isekai
credit:goboiano.com

主人公が突如異世界に飛ばされ、その過程で身に付けた特殊能力、あるいは持ち前の知識や技術を活かして大活躍するという、いわゆる異世界ものは小説投稿サイト「小説家になろう」で人気ジャンルとなり、今では多くの作品がアニメ化されています。
海外のサイトで異世界ものが如何にして人気になっていったかを紹介していました。


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『如何にして”異世界”アニメは人気となったのか』

最近人気のアニメに”isekai(異世界)”がある。
これはざっくり訳すなら”a person in a strange world”という意味だ。
『ソードアート・オンライン』から『GATE』、『Re:ゼロ』、『このすば』まで、アニメでこういう異世界トラベル物語は尽きる事が無い。
このジャンルはあまりに人気になり過ぎて少し前に禁止となった事もある。
※『文学フリマ』と『小説家になろう』のコラボレーション企画『文学フリマ短編小説賞』の応募要項に『異世界転生』、『異世界転移』の要素無しという文言が付いていた事がある

しかし”異世界”は実際最近の流行であり、みんなが思っているよりもはっきりした歴史を持っている。
さあ”異世界”の世界にダイブしてみよう。


まず最初に”異世界”には2つのタイプがある事を区別しておこう。
1つはお馴染みのファンタジー世界に飛ばされるというもので、もう1つが崩壊してたりロボットが支配している未来世界に飛ばされるというもの。
”異世界”には2つの異なるタイプがあり、今回フォーカスするのは前者の方だ。
最初期の”異世界”ものは『まんがイソップ物語(wikipedia』と呼ばれる1983年にプレミア上映された子供向けのアニメになる。
これはギリシャのイソップ寓話を緩くベースにしていて、ファンタジー世界に飛ばされた少年が帰る方法を探すという内容だ。

このアニメは日本国外では比較的知られていないものの今日の漫画家には馴染みのあるものだと言っても差し支えはないだろう。
ひょっとすると『Re:ゼロ』の作者に影響を与えていた可能性すらある。
『Re:ゼロ』の19話でスバルの携帯から流れた着信音は『まんがイソップ物語』を作ったアニメスタジオの作品である『フランダースの犬』のテーマソングなのだから。
もちろん、このテーマソングは常に人気だったし他のアニメにも時折登場してきたから単なる偶然かもしれない。



『まんがイソップ物語』から先、”異世界”ジャンルは『魔法騎士レイアース』や『神秘の世界エルハザード』といった人気作品と共に辛うじて生き延びてきた。

しかしその後に高橋留美子が『犬夜叉』をリリースする事になる。
このアニメは魔法が怪物が存在する太古の日本に通じる井戸に落ちてしまった少女の物語で2000年に放送開始して何度も受賞しその週で最も売れたアニメともなり、歴代最も人気となったアニメの1つとなった。
『犬夜叉』の人気は否定しようもなく、この作品こそが海外規模で知られるようになった最初の”異世界”アニメだ。
『犬夜叉』後に”異世界”ジャンルはブームとなり、このジャンルのアニメで『犬夜叉』後に作られた作品は半分以上にのぼる。
15年間の間に50作以上の”異世界”アニメが作られ、崩壊した未来世界という”異世界”アニメは姿を消した。
『まんがイソップ物語』から『犬夜叉』までの17年間の間に作られた異世界アニメは約20作品だからこれはかなりの差になる。
”異世界”アニメの強い牽引役となったもう1つの立役者がテレビゲームで、その中でも特化しているのが日本のロールプレイングゲーム(JRPG)だ。
『ドラゴンクエスト』や『聖剣伝説』、『ファンタシースターオンライン』はハイファンタジー世代に愛されて人気となり、テレビゲームを舞台にしたアニメのパイオニア『.Hack』シリーズを生み出す事になる。
これが『ソードアート・オンライン』、『ログ・ホライズン』等への道となっていった。
テレビゲーム世界という設定ではないが『ノーゲーム・ノーライフ』や『このすば』もテレビゲームにかなり寄っている。

要約すると”異世界アニメ”は1983年の『まんがイソップ物語』や更に昔にルーツを持っているが人気になったのは『犬夜叉』以後で、JRPGという燃料を得て燃え盛ったという訳だ。
現在、気付けば”異世界”アニメは一般的となり、みんな何故そんなにたくさんの作品があるのかと不思議に思っている。
もし誰かが聞いてきたら答えるのはこの言葉だ。
”犬夜叉とテレビゲーム”と。




●comment
何故異世界アニメが人気かって?
みんな現実にうんざりしてるからだ。

●comment
ぶっちゃけみんな現実の生活のくだらない物事に飽き飽きしていて、だから”もしこの世界に自分が転生したらどうなるだろうか?”という想像が働く異世界アニメを見てるんだと思う。

●comment
自分はこの手の内容の作品を30年間書いてきてる。
『犬夜叉』と他の異世界ものの違いは『犬夜叉』で描かれている異世界にはその世界の過去がある事だね。
しっかしりたストーリーラインや素晴らしいキャラのやり取り以外に『犬夜叉』には他の作品に欠けている歴史への意識(sense of history)がある。
この歴史への意識が読者や視聴者に確たるものを与えていて、更に作者のフレームワークは社会や(読者が既に理解している)歴史よりもキャラにフォーカスを当てている。
言い換えるならそこに慣れ親しんだものがあると。
つまり、”シンプルな時代(昔)”に行きたがらない者がいるか?と。

これは日本でのみユニークなジャンルという訳でもない。
テリー・ブルックス(wikipedia)の『ランドオーヴァー』シリーズ、ステファン・ドナルドソン(wikipedia)の『信ぜざる者コブナント』シリーズ、C・S・ルイス(wikipedia)の『ナルニア国ものがたり』、マーク・トウェイン(wikipedia)の『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』、他にもこの定義に当てはまる作品は世界中にたくさんある。
そして荒廃した未来世界に住みたがる人間なんてどこにいる?
サンクス、素晴らしい記事だった。

●投稿主
↑サンクス!気に入ってくれて良かった。
その意見に同意するよ。
犬夜叉の伝承は日本の民間伝承や歴史に基づいて設定されてるから日本の視聴者の大多数に馴染みのものだろうね。
”異世界”な部分はそういう日本的な部分に馴染みのない視聴者にとってであって、この作品の質がみんなの興味を引き続けていたんだと思う。

●comment
異世界アニメが人気なのは今の世界がクソだからみんな別の世界に行きたいと思ってるからだろうな。
みんな最高な仲間と一緒に魔法の世界を旅して大活躍してみんなから好かれたいんだ。
こういうのはいじめられっ子や社会からの阻害されてると感じてる者、現実世界で大問題を抱えてる人間に人気でもある。
現実逃避のいろはって訳だ。
必ずしも悪いって訳じゃないけど、ほとんどの異世界ものは自分の事を書いている。

●comment
もしファンタジー世界に行けるならロードランかドラングレイグ、ロスリックに行きたい。
※ゲーム『ダークソウル』シリーズネタ

●comment
↑自分はヤーナム。(ゲーム『ブラッドボーン』ネタ)
ゴシックスタイルの建物が不気味過ぎる!

●comment
自分としては普通の人間が超絶パワーを持った別の人間について語るアニメが見たい。
で、内容も普通の人間が超凄い奴を観察して語るというもので。

●comment
↑主人公ではないけど『ジョジョの奇妙な冒険:ファントムブラッド』に出てくるスピードワゴンはメインキャラに対してかなりそういう事をしてたな。

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credit:ジョジョの奇妙な冒険/ジョジョの奇妙な冒険製作委員会

●comment
自分が『Overload』を大好きなのはプロットアーマー(主人公補正)を持ってる主人公じゃなくて悪役の話を追ってる所。
単なる”ダークなプロット”よりも際立ってるのはそこだと思う。

●女性
こういうストーリーは西洋の若者向け小説でも人気だよ(笑)
高校の図書館が選ぶ本はどれも”子供達が別の世界に飛ばされる話”だったから凄く退屈だったのを覚えてる。

●オーレスン、ノルウェー:男性
↑このジャンルの西洋の名著と言えば『ナルニア国ものがたり』と『不思議の国のアリス』だな。
それにこのジャンルが人気というのは驚くような事でもない。
これは究極の現実逃避だから。

●イーストハートフォード、コネチカット州、アメリカ:男性
”異世界”は最近アニメで人気になったんだろうけど、ストーリーとしては先祖返りしてるな。
もし興味があるなら『信ぜざる者コブナント』シリーズ、『ナルニア国ものがたり』、『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』を読んでみるといい。

●リパ、フィリピン:男性
逆バージョンもあるね。
『はたらく魔王さま!』がそうだったと思う。

●ビラク、カタンドゥアネス、フィリピン:男性
『このすば』や『Re:ゼロ』なんかの前に『ゼロの使い魔』や『今日からマ王!』があったな。

●マイアミビーチ、フロリダ州、アメリカ:男性
お勧めの異世界アニメを教えてくれ。

●ツィルル、オーストリア:男性
なんでみんな青髪なんだ。

●ダラス、テキサス州、アメリカ:男性
異世界に順応してるからこのタイプのアニメが好きだ。

●メルボルン、オーストラリア
若者/子供向けの小説でも人気のジャンルだね。
メアリ・ホフマンの『ストラヴァガンザ』シリーズが好きかな。
※21世紀のロンドンで癌に侵された少年が16世紀のベネツィアによく似た架空都市とロンドンを行き来する冒険ファンタジー

ストラヴァガンザ 仮面の都 (SUPER!YA)
ストラヴァガンザ 仮面の都 (SUPER!YA)

●パラニャーケ、フィリピン:男性
トイレから異世界に転送した男の話を思い出した。

●クアラルンプール、マレーシア:男性
異世界というのか…
自分が好きなアニメのジャンルの呼び名を初めて知った。

●ダバオ、フィリピン:男性
『ゼロの使い魔』はいつも心の中にある。

●デンバー、コロラド州、アメリカ:男性
素晴らしいジャンルだよな。
子供の頃に映画『タイムマスター/時空をかける少年』を見た時からこの設定が好きだ。
※『アーサー王宮廷のコネチカット・ヤンキー』をベースにしたディズニーの実写映画

●オポル、ミサミスオリエンタル、フィリピン:女性
『アウトブレイク・カンパニー』が好き。

●トロント、オンタリオ州、カナダ:男性
みんな今の世界にうんざりしてるからだな。

●男性
誰か『モンスターファーム』を覚えてる人はいないか?

●男性
初めて見た異世界アニメは『GATE』。

●クリアカン、メキシコ:男性
何故なら『このすば』は素晴らしいから。





異世界アニメは日本だけでなく海外でも人気のジャンルとなっています。
昔から小説では洋の東西を問わず人気のジャンルだったのでアニメのジャンルとして人気が出る素地は既にあったのでしょうか。




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