P-1


広い海岸線を持つ日本にとって哨戒機は欠かせない存在であり、日本はアメリカ・ロッキード社のP-3Cの後継機として国産の哨戒機P-1を開発してきました。
P-1は今年海外で初めて運用試験を行い、同時にイギリスで行われる英国空軍国際航空ショーにも参加する事になりました。
P-1はボーイング社が開発した哨戒機P-8と競合する事になりますが、P-8が設計段階で搭載を諦めた潜水艦の発見に対して有効となる磁気探知機(MAD)を搭載し、アクティブ・フェーズドアレイレーダーで360°の監視が可能となっています。
更に優れた搭載能力を擁しており、機体の各所に配置されたハードポイントに武器を搭載する事で爆撃機として運用する事も可能です。
また、運用コストが2.5億ドル(約303億円)のP-8に対して1.4億ドル(約170億円)と低価格なのも強みで、領海内にロシアの潜水艦が頻繁に潜入してきているイギリスが興味を示していると言われています。
海外デビューが決まった日本のP-1哨戒機に対する海外の反応です。


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●BuckyBronson
自分はNATO非加盟国が開発している最先端の軍事技術が好きだ。
北米のプライドからか、海の向こうで優れた軍事技術が作られても採用が防止されてきたのが常々残念だったから。
日本は自動化においてアメリカに先駆けて信じられないような設計と製品を作り続けてきたし、それ故にここ20年間は世界を席巻してきた。
日本は素晴らしく技術が熟練した国で、優秀な製品を作り出す事だって多い。
需要に完璧にフィットする凄い可能性を持った哨戒機を作ったとしても驚きはないね。

●DakirSmith
これは確かに素晴らしい機体だな。
アメリカの軍需産業が潰してしまうだろう事が残念でならない。

●Jerry of Garcia
↑この機体は気に入ったけど、これは日本が第二次世界大戦以降初めて海外輸出する軍事武装システムだから、飛行機に関しても危機に陥った時の日本のサポート能力に関してもどの位信頼度があるのか顧客は全く分からないと思う。
これは凄く複雑だから最初は少数から始めるだろうし、受注が殺到する類のものでもない。
アメリカは特に何もしないんじゃないかな。

●warpspeed
日本が1.4億ドルでP-1を製造して販売できるのに、もう何年もボーイング737(P-8のベース機体)を作ってるボーイングがP-8を作るのに2.5億ドル掛かるってどういう事だ?
P-1とP-8の電子装備はよく似てるだろうしコストの違いも洗い出されてると思うんだが
日本にとって初めての国際進出だし、市場に浸透するために喜んで値段を下げてるんだろうけど1.1億ドルというのはとんでもない差だな。

●jasonof2010
官制品としてのP-1の値段は幾らなんだろうな?
例えば、ネットによるとエンジンはこの価格に入ってないという話もある。
航空機器の価格を見極めるのは難しいんだ。

●oglocc
大きな窓がP-1を世界一キュート且つ小さな4発エンジンジェット機にしてるな。
P-8と一緒に写っている写真を見ればボーイング737よりも窓が大きいのが分かる。
それにP-3よりもかなり大きい。

●Machingadera
フライ・バイ・ライトに興味がある。
(訳注:P-1に搭載されている機能で、機体の操作に電線(フライ・バイ・ワイヤ)ではなくを光ファイバーを使用している。電子機器への電磁波干渉が少ない)
凄く壊れやすそうに感じるけどそうじゃないんだろうな。
自分は光ファイバーの経験が少ないからバイアスが掛かってるんだと思う。
これって航空機器開発のトレンドなのかな?
今後主力になっていく?

●Jerry of Garcia
↑将来ね。
光ファイバーは軽くて高速だし機体をリタイヤさせることなくアップグレード出来るから。

●GasDude
ゴジラを倒すにはもっとでかいミサイルがいるな。

●bugattatra - parallel double-park that muthafucka sideways
ルックスは凄く良いんだがキャビンがかなりプラスチッキーだな。

●phrancis5
S-3バイキング(ロッキード社の哨戒機)の巨大版という感じがした。
S-3がリタイヤしてしまったのが残念でならない。

●dfseTheGoat
ASM-1C(P-1に搭載できる対艦誘導弾)ってどうなんだろう?
よくは知らないんだけど、AGM-65マーベリック(空対地ミサイル)やAGM-84ハープーン(対艦ミサイル)が簡単に手に入るのに敢えて開発したのは何か理由があるんだろうか。

●RngRvrClsc
クールな飛行機だけど日本のなら自分は新明和のUS-2が好きだ。
飛空艇を嫌いな人間がいるか?

●tekkblade128
P-1のカラーコードはこの飛行機が巨大ロボに変形するというシークレットコードになっている。

●DoctorNine
どっちがより効果的か海上試験をするっぽいな。

●Aleksey
変だと思われるかもしれないけど、戦闘機よりもずんぐりしたユーティリティジェットの方が可愛いと思う。

●Lith
この飛行機はルックスが…良いな。
渋い。

●jasonof2010
P-8にもMADのオプションがあるぞ。
インドが買ったのには統合されてる。
アメリカ海軍は最初価値が無いと思ってたけど今じゃP-3でも頻繁に使われてるし。
対潜水艦戦闘でも性能を発揮してるくらいだ。

●GLS
日本は憲法で中立を謳ってるけどその中でP-1の調達をどうやるのかが不思議だ。
もし顧客が戦闘に巻き込まれた場合、日本は飛行機の部品を供給するんだろうか。

●jlnbos
P-8に対して競争力となれるのか疑問だな。
P-8は価格もメンテナンス費もかなり安くできると思う。

●Liam Farrell
↑実際そうだと思う。
ボーイング737ベースの勝者っぷりは何度も実証されているわけで。
部品は全世界で販売されているし、P-8が真の荷役馬となるように努力し実現してるから。

●Ultrabuttz
ちょっとググってみたけどP-8って本当に高いんだな。
P-8を4機買う金額でP-1が7機買えるぞ。

●jlnbos
↑ちょっとそこが謎なんだよな。
P-8は737ベースでかなり生産されてるはずなのに。
しかも(P-1の)エンジン4基に対して(P-8は)2基だぞ。

●burner362
記事本文から引用。
>現在、P-1はフル装備で1機あたり1.4億ドル(P-8は2.5億ドル)だが、これは大量生産による効率化により機体がこなれてくるのと同様に価格も下げる事が可能だと思われる
737プラットフォームにこれ以上の経済スケール/効率化ポテンシャルがあるかどうかは疑問だな。
もし充分なバイヤーが付けばP-1はP-8の半額位になるのか。
そして多くの沿岸国にとって(P-8を1機買う値段で)領域をカバーできる2機の哨戒機を買えるというのはかなり魅力的だ。
しかもP-1は能力的にP-8に劣ってるという訳じゃないし。

●Jerry of Garcia
↑航空機の値段を比較するのはかなり難しいんだ。
個人的に特定の目的用に組み立てられている飛行機の価格がP-8のそれよりも下になる事はほぼ無いはずなんだけど。

●burner362
↑民生用のボーイング737は1機あたり大体1億ドル(約120億円)。
で、作戦機器/統合環境で追加として1.4億ドル掛かる。
F/A-18E/F(戦闘機)の機体価格が0.7億ドル(約85億円)で、同じ機体で最新のバッチを組み込んだEA-18Gが1億ドルするのと同じ感じだな。
多分川崎重工が選んだアビオニクス/センサーが作戦要求スペックに対してかなり低価格だったんだろう。
アメリカ海軍のスペックに対する要求はかなり独特で、それがP-8の価格を押し上げてるけど、日本やイギリスはあまり問題にしないと思う。

●DCV
単体で見るならP-1は驚くほど小さいんだけど、それでもまだでかいな。
イギリスは間違いなく買うんじゃないかな。
ニムロッド(イギリスで運用している哨戒機)のために開発した最先端のセンサーを統合するためというのもあるし。

●David Pothecary
↑そっち方面は不味い。
イギリスときたら機器の追加無しで値段を跳ね上げさせることに関して素晴らしい手腕も誇るからな。
イギリスはボーイングから直接アパッチを買うという本当に良いオプションを提示された事があるんだ。
値段は0.3億ドル(約36億円)で、性能を考えればこれは素晴らしい価格だった。
ところが、今の所我々のフィールドはWAH-64アパッチで(イギリスとイタリアのヘリ製造会社アグスタウェストランドがライセンス生産しているアパッチ)、これにはアパッチとは別のエンジン、防衛機器が付いていて、ローターの上に巨大なレーダーも付いている。
こちらの価格は0.6億ドル(約72億円)。
アグスタウェストランドはアパッチの替わりに自分達のWAH-64アパッチを買うべきだとイギリス政府を説得しようと試みて、それが聞き入れられたという訳だな。
今のイギリスバージョンはアメリカ版よりもちょっとだけ性能が良いはずだ。
とりあえずイギリス政府が望んだ、よりパワフルなエンジン、持ち運びできる折り畳み式のローター、より良い火力コントロールが付いている。
でも、本当にボーイング2機分の良さがあるかって?
だから買ったんだろって?
自分はそうは思わない。
ここイギリスでは未だに防衛機器は全て自分達で作るべきという考えがまかり通っていて、それがイギリス軍を壊滅させてるんだ。

●Jeb_Hoge
多分翼と胴体の形状のせいだと思うんだけどA-6(アメリカが使用していた艦上攻撃機)並に奇妙な形をしてると一瞬思った。

● hangy-down parts under the wings
哨戒機は翼の下に機器吊り下げ用のパーツを付けるのが好きなんだけど、自分もその理由が知りたい。

●tonered
↑翼の下にある巨大な3つのポッドはフラップトラックフェアリングで大型商業機でも見る事が出来るぞ。
(訳注:翼のフラップの空気抵抗を低減させるための覆い)
この記事で書いてるのは武器用の追加パーツだと思う。

●Hunter3203
日本って日本製の物を持つという方針のもとに単独開発で巨額な開発費用を費やす事が多いよな。
P-8はフレームからビルドオフしてまた組み立てるというのを毎年何百機もやっている。
世界中に何千ものサービス体制があるんだ。
真のコストで日本のP-1に太刀打ちできる道があるとは思えないんだが。
今は市場で競争するために値下げをしてるかもしれないけど、それこそがP-8と競合するって事だと思う。

●real7777truth
↑それはナンセンスだ。
日本の企業は部品の利益マージンが低いし、メンテナンスコストの低さに誇りを持っている。
部品は未来の民生機とシェアできるようになると思うし。





日本で正式配備されたのは近年になってからですが、さっそく世界に向けて羽ばたこうとしています。
川崎重工以外にも様々な国内メーカーの部品が使われており、まさにチーム日本といった面持ちの機体であります。
追記:ロッキード→ボーイングに修正。ご指摘感謝します。




飛翔への挑戦―国産航空機開発に賭ける技術者たち―
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