冷戦時代によく見かけたぞ。
(コピーライターのジョン・カールトンがデイリー・ヘラルドに載せてた)
原爆の爆破図が日本のアニメーターやアーティストにとって刺激的な題材になっていたとしても不思議じゃないと思う。

nuke

●lorq
とりあえず『AKIRA』以前のアニメだと『宇宙戦艦ヤマト』やその続編で火に包まれる都市を描いてたと思う。

●Daveinva
↑ロボテック(別名3つのアニメからなる作品)もだな。
これも『AKIRA』以前だ。

●Marco Alencar
ヤマトは面白すぎる。

●Marasai
とにかくザック・スナイダー監督のスタイルはアニメやスーパー戦隊物に似すぎ。

●Zandit
『MATRIX』の最終作でもあったな。



●stellastar42
↑最終戦はドラゴンボールZ過ぎる…

●Fjolnir
『MATRIX』の場合は『北斗の拳』要素も多いんだけど、『北斗の拳』は今のアニメにある武道要素の重大なはしりだから不思議ではないな。
そして『北斗の拳』は『燃えよドラゴン』など格闘映画に影響されまくってる。
『北斗の拳』は『ドラゴンボール』の前年に少年ジャンプで開始して5年間連載してたからね。

●relic1980
うーん、ハリウッドはアメリカでアニメが人気になる何年も前からストーリーボードを使っているんだけどな。
ディズニーの『リラクタント・ドラゴン』の中の『Baby Weems』でストーリーボーディングのプロセスを見る事が出来る。
(これは1940年代の作品だ)
『ロケッティア』の作者であるデイブ・スティーブンスはアニメと映画の両方で活躍したストーリーボードアーティストだけど(例えば『レイダース/失われたアーク《聖櫃》』)彼の作品は70年代から80年代初期のものだ。

●DrLamb
3点着地ってアニメがオリジナルなのか?

●Captain Tripps
↑あるいは漫画かな。

●vidvamp01
『MATRIX』はアニメをもろにインスパイアしてるな。
ウォシャスキー兄弟も認めてる。
彼らの最新作『ジュピター』にも似た雰囲気を感じてるんだよな。
自分は彼らのデジタル表現に対するアプローチが好きなんだ。
これが将来の映画のインスピレーションになる事を願ってるよ。

●Kelvington
話はそれるけど『ターミネーター』でも似たようなエフェクトがあったな。



ともあれ、1953年の『宇宙戦争』にも爆破/バブルエフェクトはあったんだが。



●Aiwaz418
↑いわゆるウロボロス効果って奴だな。
日本がハリウッドの手法を拝借して、今はハリウッドが日本からその流行を取り入れてる。

●GeekFilter
最初にタイトルを見た時、”人気の特殊エフェクトのオリジナルはアニー”と空目した。

annie





何が最初なのかというのは色々と議論が分かれるところかもしれませんが、お互いに影響しあって更なる表現が生まれてくるのかも。
個人的には『さばげぶっ!』のようにアクション映画ネタ満載のアニメは大好物だったり。
しかもリロードがアクションの緩急をつけるという事をきっちりと押さえてあるし。

おまけ再録: