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credit:sistacafe.com

日本では昔から刀身の防錆油に椿油を使ってきました。
海外でも椿油を使っている人がいるようで、防錆油としての椿油について語っていました。

引用元:bladeforums.com

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●オースティン、テキサス州、アメリカ
熟練のコレクターに質問したい事がある。
自分はカスタムのバリソンナイフ(バタフライナイフ)を使う事が多いんだ。
このナイフは刃に軸が付いていて2本の溝が柄の側面に走ってるし、柄には穴が開いてる事も多い。
例えば、穴が開いたステンレスの柄とステンレスの刃で出来ている総ステンレスのバリソンナイフがあるとして、みんなはルネッサンスオイルと椿油のどちらを使う?
今は椿油を持ってるんだけど、切り替えるとしたらどれが良いのか考えてる所なんだ。
※ルネッサンスワックスは大英博物館の所蔵品の保護にも使われている鉱物性のワックス。

ルネッサンスワックス
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credit:preservationequipment.com

●バージニア州、アメリカ
自分はルネッサンスワックスと椿油の両方を持っていて両方ともお勧めだ。
ちゃんと保護したい特定のものに使うのは決まってるけどね。
刃も柄も滑らかでよく使うものにはルネッサンスワックスを使う事が多いかな。
柄が粗い(例えば鹿角やマンモスの牙)の時はルネッサンスワックスだと落としきれないから椿油を使ってる。
乾いたワックスを残したくなくて、ちょっと付けて軽く拭けば簡単に取れるようなナイフにはルネッサンスワックスがお勧めだ。
これは早く乾くし。
ルネッサンスワックスだと上手く保護できないような気がするナイフには気軽に椿油を使ってるね。
油を引きなおす時期も大体わかるし。
ルネッサンスワックスはそれが分からないけど。
自分は光沢が好きで、両者ともその点に関しては申し分ないね。

他の点としては、ダマスカス鋼の場合ルネッサンスワックスの方が光沢が良くなる。
とはいえ、数本はちょっとギラつき過ぎてたけど。
なんでそうなるのかは分からない。
おそらく鋼材が特殊とか?
ダマスカス鋼の場合はまず小さいエリアでルネッサンスワックスを試してみると良いんじゃないかな。

椿油は鉱物油よりも高いという人もいるけど自分にはそれが本当か分からない。
椿油は減りも早くないし塵や埃を吸いつける事もないし、個人的に椿油が出す光沢が好きだ。
両者共ほんの少量でかなり伸ばせるよ。
7~9インチ(約18~23cm)のナイフは刀身の両側に1滴ずつ垂らして指で(慎重に)伸ばしてる。
ハンターナイフや折り畳みナイフも1滴たらしてるけど、伸ばしたらほとんどの油が余るな。

●トロント、オンタリオ州、カナダ
スリップジョイントナイフ(刃の固定装置が無い折り畳みナイフ)以外の折り畳みナイフは集めてないから助けにはなれそうにないな。
使用方法的には今までずっと上手くいってるから椿油の方が好きだね。
再度油を引くのもほとんど苦労ないし。
刃には椿油、柄には鉱物油を使って、年に2回24時間油を塗布してる。
ショーに持ってく時は展示用でも実演用でもルネッサンスワックスを使ってるね。

●ベスレヘム、ペンシルベニア州、アメリカ
アラスカからアフリカまで、セントリー・ソリューション社のTUF-GLIDEを使ってきた。
銃もナイフも使うのはこれだ。
※TUF-GLIDEはシリコン系の防錆潤滑剤

TUF-GLIDE
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credit:midwayusa.com

●オースティン、テキサス州、アメリカ
みんなありがとう!
結局みんなは柄に穴が開いてるバリソンナイフには何を使ってるんだろう?
おそらく刃にはルネッサンスワックスで柄には椿油がいいのかな?
ルネッサンスワックスは柄の穴に残っちゃうだろうから。
それから確かにTUF-GLIDEは素晴らしいね。
溶媒とシリコンの組み合わせの良さは自分もよく分かる。
自分も旅行やフィールドで使ってるしね。
ただコレクションクラスのものにシリコン系の保護材を使うのは影響が心配でもある。
他の物と化学反応を起こす事もあるし溶剤で溶けてしまうものもあるから。

●ウォツィーカ、イリノイ州、アメリカ
これを言わざるを得ないんだが、防錆という意味じゃEezox社の製品以上に手間がかからないのはないな。
自分の職場はかなり錆びやすい場所ではあるんだけど。

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credit:midwayusa.com
 
●不明
自分も天然素材の柄には年に2回鉱物油をたっぷり引いて24時間経ったら拭き取ってるな。
椿油は3か月に1回、刃に塗ってる。
それから自分はナイフを保管してる部屋の湿度も測ってる。
冬は一定の湿度になるようにしてるね。
足首がヒーターの熱で乾燥し始めたら加湿器を動かす時期だ。

バタフライナイフは1本だけ持ってて、刃に椿油を引いて柄には特に何もしてない。
単に綺麗な木綿の布で拭いてるだけだ。
バタフライナイフを使う時に柄に油が残ってたら恐ろしいぞ。

●ロックランド群、ニューヨーク州、アメリカ
変な答えかもしれないけど総ステンレスのナイフは何もしなくても良い事に気が付いた。
ルネッサンスワックスが柄に残ってると変色しちゃうんだよな。
ステンレスにルネッサンスワックスは必要ないと思う。
自分のナイフは椿油かタフ・クロス(TUF-GLIDEだったかな?)を使ってる。
ルネッサンスワックスは持ってるけど色んな物が変色する事に気付いて使わなくなった。
自分はワックスよりもオイルの方が好きだな。
常用するナイフの場合は刃にワックスを塗るけど。

●バージニア州、アメリカ
↑それは多分ルネッサンスワックスを塗り過ぎて残ってるんだと思う。
とは言え自分も前に述べたようにダマスカス鋼でギラつき過ぎるのもあったけど。
自分の場合釣り道具やナイフ、銃のように外で使う物はBallistolみたいに強力な防錆剤を使ってる。
でも展示用のナイフに使うと埃なんかがひっついてベタつく事もあるみたいだ。

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credit:ballistol.com

●ベスレヘム、ペンシルベニア州、アメリカ
>ただコレクションクラスのものにシリコン系の保護材を使うのは影響が心配でもある。
>他の物と化学反応を起こす事もあるし溶剤で溶けてしまうものもあるから。
かなり高級な日本刀の保管用にも使ってるけど今まで何の問題も起きた事は無いけどね。
自分はルネッサンスワックスが好きで展示用のナイフにはこれを使ってる。
でも補完する時は自分の場合TUF-GLIDEを使わない方がいいかな。
フィールドで使う時は本当に素晴らしいね。

●ユタ州、アメリカ
自分はルネッサンスワックスしか使ってなくて、ステンレスでも高炭素鋼でも全然問題起きてない。
バタフライナイフだったらルネッサンスワックスを塗ってすぐに拭き取れば良いと思う。
90年代製のチタンの柄の(明るい紫色だ)ステンレス製スキレットナイフもルネッサンスワックスで手入れしてるけど今でも完璧で変色も全くない。
ナイフ職人Jimmy Fikesが作った高炭素鋼ナイフも完璧なままだね。
何本かは90年代から持ってるのもある。

●セーラム、オレゴン州、アメリカ
自分は椿油を使ってる。
非石油系の製品が好きなんだ。
環境云々じゃなくて単に匂いが駄目ってだけ。
自分だったら鉱物油じゃなくて椿油を勧めるかな。
これは椿から取れる油で、ティーシードオイルとも呼ばれてる。
結構高くて、セールでも1ガロン(約3.8リットル)45ドル位する。
自分の場合大量に売ってくれる輸入業者を見つけて、今も数ガロン残ってる。
これはナイフショーで見つけたボトルに日本語が書かれてた油よりも若干粘度がある。
ちなみに自分の椿油は有機栽培だ。
料理に使う事もあるよ。
他の植物油よりも安定してて煙が出始める温度も高い。

●不明
多孔質の素材(骨、木、角)は色落ちしてきたんで椿油というか油全般を使ってないな。
ステンレス製のバタフライナイフだったら鉱物油でも椿油でもルネッサンスワックスでも問題ないと思う。
ハンドルに塗ってもいいだろうけどステンレス製バタフライナイフの柄にそこまで手をかけた事は無いかな。
ルネッサンスワックスの薄い層を何層か重ねるのは真鍮の腐食を防ぐのに良いけどね。

●日本
自分は日本に住んでいて、日本はかなり湿度が高い。
日本人が刀の防錆に丁子油や椿油を使っている事を知ってる人も多いと思う。
でも同時に砥石の粉を使う事で古い油を取り去ってもいるんだけど。
何故かと言うと、劣化した植物油は刃に悪いから。
だから博物館ではメンテナンス用の油を植物油から鉱物油やシリコン系に切り替えてる所も多いね。
(ここでの鉱物油とは化粧品用途まで精製した液状パラフィンの事)
それからケミカルオイルに含まれる溶剤が鉄以外の素材に悪影響を与える事もある。
だから自分は鉱物油を使う時は溶剤が入ってないものを使ってる。
自分のこのレクションナイフには防錆溶剤の入ってない液状パラフィンと、食品用金型に使われるシリコンオイルを使ってるね。
どちらも無臭で、これは自分にとってかなり重要。

●バージニア州、アメリカ
↑砥石の粉を使う事で古い油を取り去るという部分に興味がある。
油を取るのに砥石の粉を使うのはどんな意味があるんだろうか?
これだと刃が鈍ってしまうんじゃ?
あるいは刀身の仕上げに悪影響があるんじゃ?

>自分はルネッサンスワックスしか使ってなくて、ステンレスでも高炭素鋼でも全然問題起きてない。
>バタフライナイフだったらルネッサンスワックスを塗ってすぐに拭き取れば良いと思う。
同意。
これがルネッサンスワックスを使う上での勝利の鍵だ。
奇妙な事に説明書には”柔らかい布に少しだけ付けて優しく拭いてください”としか書かれていないんだよな。
自分が塗布しようと思ってるダマスカス鋼にはこの説明だけじゃ不十分だと思って製造者に連絡したら凄く詳しい説明を送ってくれた。
特に乾く前に拭き取る事と書いてあったよ。

●ベツレヘム、ペンシルバニア州、アメリカ
↑これは刀のクリーニングキットに入ってる竹の棒に白い袋を付けたもので、中に打ち粉いう砥石から取り出した細かい粉が入ってるんだ。
これで残った油を取り除き、軽く磨くという訳だね。

●日本
>砥石の粉を使う事で古い油を取り去るという部分に興味がある。
>油を取るのに砥石の粉を使うのはどんな意味があるんだろうか?
鉄の上に古い植物油が残ったままで長時間経つと(おそらく2年以上)油が劣化して硬化していくんだ。
これが刀身にへばりついて油汚れや錆の原因になる。
(化学油もベースになる油が低品質の場合は劣化すると同じ現象を起こす)
頻繁にチェックして(おそらく半年おき)古い油を拭きとってメンテナンスするなら問題ないと思う。
でも、もし植物油を塗布して何年も放置してたらおそらく鉱物油を使うよりも酷く錆びると思うな。
もちろんどんな種類の油であれ劣化はするんだけど。
でも植物油の方が硬化が激しいと思う。
これで刀身が駄目になった刀も多いんだ。

●バージニア州、アメリカ
↑成程、納得がいった。
椿油を塗ってるダマスカス鋼のナイフを1本持っていて、過去6年間半年おきに古い油を拭き取って新しい油を付けてるんだけど刃の状態は完璧だね。
錆びもないし油が残ってる兆候もないし、くすみや変色もない。
ま、自分は全部のナイフを数か月ごとに拭いて油を塗ってるから、それが良いのかもね。
それから柄に使ってる素材のためにディスプレイケースに水を切らした事は無いよ。
多分どんな素材であれ何年も放置してたら刃に悪影響があると思う。

>これは刀のクリーニングキットに入ってる竹の棒に白い袋を付けたもので、中に打ち粉>いう砥石から取り出した細かい粉が入ってるんだ。
>これで残った油を取り除き、軽く磨くという訳だね。
ありがとう。
まだまだ日本刀の勉強が足りなかったみたいだ。






日本刀や打ち刃物のように鍛造で作る刃物は非常に錆びやすいのでまめなメンテナンスが必要になります。
包丁など食品を扱うものの場合は植物油の方が良いのかもしれませんが博物館など長期間保存する場合はまた別の話になるようです。
追記:ティーツリーオイル→ティーシードオイルに修正。原文ではTea Seed Oilとなっています。ご指摘ありがとうございます



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