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日本のアニメが海外で人気になるにしたがって外国人の声優も耳にするようになってきました。
日本の声優学校に通っているという外国人が海外の掲示板で質問に答えていました。

引用元:reddit.com

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●投稿主
自分は日本の声優学校に通っている外国人だけど何か質問ある?
年齢は20代。
日本文化、特にアニメが大好きで日本に来たのは趣味の一環として。
最高の言語や演技を学べる学校があるのになんで昔ながらの語学学校に通わなくちゃいけないんだ?というわけで興味本位で声優学校に通う事にしてみた。
先生には内緒だよ!
上手く専門コースに勧めたら更に1年通えるかも。
今は3週間目。

●comment
声優学校入学おめでとう!
好きな声優は誰?
目標にしてる声優は誰で、どういう声になろうとしてる?
学校は新人声優の給与についても教えてる?

●投稿主
↑好きな声優は『ソードアートオンライン』でアスナを演じてる戸松遥さん。
1人7役演じてる動画が凄かった。
子安武人さんの声域は素晴らしすぎて最近のクレイジーな演技を聞くとシリアスな時の声を思い出せないくらい。
今はまだ自分の声を探してるところ。
中高音でバリトンではないからコメディ寄りになるのかも。
でも今はまだ音楽ルームで色んな声を試してるところだ。
上手く掴めたら戸松遥さんや子安武人さんのように色んな役を演じてみたいね。
声優は自営のようなものでプロダクションに属することもできるんだけどマネージャーは役を見つけてくるんじゃなくてオーディションに参加できるように手配してくれるだけ。
オーディションを通過出来たら(スキルだけじゃなく求められている声であるかどうかも重要で、個人の好みもかなり関わってくる)晴れて仕事を手に入れられることになる。

●comment
これは面白いコンセプトだね。
真面目な質問:短期的、長期的な目標は何?
ふざけた質問:これを普通に言える?
”寿限無寿限無ウンコ投げ機一昨日の新ちゃんのパンツ新八の人生バルムンク=フェザリオンアイザック=シュナイダー三分の一の純情な感情の残った三分の二はさかむけが気になる感情裏切りは僕の名前をしっているようでしらないのを僕はしっている留守スルメめだかかずのここえだめめだか......このめだかはさっきと違う奴だから池乃めだかの方だからラー油ゆうていみやおうきむこうぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺぺおあとがよろしいようでこれにておしまいビチグソ丸”
※『銀魂』ネタ

●投稿主
↑短期的な目標は楽しむ事!
あと日本語の上達と、出来れば来年は専門コースにも進みたい。

長期的な目標は本当に声優になるという考えが頭をよぎってるかな。
今でもちょっと大げさに感じるけど、どうなる事やら。
ひょっとしたら全てのフラグを断ち切るかもしれない。
少なくとも合格祈願(入学試験含む)で有名な神社のお守りは効果あった!
もしこれが声優学校に通おうと思う他の人の刺激になるなら嬉しいね。

その言葉はちょっとわからないんでソースはあるかな?
あるいは日本語であげてくれると嬉しい。
音を読むだけならできるんだけどそれは発音だけ知ってる状態で読むようなものだし、意味を知らないと読めないんだ。

●comment
↑これは『銀魂』に出てきたセリフ。
将来声優として成功すると良いね!
自分も声優になるのが夢だけど今はまだ夢のまま。
声優業界を支援するには何ができるんだろう?

●投稿主
↑ありがとう!
まさに今(新人学生は)こういうトレーニングをしてるよ。
この文そのままじゃないけどギリギリ意味があるような早口言葉の練習。
先生はいずれなんでこんなことができなかったのか不思議に思うようになると言ってるね。
ということでこの質問に関してはイエスだ。
これはかなり優しい部類の早口言葉だね。
単に長くて変な文であるというだけ。

声優を目指すのに遅すぎることはないよ!
自分の通っている学校にも50代から声優を始めたという人がいるし、中年女性から凄く可愛い声が出てくるのは信じられないくらい。
(男性声優の方はまだわかりやすい)
声優は喋りの専門家でもあるわけだからみんな早口言葉から始めてる。
ここは日本だから日本の早口言葉を使ってるよ。
とりあえず声優になれるかどうかはわからないけどこの道を選んだことに後悔はしてない。

●comment
プロの声優にあったことある?
(ゲスト講師とかデモンストレーションで)
授業料はどのくらい?

●投稿主
↑今は基礎コースで日本人にとっても難しい早口言葉をひたすらやってる。
普通の人は不明瞭な音がそこここに入ってくるし、アニメに出てくるセリフがこんなに聞きやすいものだったなんて今まで知らなかった。
一般的に声優学校には2つのコースがあってパートタイムコースは社会人や大学生(あるいは高校生)のために設計されているからクラスは1週間に1~3セッション位。
日ナレ(※日本ナレーション演技研究所)を例に挙げるなら年間30万~60万円だね。
https://nichinare.com/application/tuition.html
フルタイムコースはいわば普通の大学生が専攻するように声優の勉強をしてるようなものかな。
アミューズメントメディア総合学院を例に挙げると1年目は127万円で2年目は117万円。

学校によって声優に対する考え方も変わってくる。
芸能プロダクションが母体のところはそこに所属してる声優がインストラクターを兼ねることもあるね。(宣伝も兼ねて)
独立系の学校(アミューズメントメディア総合学院や東放学園)もう少しばらつきがある。
例えばアミューズメントメディア総合学院の場合は卒業生をゲストレクチャーやイベントに招待する事があるね。
(伊藤かな恵さんのファンはいるかな?)
自分のところのインストラクターは現役の声優兼監督。
彼のデモンストレーションは1人がこんなに色んな声を出せるのかとびっくりした。

●comment
返答ありがとう。
伊藤かな恵さんは去年のアニメイベントで会ったよ。
超電磁砲やはがないの演技が好きだ。
アニメ業界の話は色々読んだことがあるから実際にトレーニングをしてる人の視点を見られるのは嬉しいね。
日本の会社で働いたこともあって日本の仕事文化はあまり好きじゃないけど、投稿主が成功することを願ってる!
クラスの男女比はどの位?
男女で分かれてる?
自宅でも練習してる?
脚本を読むとか?
漫画の台詞を喋って、あとでそのアニメ版を見て違いをチェックするとか?
それとこういう訓練学校への申請がどうなってるのかも気になる。
ポートフォリオみたいなのを用意しないといけないのかな?
あるいはお金を払うだけ?

●投稿主
↑確かに仕事文化や上下関係についてはあるね。
初めての授業の最初の30分間は挨拶についての勉強だったし。
先輩声優、監督、クライアントなんかへの挨拶の仕方を勉強するんだ。
明るく元気な声で(でも大げさで空っぽには聞こえないように)大きくはっきりと(でもうるさすぎないように)とかね。
あとは新人声優が挨拶をしくじったせいで監督を怒らせてしまって仕事を取れなかった話なんかも教えてもらった。
考え方を理解して”日本のキャラクター”モードに入ってしまえば割とスムーズにできるからそんなに悪いものでもないよ。
現実世界でも演技をする必要があるってだけ。
自分のクラスの男女比は2対1で女性の方が多くて、オーディションを見るにどこも似たようなものだと思う。
アニメのエンドクレジットを見てもそんな感じだしね。
コースは男女で別れてはいないけど授業内容は男女で分かれてる。
例えば妹の台詞の練習は当然ながら女子が練習する。
先週はインストラクターが男女間の会話の脚本を用意してきたけど男女比が2対1だから男子学生はそれを2回練習することになった。

みんな自宅でも練習してるよ。
クラスはむしろプロ(インストラクター)からのフィードバックがある場で、1週間の進行度をチェックしてプロからの助言をもらい、また次の週まで自分で練習するという感じ。
実際の練習や課題はアニメや漫画のキャラのように演じる事は少なくてもっと演劇的。
ただし身振りや表情は使えず声だけで表現する。
なので床を笑い転げる役を声優として演じる場合は誇張した声で自分のイメージを伝えなくちゃいけない。
インパクトを与えるために台詞に抑揚を付けたりもする。
声の早さやピッチ、声量、音色を変えたりね。

申請に関してはオーディションとポートフォリオが定番。
学校によっては筆記試験がある所もある。
ポートフォリオは郵送する(レジュメと一緒に)。
プロ・フィット声優養成所の申込書はこんな感じ。
サイトから持ってこれるのは珍しくて大抵は申込書を申請したらカタログなんかと一緒に日本の住所に送ってくれる(無料)。
ポートフォリオのフォーマットはどの学校も似てるね。
ポートフォリオを送ったらオーディションの案内が来る(来ないこともある)。
オーディションでは自己紹介(self-introduction)を始めると思うかもしれないけど、それは違う。
この業界では自己PRと言っていて自分のいい点などを売り込むことになる。
それから与えられた台詞を読む。
1つは想像してるような普通の台詞で、もう1つはナレーションのような文。
キャラクターがモノローグやナレーションのようなセリフを言う事があるよね?
あまり気付かれないかもしれないけど、それがこのナレーションだ。
この部分は本当に面白い。
数分前まで隣にいた参加者は普通の女の子のように見えたのに突然アニメ声でツンデレになり、更にしつこいくらいのデレデレ声になるんだ。
仮に入学できなかったとしても、これだけで経験する甲斐があったと言えるかな。
ともあれオーディションが終わったらあとは結果待ち。
このオーディションはその学校のクラスに幾つかのレベルがある場合はどのレベルかを図る目的もある。
自分達がやっている稽古の一例(ドルに変換してる)
(くじに当たった場面で)
1.イエイ!5ドル当たった!
2.イエイ!50ドル当たった!
3.イエイ!500ドル当たった!
4.イエイ!5000ドル当たった!
これを声を変えて言わなくちゃいけない。
しかも単にボリュームを大きくするみたいに声の大きさを変えるだけじゃ駄目なんだ。

そして次はこれ。
内容は同じなんだけど上記と同じように声を変えていく。
1.イエイ!1ドル当たった!
2.イエイ!1ドル当たった!
3.イエイ!1ドル当たった!
4.イエイ!1ドル当たった!

●comment
クラスメートや先生はどういう風に投稿主を外国人として扱ってる?
外人声優として成功してほしいね。

●投稿主
↑普通、だと思う。
よくある会話(外国語話せるんだ!いつか教えてね)以外は特に何もなし。
みんな自分の練習に集中してるからだと思う。

●comment
面白そうだね!
幾つか質問をしても良いかな。
・日本語のレベルはどの位?
・クラスメートはどんな感じ?(お互い競争相手として見ている?それとも協力し合っている?声優業界は厳しい世界だから興味がある!)
・他に外国人はいる?
・その学校はアニメ制作のクラスもある?声優だけ?

●投稿主
↑日本語検定1~2級だからまだまだ。
普通に試験を合格した日本人と同じ扱いだったよ。
言葉を変えるなら(日本語で)2か月くらい集中して会話を行えばすぐに自分に追いつけるようになる。
クラスはビギナークラスでみんな新人だ。
感覚的にクラスメートは他の人の事は全く気にしてない。
ターゲットは先生であり、彼に認めてもらう事。
先生も”想像通りみんな下手だ”と言っていた。
なので授業が終わったらみんなで協力して練習することもあるよ。
先生は怒ると関西弁になって、それはみんなが震え上がるという効果もある。
(標準語で怒るのと関西弁で怒るのは全然違う)
声優業界は映画/テレビ/メディア業界や他の娯楽業界と同じように入るのが難しい業界だね。
卒業してもプロダクションに入らなくちゃいけないし、マネージャーが仕事を見つけてきてもオーディションに合格しなくちゃいけないから競争は激しい。
それが毎回続く。

自分はただ1人の外国人でこれは予想してた。
外国人が日本の声優学校に通うというのはなかなか考える事じゃないし。
来年はもっとたくさんの外国人入学生を見たいね。

●comment
↑返答ありがとう!
どういう時に先生は怒るのか聞いても良い?

●投稿主
↑生徒が準備をせずに来た時。
日本語は曖昧さが多い言語なんで、日本語ネイティブにとって馴染みのない発音で不快に聞こえる時や分かりやすいミスをした時とか。
言語の発音でキャリアを積んでいこうという人間が脚本の中に含まれる単語を調べてなかったというのは言い訳にならないからね。

●comment
↑ありがとう!
それは全然考えた事がない点だった。
自分にとって声優とは素敵な声で台詞を言うだけだと思ってたから個々の単語の発音の事は考えもしなかった。

●投稿主
↑そう、声優になるなら単語の正しい発音は出来て当然の事なんだ。
それが出来なければどんなに演技が良くても話にならないという事になる。
むしろその逆で、プロの声優は明瞭に発音することができるから台詞を演じる事に集中する余裕ができるんだし、どもらないように口や舌をどう動かしたらいいかを知っている。
驚くことにこれは歌手も同じ。






日本の声優学校について様々な質問に答えていました。
なかなか目にする機会がない世界だけにかなり興味を持たれたようです。




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