kaki

渋柿から取れる柿渋は昔から染料や保護材として日本で使われてきました。
柿渋は海外でもkakishibuと呼ばれており、海外のとあるジーンズファンが柿渋でジーンズを染めた様子をレポートしていました。


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●stevekas
免責事項:このスレッドは初心者レベルの人間による作業についてなのでやる時は自己責任で

柿渋染めやコーヒー染めについて語られてるのを見てずっと興味があったんだ。
それにラックに掛かった自分のナチュラルデニム(生成りデニム)も寂しそうだったし。
クールなジーンズなんだけど、いつもインディゴ染めのズボンを履き倒してるからあまり履いてないんだ。
それに天然染をしようとすると毎回決まって変な出来になってしまうし。
多分自分が適当だからだと思う。
ただし、このナチュラルデニムは売るか実験に使うつもりだった。

背景をかいつまんで話すと、日本の柿渋を使った”染め”の方法と柿渋を売っている人がいるという記事をネットで読んだ事があって、この掲示板でも何人かとその事について語り合って、面白い出来になりそうな感じがしたんだ。
柿渋は面白い素材で、年月が経つたびに日光で色が濃くなっていくとか。
着古されてく感じはインディゴ染めに似ているらしい。
どういう出来栄えになるかは、日光への晒され方、どういう風に着用するか、どんな物を持ち歩くか等、色んな要素が絡んでくる。
その事を知って、あまり濃く染めないようにした。

注記:これは1日目。気に入った濃さになるまで2~3回追い染めする予定だ。

日光で吊るす方法をとる事にした(色んな方法がある)。
まずは洗濯バサミを使わないで吊るせるようにした。
こうしないと柿渋で染めた時に白点が出来てしまうから。
更に上下をひっくり返せるようにしないと乾いている間に柿渋が下に降りていってグラデーションになってしまう。
自分はベルトループと裾のインナーカフスに紐を通す事にした。

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次にジーンズを浸ける容器に柿渋パウダーを入れて水と混ぜた。
この容器は中身が溢れない位大きいものにする事。
柿渋は安くないし、何度も使うつもりなら溢れて無駄にさせない方がいい。
追加するとこれは天然素材であり、かなり強い匂いがする。
自分は我慢できたけどかなり強烈だ。
自分には子供が2人いたから匂いに弱音を吐かないようにかなり頑張った。
因みにこの匂いは何度か水で流せば消えていく。
匂いに敏感な人は気を付けた方が良いかも。

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いよいよ実行。
ジーンズを折り畳んで柿渋に沈め、全体に行き渡るように動かした。
何をやってるのか自分でもよく分かってなかったけど良い感じにいったね。
15分間程柿渋に浸けて掻きまわし、木のスプーンで突いた後で吊るし、乾かしながら上下をひっくり返すプロセスに移行した。
聞いたり読んだりした限り柿渋は日光に当たると色が濃くなっていくという事だったので、文字通り直射日光の元でこの作業をしてみた。
写真のジーンはまだ濡れてる状態で、染めは一貫してるように見える。
乾くにつれてより柿渋が含まれている縫い目は濃い状態になってばらつきが出て来た。
最終的には目論見よりも明るい色になったから明日また染めてみるつもりだ。

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●ickes
おいおい、これはかなり良い感じになったじゃないか。
自分なりの感想を言わせてもらうなら、Downtown Brownsのジーンズみたいだ。
Downtown Brownsはもっとオレンジっぽいけど、これだってかなり良いぞ。
Guns and Moneyも柿渋染めのジーンズを出してるな。
金額はどの位掛かった?

これがGuns and Moneyの柿渋ジーンズ。
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●DigDug
干し煙草みたいな色で凄く良いな。

●stevekas
みんなありがとう!
塗れた状態だとかなり良い感じなんだけど乾くとよりオレンジっぽくなってあまり好きな感じじゃなくなったんだ。
なるべく濡れた時の状態に近づくように浸け続けようと思ってる。
柿渋は自分の買った量だと60ドル位。
でも自分の持ってるピマコットンのジーンズも染められたし、隣の飼い猫用のシャツの分もあるかな。
Guns and Moneyのジーンズはかなり良い感じだね。

●untucked
これは他の天然系染料の錆色よりもかなり良いんじゃないか。

●wisdom
かなり良いじゃないか!
生成りデニムの話題が出るたびにかなりの影響があるみたいだな。
縞状になる対策はしてる?
柿渋は乾燥に時間が掛かって色が濃くなる部分が不規則に出るみたいだから。
自分の経験だと柿渋染めした物は匂いと同じように水で洗えば洗う程柔らかくなるみたいだ。
追い染めについてアドバイスを。
もし日向で作業を続けるなら2~3日日光にさらすと色は更に濃くなっていくから。
追い染めする前にそれを確認したくなると思う。
大きな変化は最初の数日後に表れて、それから数か月以内にまた大きな色の変化が起こる。
柿渋も固くなるね。
瓶に入れてしっかり蓋をして日差しの当たらない場所に閉まっておくといいみたいだ。
液体状の柿渋は最終的に凝固すると聞いた事がある。
まだそうなった事はないけど、それほど柿渋染めの経験がある訳じゃないしね。

素晴らしい出来だよ。
このプロジェクトをKakishibui.com(海外の柿渋販売業者)のクリスに伝えた?

●stinky
これは本当にクールだな。
自分の生成りにとって良いプロジェクトになるかも。

●stevekas
>自分の生成りにとって良いプロジェクトになるかも。
是非やるべき。

>縞状になる対策はしてる?
その事は頭をよぎったけど、干してる間に皴になってきたから手作業(ブラシ)で皴を取るよりも、もう1回柿渋に浸ける事にしたんだ。
色が濃くなることに関しては心配してない。
ネットで見た一番色の濃い柿渋染めでも自分にとってはいい感じだったからね。

クリスについて言ってくれてありがとう。
このリンクはクリスにも伝えたよ。
彼女は多いな助けになってくれたから、ここで言わないでいるのは悪い気がしてたんだ。
彼女は超良い人だけど凄く忙しいから連絡をしても返答は2~3日かかるかも。

●colerussell
いや、これはデニム染めとしてかなりのもんだ。
染料が高くないなら自分も真似しようかな。

●DigDug
次やる時はブルージーンズも柿渋で染めてみてくれないか。
どうなるのか興味ある!

●stevekas
さて、2日目だ。
みんなコメントをありがとう。
まずは1日目のサイクルの後で乾いた状態の写真から始めよう。
まだいまいちな色/トーンなのであまり気に入ってない。
錆/茶色は消えてしまって、タン/ピンクっぽい色になってしまった。
悪くはないんだけど、目論見とは違う…

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2回目の染め。
柿渋は1晩水を混ざっていたから匂いが更に強烈になって、より錆色になってた。
次にやる時は前日に水に溶いて1晩置いておこうと思う。
ともあれ、これは2度目の染めの後。
まだ濡れてる状態だ。

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で、柿渋が乾くのを待ってる時にピマコットンのジーンズPima Fireを染めるだけの量が残ってるのに気付いた。
だからあれこれ悩む前に染めてみる事にしたんだ。
ちょうどこのジーンズを染められるだけの量が残ってた。
ピマの方は皴やカスレが付いてたから完璧な仕上がりを求めなくても良かったのは幸運だったな。

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いつもの通り掻きまわしてひっくり返して日光で干したら最終的に自分の好きなタバコ・ブラウンに仕上がった。
週末にまた日光でエイジングをするつもりだけどこの色合いは最高だ。
日光でもう少し色が濃くなったら美しくなると思う。
内側を撮った写真は色が薄くなっている事に注意。
これは日光が当たる面(外側)と当たらない面(内側)の違いを表してる。

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Pima Fireの方もかなりクールな感じになったけどちょっと時間をかけて日光などでどう変わるか見てみる事にした。
かなり気に入ったけど、これ以上の縞は要らないし、アンティークな感じになったかな。
ざっくばらんに言うと”汚れた”感じだ。
それでも真面目な話、これはかなり気に入ったよ。

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●untucked
これはかなり興味をそそられるな。
もし茶色のデニムをインディゴで染めたらどうなるんだろうか?

●stinky
植物タンニンなめしの革を柿渋で染めたらどうなるんだろうか?

●wisdom
予想よりも遥かに良いな。
自分も生成りデニムと柿渋を買う事にしよう。
これは凄い出来だよ!
どうやって縞に対処した?
何回くらいひっくり返した?
満足いかなかった部分の写真とかはある?
質問ばかりで済まないが、このプロジェクトは本当にクールだ!

●exophobe
自分の持ってるPima Fireも染めたくなってきた。

●kakishibuchris
みなさんこんにちは。
柿渋屋のクリスです。
このプロジェクトの事を教えてもらったわけだけど、楽しく追いかけさせてもらったよ。

ここに挙がってるコメントに幾つか追加させてもらおうかな。
そう、柿渋は日光で色が濃くなるね。
自分なら2度目の染めの前に少なくとも1週間は置くかな。
少なくとも3かは天日干しすると思う。
(もちろん均等に日が当たるように向きを変えながら)
柿渋から引き上げて天日に干して、これだけ?となったプロジェクトは数えきれないくらいある。
1か月後に見た時に、なんであんなにがっかりしたんだろうと不思議になる事も。
本当に色が濃くなるよ。
保証する。

縫い目は複数の層になってるからより色が濃くなるね。
柿渋が多いという事はタンニンも多いという事だから。
1層の部分は乾くのが早くて、乾いた所に縫い目の部分に残った柿渋が染みていってグラデーションになる事もある。
凄くクールなエフェクトだよ。
意図的にそう出来た事はまだないから、これは神様からの贈り物みたいなものかな。

それから、柿渋は確かにゲル状になるね。
これは柿に含まれてるペクチンが作用してる。
冷蔵庫に仕舞って上手くいった事はまだないね。
冷音は個体が分離する原因にもなるから。
上手く混ぜ直せた事もない。
柿渋の一番いい保存方法はワインと同じで涼しくて暗い場所に置いておく事。

経験上だと必要な量を混ぜ合わせる事も出来るみたい。
パウダー状の柿渋なら水に混ぜるまでずっと保管できるよ。
柿渋がゲル状になってないか定期的なチェックは必要だけどね。
早期発見で来たら対処できるけど、遅すぎたらお終い。

革製品の柿渋染めについては…顧客に革の柿渋染めに挑戦した人が何人かいるけど結果は色々だったみたい。
ある人は上手くいって、ある人は上手くいかなかった。
どういうプロセスやテクニックを使ったのかは知らないけど。

ここのパーティーを壊すつもりはないけど、助けになれるなら質問に答えるよ。
日本にいる私の柿渋の先生は秘密を持たないタイプの先生だから、私も彼の名誉を追って同じことをするつもり。

●Winterland
クリス、その知識でこの掲示板を手伝ってくれてありがとう。
それこそがこの掲示板の全てなんだ。
気軽に書き込んでほしいし必要だったら新たなスレッドを立ててくれてもいい。
まだ軽く読んだだけだけど、このスレッドを読むまで柿渋の事は聞いた事も無かった。
歓迎するよ。

●stevekas
クリスが来てくれて良かった。
クリスにはこの実験を始める前にメールで凄く助けてもらったんだ。
後でもっと柿渋を注文するためにメールするつもりだよ。

OK、写真といこう。
まず、下の写真がそれぞれのジーンズの本当の色だ。
直射日光の下で撮影してなるべく本来の色に近づけるようにした。

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それ以降の写真は室内で撮ったんだけどホワイトバランスが上手くいかなかったんで本当の色ではないかな。
聞いてくる人が結構いたから色の変化してる部分を。
クリスが言ったように縫い目など布地が厚くなってる部分は染料やタンニンが集まってるのが分かると思う。
下にその写真を載せてみた。
自分はこのエフェクトをかなり気に入ってて凄く美しいんだけど、もし一貫した色の乗りを期待してるならこの方法だと上手くいかないと思う。

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●ickes
凄く良いな。
Pima Fireの変化が好きだ。

●stevekas
これが生成りデニムを柿渋で染めた全体像。
干し煙草色と言った人がいるけど素晴らしい褒め言葉だね。
バリエーション豊かな茶色だ。
ホワイトバランスが上手くいってないんで、きちんと撮れた写真の色で想像してほしい。

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●Dirty_Denim
OK、生成りデニムが素晴らしい変貌を遂げたな。
特に染料が濃くなってる部分が気に入った。
Pima Fireの方は売れるくらいじゃないか。

●stevekas
Pima Fireの方は驚きの結果だった。
ちょっとした付け足し程度で残った柿渋を使ったんだけど、この出来は本当に気に入ってる。
別に嫌いだったわけじゃないんだけど、着古してスジが出てきてからはいまいちだったんだ。
今はカスレやスジが絶妙なエフェクトになってる。
後はパジャマみたいだった柔らかさを取り戻してくれることを期待してるよ。

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様々な効能があると近年再注目されつつある柿渋。
日本では昔から染料や防腐剤、防水用の保護材として使われてきました。
海外でもそのナチュラルな色合いに注目している人がいるようです。
追記:ピナ→ピマに修正。ご指摘感謝です。




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