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先月8月17日、かねてより評判だった日本の出版社協賛による海外向け漫画ポータルサイト『JManga』がオープンしました。
最初は北米版のみの限定公開となります。
集英社、小学館、講談社、角川書店といった大手出版社も参加しているデジタルコミック協議会が協賛しており、既に100を超えるタイトルが公開されています。
『NARUTO』、『ワンピース』、『それでも町は廻っている』、『クレヨンしんちゃん』、『まんがサイエンス』、『鬼平犯科帳』等々有名なタイトルも並んでいます。
毎週火曜日にリストを更新し、2013年までに10000を越すタイトルをリストアップする事を目標にしているそうです。
有料配信はポイント制となっており、1ドル=100ポイント換算で大体1巻800ポイントほどとなっているようです。

以前記事として紹介したJMangaが遂にオープンしましたが、海外の反応はどのようなものだったでしょうか?

アニメアニメ・Biz!
JManga.com(日本からはアクセスできません)
引用元:first-impressions-of-jmanga

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※インプレッションに関しては要約しています。


JMangaはアメリカ人が日本の漫画を読むスタイルを変える事が出来るだろうか?
今日私が見た限り、答えはノー、だ。
セレクションは良いが驚くほどではなく、また価格が高すぎるのでスキャンレーションに匹敵する事も出来ないだろう。
しかし、(JMangaの)スポンサーが顧客からのフィードバックを受容する事が出来れば、JMangaはTokyoPop、CMXの死亡により途中でリリースが止まってしまった漫画、アメリカの出版社が出版しようとしなかった女性向け、青年向け漫画を提供する価値あるサービスに発展するかもしれない。
ここにその情報がある。

●良い点
いきなり100以上のタイトルが投入された。
これはアメリカのどの出版社も小さくさせてしまう程の量。
ジャンルも豊富。
女性向けのエッチなロマンス(愛俺!)、ホラー(ヘルシング、ペットショップ・ホラーズ)、最もエキサイトしたタイトルがこうの史代の『この世界の片隅に』、秋乃 茉莉『幻獣の星座』、名倉智子『マダム・ジョーカー』、土山しげる『極道めし』。

読者が新作を試せるように『JWeekly』というオンラインマガジンも用意している。
各号には3つの漫画のエピソードが載っている。
良い事にこのマガジンは無料でアクセスしやすく、ユーザーが最新情報を見るためにサイトを訪れる理由になっている。
更に良い点はナビゲーションのしやすさがある。
漫画を探すための多重選択肢があり、読者はサイトの入り口で少女・少年・青年・女性と言ったジャンルや、作者でブラウズする事が出来る。
例えば『この世界の片隅に』を例に挙げると、このタイトルは同じ作者の『長い道』という54話からなる夫婦の物語へと私を導いた。
乗った!

●悪い点
ホーリィ・グアカモーレ、翻訳が酷すぎる!
スキャンレーションユーザは気にしないだろうけど、いくつかの英語の文は不自然で、時に滑稽だったりする。

※このコメントは今まで一度も英訳されていないタイトルにのみ適用される。
『NARUTO』や『ヴァンパイア騎士』なんかは普通の英語を使っているように見える。

●酷い点
スキャンレーションと争うためにJMangaの価格はオンラインユーザーの好みに合ったものである必要がある。
ほとんどのオンラインユーザーはデジタルコンテンツのために何も支払わない事に慣れているのだ。
悲しいかな、JMangaはe-漫画に対して一話あたり1.2ドル(約92円)、単行本一冊あたり8.99ドル(約690円)を請求している。
対してアメリカの出版社、Vizやダークホースは単行本一冊あたり4.99ドル(約383円)だ。
Vizを例に挙げるとiPadアプリを出す際にはカタログ内の漫画全ての第1巻を99セント(約76円)で提供した。
JMangaはポイント制で1ドル=100ポイントだが、単行本一冊が899~1299ポイントするので読者のお金はどんどん無くなっていくだろう。
(良い点を挙げるなら、JMangaへの新規加入者には500ポイントがプレゼントされる)

●後書き
作品の充実、価格の見直し、翻訳の改善をするチャンスはあると思う。
サービス開始時の不具合はあるものの、古いタイトルを再発見するのはエキサイティングだし、大人の読者のためにとてもたくさんのタイトルがある。
それに…ここで提供しているヤクザのグルメ漫画を試さずにいれる?


↓この記事に対するコメント

●リンガー
DRM(デジタル著作権)フリーでダウンロードできない以上、私にとって意味は無い。
私の読みたいと思う漫画を囲い込むようなサイトにはなって欲しくないな。

●エミリオ
漫画紹介のいくつかはかなり分かりにくかったけど、翻訳されたものは個人的にかなり良かった。
私はさいとう・たかをの『デビルキング』の一巻を読んだんだか、これは今まで英語出版にかすりもしていなかったんだ
(翻訳は)完璧に自然だった。
実際、ツイッターのコメントにいくつか書いてあったから翻訳ミスが無いかと探していたんだが、全く無かった。
言える中で最悪な物でも文章が吹き出しをはみ出している所がある、という位だ。
つまる所、他の媒体では読むのが不可能な物を読む事が出来るのが嬉しい。
価値に見合ったコストだと思う。
基本的にJMangaは私にとって良い存在だ。
出版社は失敗を恐れ出版できない、スキャンレーター達は鼻にも引っ掛けない漫画を用意してくれている。

●アレックス・ホフマン
疑問となっているのは、所有する事が出来ず、読むだけしか出来ない漫画に対してこれだけの金額を払う価値があるのか否か?という事だと思う。
私は進んで「イエス」と言うだろう。
しかしJMangaにはあなたの言及している値段の付け方や購入モデルと言った問題が依然として存在している。
JMangaのもたらす別の利益としては、今までリリースされてこなかった漫画を翻訳するためにフリーランスの編集と翻訳家が雇われるようになる、という物もあるかも。

しかし、今朝セレクションに目を通した時『麻酔科医ハナ』があったのには興奮したよ
これは私がJMangaで見たいと本当に願っていたユニークな作品で、アメリカでは絶対に物理的な出版はされないだろう作品なんだ。

●ディビッド・ブラザーズ
サイトが公開された今朝、JManagaを試してみたよ。
悪くなかった、が価格は明らかに法外だ。
ポイントシステムはどちらかと言うと好きじゃない。
ポイントを残さないようにするためには、899ポイントの漫画を9冊買わなくてはいけないのか?
そうじゃないなら、8.99ドルの漫画に10ドルかける事になるのか?馬鹿げている。
しかし、私は本当に、本当に『麻酔科医ハナ』が読みたいんだ。
読みたい、どころなく必要、という位だ。
だから悩んでいる。
それは間違いなく欲しいんだが、その価格と巧妙な購入プロセスは好きになれない。
この記事にはかなり共感できる。
もっともJMangaにはVizのようにシンプルになって欲しいけど。
タブレットでのアクセスも絶対に不可欠だ。

●キャサリン・デイシー(記事主)
↑(JMangaが)iPadアプリを用意していなかった事にはかなり驚いてる。
iPadはサイズ変更とスクリーンの縦横切り替えが自由で、紙面で読むのにかなり近い素晴らしいリーダーデバイスなのに。
Vizとダークホースは両社とも漫画ファンに『犬夜叉』や『子連れ狼』等のシリーズのデジタル版を安く提供するという良い動きを見せている。
JMangaは両社によるデジタルコミックサービスの初公開から多くの事を学習することが出来るはず。

●JManga
↑2、3の注意点として、iPadアプリは近いうちにリリースする予定です。
それと、我々はユーザーのフィードバックに基づいて、価格設定とポイントシステムを再評価中です。
レビューに感謝します!

●キャサリン・デイシー(記事主)
↑記事を読み、且つ読者のコメントに応答する時間を割いてくれた事に感謝します。
その類のレスポンスはサービスにとって良い兆候だと思います!

●CJ
>価格が高すぎるのでスキャンレーションに匹敵する事も出来ないだろう。
全くだ。印刷された漫画と比べても値段が高すぎる!
オンラインで予約すれば(印刷されたものは)ほとんどが9ドル以下の値段になるはずだ。
(オムニバス以外は)

私はざっと見てみたがプレビュー付きの漫画でこれといったものは見つける事が出来なかった。
そんなにじっくりと見たわけじゃないから、いずれもっと詳しく見ようと思っているがまだ試してはいない。
とにかく、私がどんなプラットフォームでも見れるようにファイルを取得できない事は確かだ。
想像してみてくれ。
オンラインで音楽を買ったのに、それを聞くためにはそのサイトにアクセスしなくてはいけないという事を。
物凄く馬鹿げたやり方に思えるが、それが一番恐れている事でもあるんだ。
サーバーが酷い事になって、メモリーが全て消えたりしたらどうなる?
私が買った漫画(あるいはリストとか)が全て消えてしまうんだ!
それでも、私は出版社がライセンスを取ったものの、失敗を恐れて出版するのをためらっていた漫画が日の目を見れるようになるのにJManagaが役立つ事を期待している。
(ライセンスを救うという事でも)
それが私の本当に期待している事なんだ。
これによって腕の良い翻訳家たちが収入を得られるようになるもの同様に良い事だろうね。
それと、物理的な本に関して思うことがある。
もちろん、それは私の本棚のスペースを圧迫しているが、それは特別なものなんだ。
そこに描かれたシーン、抱いた感情、そしてそれはバッテリーで動いたり、文字を読むために指先でズームアップしたり、スクロールアップ、ダウンを要求してこないという要素もある。
それにもしインターネット環境がダウンしてもその本を楽しむ事ができるし、今まで通り私の本棚に収まり続けるだろうな。
(何日も続く停電があったとしても、外に出て太陽の光で読むことも出来るしね)

唯一の欠点は火事の時に大きな危険になることと、子供たちがそれに対する敬意を払わずメチャメチャにしてしまうかもしれない、という事だが(だから私は漫画を貸すときはちゃんと選り分けている)、ちゃんと気にかけていればずっといい状態で持っていられるんだ。
それに、もし気に入らなければ売る事だって出来るけど、デジタル漫画にそれをするのは難しいだろうな。
持ち続けるか削除するかで、中間が無いんだ。

●キャサリン・デイシー(記事主)
↑デジタル漫画に関して私はオーケィ。
『青の祓魔師』なんかをiPadで読んだけど、概ね満足した。(保存に関しても)
でも、ダウンロードのオプションがあった方が好きだけどね。
クラウドコンピューティング技術よりも、自分のハードディスクに保存したものの方が読みやすいから。

●クリステン
ワオ、法外な値段だわ。
でも、漫画はアメーーージング!!
私の住んでる地域には対応してないから、どっちにしろ入手できないんだけど(泣)

●ジャスティン
今のところJMangaはもっと良くなるという期待はある、でもこれは…少なくとも興味深いサイトではあるね。
今まで聞いたこともないようなタイトルが山ほどある(スキャンレートすらされていないのがショックなくらいだ!)けど、日本語のままなんだよな。
しかもプレビューや買う事ができないのもある。
価格は高いけど、結局僕は『麻酔科医ハナ』を買ったよ。
何週間もしないうちに漫画の価格が下がる事を指をクロスさせて祈ってる。
『極道めし』にもかなり興味がある。
刑務所の料理(明らかに美味しそうだ)がその向こうにあるんだ!

●キャサリン・デイシー(記事主)
ギャングスタの料理漫画をスルーできる?
真面目な話に戻ってあなたの意見に耳を傾けると、確かに(JManga)の着地は少々滑ってた。
素晴らしいアイディアではあったけど、価格を考えると細かい部分が少々荒っぽかった。私はJMangaの人たちがこの事業を上手く運ぼうとしていると楽観視してるし、ブロガーやユーザーたちが彼らに与えるフィードバックに注目しようと思ってる。
低価格化はサービスを使うための一番の要因になるでしょうね!

●ジャスティン
↑欲しくなんか無いぞ!
僕の財布(あるいはカード)は寝てる間に僕を破滅させてしまいそうだ!
とりあえず、僕はいくつかの意見を彼らのフィードバックページに送信した。
実際に返事が来たよ!
彼らが意見を聞いてくれる事に期待しよう!

●マンガ・セラピー
凄くいい感じ。
気付けば『まりなミステリー・ファイル』のプレビューを呼んでいた。
これには英訳版のオプションがあるんだけど、まだ翻訳はされていなかった。
それとFireFoxでのアクセスに問題があった。
何らかの理由で、北米に住んでないという理由で弾かれてしまうの。
JMangaにアクセスするにはGoogle Chromeを使うしかなかった。
彼らの地域フィルタリンはどうなってるの。

●アンジェラ
とにかく、今まで聞いたこともないような漫画がたくさんあるのは素晴らしい事だと思う。
でも凄く高い!
河野史代とか自分がエキサイトしているもの以外は、手に触れられないものに8.99ドル払うつもりは無いかな。
でも、どんな値段であろうと今まで英語で出版されたのなんか見たこと無い本ばかりだし、彼らが値段を下げてくれる事を指をクロスさせて祈ってるわ。
それと、ポイント制にはちょっとフラストレーションが溜まる。
ポイントが常に余るような価格の付け方になってるし。

●JManga
まずはレビューに感謝を。
それに、コミニティの意見を注目できる事を嬉しく思います。
我々がファンの関心とサポート無くして存在する事など何の意味も無い事は充分に理解しており、皆さんが楽しんだ事、改良出来る事のフィードバックを見る事は素晴らしい事であり、それによって我々は皆さんがJMangaでより良い体験が出来るように作っていく事が出来ます。
我々はJMangaを楽しいと思ってもらう事を望んでおり、我々と一緒に産みの苦しみを味わっていく事にはどうかご容赦をお願いします。(^^)




やはり価格についてはほとんどの人が高いと思っているようです。
実際の価格8.99ドルが高いかどうかというよりも、他の出版社と比較した時に約1.5~2倍の開きがあるのは、高いと思ってしまうのも仕方の無い事でしょうか。
また、DRMフリーでない事に不満を漏らす声も。
これは再配布したいというよりもむしろプラットフォームを選ばずに読みたい、という欲求から来るものでしょう。
電子書籍出版はよく音楽配信事業と比較されますが、アメリカだとDRMフリーの音楽配信が盛んに行われているので、それと比べるとブラウザ上でしか読めないというのは確かに不便ではあります。
しかし、現在はクラウドコンピューティングも進んできているので、いずれiPadやAndroid端末で読む時もそれほど不自由なく読めるようになるかもしれません。
JMangaはFacebookやTwitter等のSNSでユーザーと交流しており、また今回のように漫画を取り扱ったサイトにも積極的に書き込むなどかなり活発に動いているので、価格や翻訳、アクセシビリティといったユーザーの購入動機に大きく影響のある部分に関しては柔軟に対応していく可能性は充分にありそうです。

豊富なタイトル群、特に青年漫画、女性漫画の豊富さに関してはかなり好評なようです。
おそらく少年漫画、少女漫画はもう飽きるほど読んだ、という層が興味を持っていると思われますが、この辺はスキャンレーションもほとんどされていないジャンルなので、アメリカ漫画市場の空白地帯となっており、新たに開拓する余地は充分にありそうです。
オンライン出版は印刷コストがかからないので今まで出す事の出来なかったマイナーな良作を海外に売り込むのにうってつけともいえます。
見た感じリイド社、双葉社なんかは結構力を入れているような。
日本文芸社、実業之日本社にも頑張ってもらいたいものです。
『今日からヒットマン』なんか海外でも充分ウケそうな気が。

個人的には現在連載中の漫画もいいのですが、『スプリガン』、『帯をギュッとね! 』、『動物のお医者さん』等といった過去の名作なんかも海外で人気が出そうな気がします。


デジタルコミック協議会には茜新社も参加している……コミックLうさくん世界に羽ばたいちゃったか~




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