credit:Frederic Lecomte/thesamuraiarmourforum.com
日本の戦国時代に広く使用された頭形兜(wikipedia)。
様々な形状があり、日本の鎧兜を代表するものとなっています。
海外にもコレクターがいるようで、頭形兜について語り合っていました。
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●Dave Thatcher
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●Alessandro Tornese
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●Dave Thatcher
兜を集め始めた頃は頭形兜は足軽のヘルメット以上のものではないと思ってた。
何年か経って幾つか頭形兜を集めたけど、不思議な事にどれも構造は同じなのにお互い形や仕上がりが違ってるんだ。
だから頭形兜について勉強するスレッドを立てようと思ったんだ。
頑丈で効果的且つ魅力的なデザインの兜を少なくとも1つは持っているコレクターが対象のね。
三枚兜(鉢が三枚の鉄板で構成されている兜)が妥当な所かな。
サンプルとして、これが大名クオリティの頭形鉢(頭形兜)。
●Massimo
このスレッドを待っていた。
皮肉な事に頭形兜は自分が持っていない唯一の基本的な兜ではあるんだけど。
(色々タイミングの合わない事があって)
裕福な侍は戦場で変わり兜をもっと実用的な頭形兜に変えたりしたのかといつも不思議だったんだ。
だから(このスレッドで)自分のコレクションに最初に加える兜についての知識欲を満足できたらいいね。
(構造、変わり兜のベースとして使用してたのか、タイプの違い、グレードの差を見抜く方法等々)
●JustinGr
自分の頭形兜。
(前立は近代の)
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●Massimo
↑これは付眉庇の良いサンプルだね。
数年前に売り込みがあったんだけどその時はまだ知識がなくて頭形兜は卸眉庇だけだと信じてたから断ってしまったんだ。
あの兜は後期のものだったんだな。
鉢に並んでついてる大きなリベット(大星?)の良いサンプルになる兜を買うチャンスを逃してしまった事もある。
ま、でも誰もが素晴らしい能力を持ってる訳じゃないしね。
そこで専門家に質問なんだけど、頭形兜がカテゴリを離れて変わり兜の様に別の兜になる前段階としてどの位の変更があったんだろうか?
(眉庇やリベット等に)
●uwe
頭形兜はそもそも変わり兜のカテゴリだったような。
●ian
↑高級な頭形兜はね。
静岡県の久能山東照宮にある徳川家康が持っていた金漆塗りの鎧2体に付いている頭形兜の事を忘れちゃいけない。
このスレッドのセクションは実用の兜で、適切な比較ができるように少なくとも前面と側面の写真を投稿してほしいかな。
それから、謂れがはっきりしてるのはともかく、何か痕跡が残ってたらそれも投稿してほしいね。
写真を撮る事が出来たら自分の持ってる頭形兜も投稿するよ。
●Dave Thatcher
それで行こう!
自分は9つの頭形兜の写真がある。
高画質の写真を撮って重量やサイズと一緒にシェアできれば論文に出来るような包括的なガイドを作れるんじゃないか。
1.前面
2.側面
3.背面
4.内部
5.可能なら上部からの写真
●JustinGr
兜を着用しないで撮らないとな。
●viper6924
これは”全ての頭形兜の母”と呼ばれてるもの。
分厚い鉄板製で滅茶苦茶重い。
間違いなく火縄銃の弾丸を防ぐだろう。
豪華なものは一切なくて、シンプルな目的のために作られてる。
即ち…戦!
でもラインは凄く良いんだ。
特に横から見た所が。
●Frederic Lecomte
これは本当に興味深いスレッドだな。
頭形兜は見た目もシンプルだし機能もシンプルだ。
でもより詳細な部分に目を向ければ最初に想定してたよりも遥かに複雑なものになっていく。
頭形と日根野頭形の違いは何か?※越中頭形と日根野頭形の事だと思われる
何故2つの名前があるのか?
戦国初期の頭形と後期の頭形の見分け方。
(頭形兜には形が悪いのが多く、それを凄く古い時代のものだと考えている人もいるけど実際は違う)
頭形兜の最後の世代までに鉢がどう変化していったのか。
(これは前の疑問と直接結びついている)
最後の世代とはダース・ベイダーが被ってたものね(笑)。
自分のコレクション
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●ian
↑頭形兜には2つの基本的な形状がある。
1つは日根野弘就とその弟である日根野弥次右衛門(日根弘正)が考案したとされている。
このタイプは頭頂部を走るプレートが眉のプレート/庇(眉庇)の下部で固定されてる。
それから庇の下部は外の縁の部分が下側に向かっている。
もう1つは越中頭形と呼ばれていて、これは細川越中守三斎(1563-1646)が広めた。
※細川忠興の事
この兜は頭頂部のプレートが眉のプレートの上部で固定されていて庇はもっと幅広で真っ直ぐだ。
両方共錣(しころ)の形も違う。
日根野兜の錣は下部のプレートが肩の形になっていて、越中の方は下部が真っ直ぐになってる。
●Dave Thatcher
自分の集めた情報だと頭形兜は室町時代後期に始まって兜を急速に作る需要と重なったとか。
これによって阿古陀形兜が廃れるようになったと。
初期の頭形兜は腰巻(鉢の下部に巻く輪状の部品)が2つに分かれてるみたいだった。
更に調査が必要だな。
●Frederic Lecomte
>頭形兜には2つの基本的な形状がある。
サンクス。
つまり自分が投稿したのは日根野タイプという事か。
日根野と越中はどっちの方が一般的なんだろう?
●pascal
こんにちは。
このモデルはその説明だとどっちのタイプになるんだろう?
売主は室町後期の頭形だと言ってた。
credit:pascal/thesamuraiarmourforum.com
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●Dave Thatcher
サンプルとして8個の頭形兜の写真を撮ってみた。
詳細は下で。
並べればそれぞれの違いが分かると思う。
●Eric T
これがDaveと議論を交わした凄く古い越中頭形。
●uwe
頭頂部の奇妙な穴は一体?
●ian
凄く興味深い頭形兜もあるよ。
1841年にイギリスの王立アーマリー博物館がムーア人の鎧と思われている鎧をオークションで買った。
それには最上腹巻が付いてて、実際は1585年に天正遣欧少年使節がスペインのフィリップ2世に贈ったもので、その後王家筋の公爵の手に渡り、19世紀に売りに出された物だったんだ。
その鎧はほとんど頭形兜と同じで、唯一の違いは錣が広がってない事だけだった。
鉢の形は同じだ。
その鎧の事を調べてみたけど元々は島津藩のもので、島津藩と戦った大友宗麟が贈ったものだとか。
年代は1580年頃。
●viper6924
これはアンソニーコレクションのもので、紋と熊の毛皮が付いた畳胴鎧の一部でもある。
クラシックな(もしそうならば)日根野頭形だね。
頭形の差異には驚くばかりだ。
このスレッドで出版できるくらいのバリエーションが出てくるか楽しみだよ。
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●Alessandro Tornese
>自分のコレクション
凄く良い兜だな!
このスタイルの頭形が好きだ!
●viper6924
真の戦士のファンとして、彦根の赤い悪魔(赤備え)は特に興味深いと思ってる。
この頭形兜は防弾出来る位頑丈だろうな。
プレートの流れと深紅色が凄く好きなんだ。
脇立(兜の横の装飾)も鉢にしっかり固定されてるっぽい。
桃山か江戸初期のものかな?
●uwe
↑珍しい構成だな。
腰巻が追加の(水平の)プレートと重なってるように見える。
つまり錣が内部で固定されてるという事か?
天辺(八幡座)を見るに…
江戸後期のような気がする。
●viper6924
↑議論するつもりはないよ、島津と井伊は仲良しだからね(笑)※ネタだと思われる
頑丈な造りからしてポーズだけの江戸後期よりも血風吹きすさぶ古い時代に作られたものだと思うんだが。
ともあれ気に入ってるよ。
●Dave Thatcher
自分は江戸時代に賭けるかな。
多分彦根ではないと思う。
●viper6924
全ての赤備えが井伊藩のものという考えは好きだけど、それが間違いの元でもあるんだな。
5つ位の幡が赤備えを持ってたんだ。
だけど自分の妄想を加速するためにもこれは彦根だと言いたいね。
珍しいし良い兜だ。
●mattias811
初心者だけどここを見つけられて良かった。
自分の持ってる兜について誰か何か知ってないだろうか。
↑ようこそ。
この頭形兜は茶色の漆を塗ってると思われるね。
錣の大通し糸の赤いのは最近付けた物っぽい。
忍びの緒はオリジナルのシルクが入った物に見える。
吹き返しの紋は違い山形か入り山形かな。
単純に頭形兜と言ってもバリエーションは多数あるようです。
庇が付いてサイドが膨らんでいる日本の兜のデザインは今見てもかっこいい、というか錣を取ったら今のタクティカルヘルメットとあまり変わりがないような。
>頑丈で効果的且つ魅力的なデザインの兜を少なくとも1つは持っているコレクターが対象のね。
う〜ん、この「有参加資格者」って、日本人より外国人の方が多いような気がする。
俺の知り合いには一人もいないわ。