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早稲田大学でデジタル版が公開されている童絵解万国噺のアメリカ建国の巻が海外の掲示板で紹介され話題になっていました。

引用元:reddit.com

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●投稿主

アメリカ副大統領ジョン・アダムズ(※アメリカ初代副大統領、第2代大統領:wikipedia
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大砲を撃つフランキリン(ベン・フランクリン)(指を指しているのはジョン・アダムズ)
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イギリスの役人”アスラ”から妻カレル(キャロル?)を救うために剣で戦うワシントン(アスラとは仏教用語:wikipedia
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架空の脇役が何人も登場している。
英国女王のメイド、”ハリナ”(ヘレナ?)がモンスターに襲われているところをワシントンに救われた様子。
(おそらく何かの暗喩なのだろうけど、劣化していて名前は見えない)
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女王自身も登場しているが、名前はなく女王とのみ書かれている04182


残念ながら名前のようにはっきりした文字は読めるけど草書は読めない。
でもおそらくこれは独立のことについて語っているだろう事は間違いない。

言うのを忘れてたけど作者は仮名垣魯文(wikipedia)という。

本のタイトルは『童絵解万国噺』で、別の書物を元に描かれている。
(『海国図志』と『亜墨利加一統志』)
京都大学の図書館のサイトの解説によるとスペインの女王イザベルが新大陸を発見したという報告を受けたところから始まりそこから主に架空の人物やモンスターが登場するワシントンの物語がメインになっていく。
(ワシントンが暗喩と闘っているわけではないと思う)
解説では歴史書ではなく小説の類で絵や仮名が使われている事から婦女子にも読みやすいものになっていると紹介している。

3~6ページは人物紹介に見えるから本編は7ページから始まっているのだろう。
7ページはコロン(コロンブス)が女王イザベルにアメリカを発見したと報告している。

7ページ
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ジョン・アダムズが偉くハンサムに描かれてるところが一番のお気に入りかな。

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フランクリンが大砲を手で抱えるどころかそのまま発射する位凶悪な強さを持ってるところが良いな。

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↑雷を発見した男だからな。
※フランクリンは雷が電気であることを突き止めたことでも有名

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↑でも大蛇とは戦ってないぞ。

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みんな自由のために戦い、命を落としてるんだ。
ワシントンがイギリスの締め付け虎や不当な課税大蛇と闘うくらい楽しい話は今までなかったぞ。

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↑ジョン・アダムズが大蛇と闘ってるシーンは大蛇を切り刻みながら”Don't Tread on Me”の旗を作ってるように見える。
※Don't Tread on Meと書かれた蛇の旗、ガズデンフラッグは独立戦争時に大陸海兵隊のモットーフラグとして作られ、アメリカ愛国主義の象徴として用いられている

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Christopher Gadsden (1724–1805), Lexicon, Vikrum [GFDL, CC-BY-SA-3.0, CC BY-SA 2.0 or Public domain], from Wikimedia Commons

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↑こうやって蛇を捕まえたのか。

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当時の日本は今みたいに片仮名を使わないで漢字を使って外国の名前を翻訳してたのが興味深いな。
例えばWashingtonはワシントンじゃなくて話聖東になってる。

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↑片仮名は元々男性が仏教のお経を理解するために作られ、後年になって公式文書や中国書物のために使われるようになった。
(平仮名は女性用として作られた)
外国の言葉を翻訳するときにみんな平仮名、片仮名、漢字を自由に使っていたから、第二次世界大戦ころまで標準化されてなかったんだ。
だからほとんどの国名が漢字の名前を持ってるというわけだ。

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剣で戦うワシントンは”悪気のない子供”の頂点だな。
※ワシントンが子供のころに桜の木を切ってしまった逸話とかけている

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これはアメリカ発見の民話版って感じだな。
良いじゃないか!

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このアニメ、オリジナルエピソード多すぎじゃね?

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ゴジラのジョークがあるだろうと来てみたらいきなり巨大な大蛇が出てるじゃないか。

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8ページ目の独立戦争の部分が好きだな。
兵士がトウモロコシを持ってブレイクダンスを踊ってる。

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↑これは当時の食糧難の事実を元にしてるに違いない。
兵士達はトウモロコシのために踊る以外の選択肢がなかったんだ。

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↑有名な叫びもある。
”我に自由を、さもなくばダンスを!”
※本来は独立戦争時のアメリカの政治家パトリック・ヘンリーの”我に自由を、さもなくば死を!”という言葉

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↑映画『ユー・ガット・サーブド』でダンスバトルに勝利した兵士達が食事を与えられたシーンはこの逸話がもとになっている。

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アニメ化はいつ?

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↑同じことを考えてた。
大砲を撃つフランクリンが見たい!

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>アニメ化はいつ?
絶対に見るわ。

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俺としてはゲーム化してほしい。

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>アニメ化はいつ?
ちなみに作者の仮名垣魯文は日本初の漫画雑誌を刊行している。

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ジョン・アダムズ「私は歴史書に登場したことがない。登場するのはフランクリンだけだ。フランクリンは他のこともしている。
フランクリンは地を撃ち、彼の馬に乗せてワシントンを育てあげた。
フランクリンは避雷針で3名の名を電撃のごとく輝かせた。
フランクリン、ワシントン、馬、独立戦争を進めたのは彼らだ」

フランクリン「良いね」

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↑本当にジョン・アダムズがそう言ったんだと言ってくれ。

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↑ミュージカル『1776』に出てくるセリフだけどアダムズが書いた手紙の内容が元になってる。
※ジョン・アダムズがフランクリンに送ったフランクリンを讃える手紙が元になっている

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これは素晴らしいな。
ありがとう。
伝承化してるところが良い。

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↑本当にそれ。
ジョン・アダムズがフリーメーソンの一員だったのは知ってるけど、ウロボロスを倒して宇宙の創造と破壊の輪廻を止めただと?
凄いなんてもんじゃない。

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日本人が描いたアメリカの歴史伝承は俺たちが作った歴史伝承よりも色鮮やかで凄い。

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↑日本人はアメリカのポップカルチャーもより洗練して楽しいものにしてるからな。
こういうスキルに関して疑う余地はない。

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これは良いな。
ワシントン(ワシントンだと思いたい)が虎と闘ってるシーンが好きだ。(※40ページ)
これが独立戦争のターニングポイントだったんだと思うぞ。

40ページ
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↑なんでみんなワシントンが虎と闘ってるシーンにばかり注目するのかわからない。
彼が初代大統領だからか。
でももしちゃんと見ればジョン・アダムズがイギリスの海軍シーサーペントを剣で刺し殺したことがこの戦争を決定づけたという事は明らかだ。

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前近代において情報がどういう風に旅して受け止められていたのかを考えると凄いな。
日本はアメリカの南北戦争をどう捉えてたんだろうか、とか。
ロシアはアメリカの独立戦争についてどう思ってたんだろう、とか。

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↑人類史においてほぼ全ての期間、メソポタミアのシュメール人から1792年まで地点Aから地点Bまでメッセージを伝える最速の方法は馬だった。
※3本の木の棒組み合わせた構造物を動かし、そのパターンを目視して別の場所にリレーで伝える腕木通信は1793年にフランスで発明された
それでもメッセージの長さによるけど馬は1分間に2語位しか送れなかった腕木通信(※wikipedia)と同じ位早くメッセージを伝えられたんだ。
電気はそこから更に45年待たなくちゃいけない(1837年)

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アメリカの独立戦争はフランスでかなり人気を博したよ。

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この独立戦争の本を元にした映画が見てみたい。
キャストは全員日本人で、衣装もこのイラストを元にした奴で。

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40ページ目はメンフィスの戦いの有名なタイガーアタックだな。

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日本がこんなに昔から日本だったとは。

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竜と虎とサーペントが出ると知ってたら中学の時にもっと歴史に集中してたのに。

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これは凄いな。
興味深いディテールがたくさんあるしページの枠も面白い。
なんかヨーロッパの古い本や絵画を見てこの着想を得たんじゃないかって感じがする。
昔に文化が交差した時に何が起こったのかずっと興味があったんだ。

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1861年に既に歴史的なキャラを使って魅力的なストーリーを作るライトノベルがあったという事が凄く良い。





歴史上の人物が架空のクリーチャーと闘う、確かにライトノベルかも。
メイドも出てくるし。
(当時は架空のクリーチャーという扱いではなかったかもしれませんが)
確かにこのストーリーを元にアニメ化すると面白いかも。
追記:1972年、1973年→1792年、1793年に修正。ご指摘感謝です。