04319
image credit:tumblr.com

フィクションの登場人物に説得力を持たせるのはそのキャラの背景を反映させた行動です。
とあるアマチュア作家が日本人のキャラを出したいんだけど、日本人はどういう風にお酒を飲むのだろうかと質問していました。

引用元:reddit.com

スポンサードリンク



●投稿主
小説を書きあげようとしてるところで、作中にアメリカ在住の日本人という脇役がいるんだ。
彼は意中の女性に振られてメインキャラのところに行って一晩中酒を飲むという内容だ。
で、そこからいくつか疑問が出てきた。

1.酒は何を飲むか?
最初はそういう時に飲むであろうウォッカにしようとしてた。(忘れるために)
日本酒(Sake)もわかりやすいけど、伝統的に飲まれてるものなのは知ってる。

2.飲む時に伝統的に言う言葉はあるんだろうか?
”乾杯”と言うことは知ってるんだけど、何かスピーチをさせたくて。
何世代も受け継がれてきた言葉を言ってから飲むという文化がある事を知ってるけど、日本にもそういう文化はあるんだろうか?

3.質問というよりもはっきりさせたいこと
日本人と日本のライフスタイルは少しだけ知ってるけど、酒をあける時に”乾杯”以外の言葉は聞いたことがない。
どんな提案でも大歓迎だけど、こういう状況での飲みの時は伝統的なものはないのかもね。

●comment
自分ならウィスキーで行く。
日本はウィスキー作りも凄いし、ウィスキーはそういう状況にもぴったりだ。

●投稿主
↑なるほどね。ウィスキーのことを教えてくれてありがとう。

●comment
↑ウィスキーに変えてくれて嬉しいよ。
自分は日系で(何世代も前から日本国外に住んでるから、この内容と関連があるかどうかはわからないけど)日本のウィスキーの大ファンなんだ。
で、よくあるステレオタイプな書き方は大嫌い。
(アメリカのバーで日本酒を飲む日本人はいない、とかなりの確信を持って言える)
どういう描写が性格なのか努力を向けてくれて嬉しいよ。
その日本人のキャラやウィスキーを買うという事がストーリーの中でどのくらい目立ってるのかはわからないけど、ウィスキーを買う事を通じてそのキャラをより鮮明にさせたいのかな。
しっかりした真面目な日本人ならアメリカ文化が好きなだらしない日本人と同じウィスキーは頼まないと思う。
これは日本の文化に深く根差した謙虚さ、敬意、誇りなどの相互作用で、贈り物を買う時やバーで酒を飲む時なんかにも大きな影響を与えてる。
でもこれはそのシーンを深く描かない限りは必要ない情報かな。

●comment
日本はバーボンの主要な輸出国。
これに気付いたのは十代のころで、ジョージタウンにトヨタの工場ができた時にメーカーズマークが日本での売り上げを大きく伸ばしてるというのが故郷のケンタッキーのローカルニュースで大きく取り上げられたから。
フォアローゼズを作ってるところはこの不況下でも今も好調に何年も続けて日本限定のバーボンを作り続けてる。
ほとんどの物がコレクターズアイテムとして人気がある。
ちなみに日本ではwhiskeyではなく、正しいスペルトされているWhiskyを使ってる。
結論:バーボンとウィスキーはどちらもアメリカのバーだと広く流通してるから選択肢としてあり。

●投稿主
↑凄い情報だ!
これはより調べる必要があるな。
ありがとう。

●comment
日本オタクなんでこれには答えなくちゃな。
1.自分なら日本酒で行く

2.”いただきます”はどうだろう。
意味はざっくり言うと”いただいたことに感謝します”って感じ。
とりあえず見聞きした限りだと食事をせずに飲むのはあまりいい文化とは見られていないのだとか。

3.2を参照

●comment
↑場所が標準的なアメリカのバーだったら日本酒が出てくるのは変なのでは?
そもそもそのキャラがずっとアメリカに住んでるのなら(例えば十代のころからとか)飲む選択肢として日本酒が出てくるのだろうか?
こういう場合は状況が大事になる。
日本人だからと言って日本的な事ばかりすればいいって訳じゃない。

●投稿主
↑舞台は自分の考えた街なんで、自分がルールという事になるかな?
ここコロラドには日本酒を出すバーが幾つかあるけどかなりレアではあるね。

●comment
↑日本酒を飲ませようと思ったらストーリーの整合性を取るのがかなり大変だと思うぞ。
日本人だからと言って日本酒を飲む必要がない、という大きな点を見逃してる。
キャラやストーリーとの整合性が取れないならステレオタイプを標準にはしない方が良いだろう。

●comment
あとは主人公の経済的な状況も描かなくちゃ。
階級が違えば飲むものも違うんだし。
グレイグース(※フランスの高級ウォッカ)を飲むかジャックダニエルを飲むかでそのキャラに違いが出るようなもんだ。
メインキャラを単なるステレオタイプに嵌め込むと面白みのないキャラになってしまうから気を付けたほうが良いぞ。
でもセンチメンタルな気分だからスーパーに行って日本酒を買ったって感じなのかな?

●投稿主
↑確かにメインキャラならそうするよ。
でも今考えてるのは脇役についてなんだ。
主人公はもっと複雑で、作中一番複雑なキャラでその次が敵役かな。
だからこそここで聞いているわけなんだ。

●comment
>場所が標準的なアメリカのバーだったら日本酒が出てくるのは変なのでは?
答えとして最善って訳じゃないけどラスベガスなんかには日本酒を出すバーがあるな。
でも全てのバーで出してるわけじゃないし、それだと信じられない。
普通のバーでもでかいカジノに併設してるバーとかホテルのバーなら日本酒を置いてるけどね。

●投稿主
>場所が標準的なアメリカのバーだったら日本酒が出てくるのは変なのでは?
言わんとしてることはわかる。
舞台はアメリカなんだけど、作中では一度もその事について言及してない。
言っておくべきかな?
作中に出てくる街や町は自分で作った架空の場所で、その事については詳細に書いてるけど世界のどこにあるのかをはっきりさせる必要はないと思ってた。
(ジャンルはスリラー/ホラー。設定は重要だけどストーリー的には重要ではないのでは?)

●comment
↑最初の質問に戻るけど、そのキャラがアメリカに住んでいる日本人だという事は明らかな訳だよね。
設定がどのくらい重要になるかはストーリーによるけど、多くの場合は仮にアメリカだと明記しなくても、物語の性質や作中の社会のありようが西洋化されていたら読者はそう推察すると思う。
例えばアメリカだったら車で通りすぎるのは寺院じゃなくて教会だったり、そういう細かい部分だね。
だからストーリーがアメリカ的な雰囲気を持っているなら良いんじゃないかな。

●comment
日本も他の国同様色んな酒を飲んでるぞ。
日本酒は独特で日本独自の物だから有名なだけ。
Sakeとは呼ばれない、色んな種類のお酒もたくさんある。
例えば熱燗、これは凄く熱くさせて飲むお酒だ(Hot Sakeという意味だったと思う)
沖縄で作られている泡盛なんてのもある。
そのキャラが紳士だったりお洒落なタイプだったら年代物の焼酎をロックで飲んだりするかもね。
香り豊かな酒をゆっくり飲むだろうな。
梅酒というプラムワイン的なお酒もある。
凄く滑らかだから美味しいお酒で何もかも洗い流したい人にはぴったりだ。
ビールも人気だけどこのシーンには合ってないかな。
日本語に関しては日本は大好きだけど自分の知識は散々だから助けにはなれないな。

●投稿主
↑それは知らなかった。
教えてくれてありがとう。
日本酒は止めておこうかな。
ウィスキーはどうだろう?

●comment
↑他の人も言ってるけど、ウィスキーは日本で凄く人気がある。
でもそれは輸入物で、ウィスキーが日本で歴史的に作られてきたってことはないと思う。
これはそのキャラが故郷と繋がりがあるものを求めてるか(例えば日本の飲み物とか)、単に酒を飲みたいかで変わってくると思う。
あとはビールにするのも手だぞ。
ワイン文化のサイドカルチャーとしてビール文化が育っていると認識を改めた方が良いな。
色んな高級ビールがあるし、日本でも人気だ。
これはファンタジー小説執筆限定の利点なんだけど、面白くてユニークな要素を自分独自の世界に組み込むために無用な知識を山ほど頭の中に貯めこむことになるんだ。
そのキャラが日本の飲み物を手に入れる事にストーリー上の矛盾が生じないなら、忘れるために飲むなら梅酒が完璧だと思う。
アメリカの適当なバーなら古典的な飲み物でいった方が良いと思う。
バーボンはそういう状況だと凄く一般的だし、馴染みはあるけどちょっと変わった感じになるかな。
あと友達と飲むという状況の場合、酒を持ってくるという展開にもしやすいと思う。
外国から来た時に母国のお酒を持ってきた人を何人も知ってるし。

●comment
↑現在世界最高のスコッチを作ってるのは日本だぞ。
ワールドクラスでかなり高価だ。

●comment
↑歴史的にって意味ね。
明確にしてなくてごめん。
今は作ってるだろうけど、歴史的にはってこと。

●comment
>そのキャラが日本の飲み物を手に入れる事にストーリー上の矛盾が生じないなら、忘れるために飲むなら梅酒が完璧だと思う。
梅酒は女向けのお酒だぞ。
パンチが効いてないしフルーティだ。
悲しみを溺れさせるものじゃない。
そういう時にはウィスキーだ。

●comment
1.スコッチを飲む
2.酒を飲む時に何かを言ったりはしない

●comment
1.アメリカに日本酒があるのかという懸念はあるな。
ウィスキーは日本で最も飲まれてる酒の1つだと思う。
(調べた方がいいとは思う)

2.乾杯でいいんじゃないか。
読者にとってもわかりやすいし。

3.日本人は1/3が”アルコール・フラッシュ(お酒を飲むと顔が赤くなる事)”
これは説得力を追加するのでは?

グッドラック。

●comment
↑”フラッシュ”についてはアルコールを分解できないことから起こる。
つまり1/3以外は酒に強いってことになる。

●comment
日本に住んでた事があるし、アメリカに住んでる日本人の知り合いもたくさんいる。
自分なら日本酒をウィスキーに変えるかな。
そのキャラが意中の女性を逃したことを嘆いているなら、”乾杯”はしたくないと思うから、”残念”でどうだろう?

●comment
↑”乾杯”はお祝いの時に言うものだしな。

●comment
アメリカにいるんならアメリカ的な飲み物の方が良いだろ。
失恋にはいつだってウィスキーだ。
フレーズとしては”仕方がない”。
意味は”It cannot be helped”。
これに自己憐憫とか自信喪失の意味はない。
今回の内容的にはその結果を受け入れるって感じかな。
もしそのストーリーに彼の日本語がよく登場するなら、これには探しているようなインパクトはないかもしれない。






海外の小説を読んでると女性はシェリー酒を飲んで男性はスコッチかバーボンのロックまたはストレートが多いような気が。
飲み物や食べ物の好みはその人物を特徴づけるのに有効な装置ですが、変な勘違いをすると作品全体のイメージが壊れる諸刃の剣でもあります。



484591722X
工学的ストーリー創作入門 売れる物語を書くために必要な6つの要素