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先日東京芸大で行われた押井守監督の講演での「現在のアニメのほとんどはオタクの消費財と化し、コピーのコピーのコピーで「表現」の体をなしていない」という発言はネットでも大いに物議を醸しましたが、この発言は海外でも紹介され反響を呼んでいました。

記事ソース:asahi.com
英文記事元:today-anime-is-driven-by-otaku-merchandise
引用元:animenewsnetwork.com

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●バーミントX:コヴィングトン、ケンタッキー州、アメリカ
全文を英語に翻訳したのは無いのか?

●dtm42:ニュージーランド
彼の言いたいことはわかる。
こんなの何も新しい事じゃない、もうとっくに知ってたって。
そもそもメカアニメは70年代から商売目的で作られてたじゃないか。

●コンフィグスペース
>現在のアニメのほとんどはオタクの消費財と化し
………

>押井の現在のプロジェクトは『ちまみれマイ・ラブ』という漫画とアニメのハイブリッド作品。
>このプロジェクトのアニメはモバイルを対象としていて、最初はiPadで―その後iPhoneやAndroidといったモバイルデバイスに拡大していく

(訳注:英文記事より。参考リンク

…これは商業をターゲットにしてるんじゃないの?

●ナイトジュアン
うん。
彼の言わんとしてることは明らかだし、それを否定する事はかなり難しいな。
でも、それが真実だとしても、彼の思考ラインは”古きよき時代”という考えが有利に働いてるんじゃないかな。
別の言葉で言うなら、過去の作品や古典と言われている物ですら、つきつめれば他の何かのコピー(のコピーのコピー)って事。
そういうのは上手く出来ているし、本質的にコピーであったとしても間違ってはいないんだ。
『ライオンキング』は明らかに『ジャングル大帝レオ』の”コピー”だが、だからって悪い作品っていうわけじゃない。
ただオリジナルじゃないってだけ。
見る価値のあるアニメを作るテーブルの上には必ず独創的なコンセプトが必要って訳じゃないんだ。
本当の問題は、今現在作られている”コピー”のほとんどが良い出来じゃなく、作品として自立するくらい面白くないって事。
ターゲット層とか、オリジナルにどれだけ似てるかなんて関係ないんだ。
自分としては押井がユニコーンガンダムに対して角があるからと言って独創的だとは言えない、と批判しているのを奇妙に思う。
彼はただ冗談を言いたかっただけなのかも。
でもどうやら受けるポイントを外していたみたいだ。
ユニコーンは単に良い作品であり良く出来ているだけじゃなく、興味深い方法で既存の要素を組み入れて既存のファンに迎合した商品を販売しつつ、同時に1つの作品として自立したストーリーを作ろうともしている。
自分は(ユニコーンが)それの全てを達成していると思ってるよ。

●ネモ_N
>別の言葉で言うなら、過去の作品や古典と言われている物ですら、つきつめれば他の何かのコピー(のコピーのコピー)って事。
>そういうのは上手く出来ているし、本質的にコピーであったとしても間違ってはいないんだ。
>『ライオンキング』は明らかに『ジャングル大帝レオ』の”コピー”だが、だからって悪い作品っていうわけじゃない。
>ただオリジナルじゃないってだけ。

『Darker Than Black』が頭に浮かんだ。
ありきたりな要素てんこ盛りだったけど素晴らしい出来だった。
自分の考える本当の問題は、作品のインスピレーションの基となった物がいつ、どこから来たのかすぐに判ってしまうことだと思う。
昔は作品のほとんどがオリジナルだと錯覚していたのは、膨大な作品にアクセスできるデーターベース(インターネットとか)が無かったからかもね。
知りたくないなら、無知でいる事が一番かも。
今じゃインスピレーションの基をすぐに調べる事が出来るから、コピーかそうじゃないかを調べるのは簡単だし。

●dtm42:ニュージーランド
『エヴァンゲリオン』ですら『伝説巨神イデオン』のパクリなんだ。
実際、今年のアニメはかなり良作ぞろいだったと思うよ。
『魔法少女まどか☆マギカ』、『うさぎドロップ』、『レベルE』、『もしドラ』、『異国迷路のクロワーゼ』、『シュタインズゲート』、『Tiger & Bunny』、『輪るピングドラム』、『あの花』、『放浪息子』に『神のみぞ知るセカイ2』。
今やってるのも入れるなら『ちはやふる』に『Fate/Zero』だ。
トップランキングのタイトル、かなり良かった作品たちだ。
今挙げたタイトルがほとんどがオタクをターゲットにしていて、抱き合わせの商売方法をとっていたけど、それでも素晴らしいアニメだった。
俺はオタクと商売を無理やり結びつけた『けいおん!』は嫌いだ。
ああいう事をするアニメ業界は魅力的じゃない。
でも、エクセレントな作品は毎期作られている。
押井はノスタルジアな幻想世界に生きてるんだよ。

●リスキー・ザ・シニガミ
>現在のアニメのほとんどはオタクの消費財と化し、コピーのコピーのコピーで「表現」の体をなしていない。

>弱気な高校2年生が献血サイトで美少女と意気投合。実は彼女はホンモノの吸血鬼で、彼女のために献血に奔走するというコメディー

↑これってよくある青年コメディとは違う物なの?

●ペンギントゥルース
押井はほとんど正しいけど、彼は宮崎駿や富野由悠季と同じく偏屈な年寄り監督ギルドに参加したみたいだな。

●カズメ
言ってることは明らかにその通りだけど、ちょっと大げさすぎるな。
現在のビジネスで生き抜くためには、追随する必要があるし、何か”新しい”物を作ろうとするなら大きなリスクを背負い…それでも新しくもオリジナルでもないんだ。

今やオリジナルなアイディア、ストーリーといった物は存在しないかもしれない、けれど観客に伝える方法にはまだまだオリジナルの方法がある。
確立された方法で安全な手段をとるか、高いリターンのためにでかいリスクをとるか。
率直に言って、後者を試して無傷でいる余裕が無い事が、彼の言う”コピーのコピー”がある理由だと思う。
これが唯の食事で、それを好きでいるなら同じ物が何度出てきても問題じゃない。
しかし、映画『レミーのおいしいレストラン』を思い出して欲しいんだが、そこで主人公はお店の定番料理に自分の信じるフレーバーのソースを追加する事を決意していた。
そして、それがヒットになるんだ。
これこそ『ギルティクラウン』が『コードギアス』の焼き直しに感じる理由でもある。
(待てよ、ギルティクラウン(GC)…

コードギアス(CG)…

!?)

うん、きっともう誰かが言ってることだな…
唯一の違いは主人公が他の人の性格をベースにした武器や道具を引き抜くって所で、これこそが視聴者に示す新しい要素であり、それ以外はまったくコードギアスだ。
でも、他の人と同様にギルティクラウンが面白くなった(視聴者の心を掴んだ)のは4~6話からだと思う。
コードギアスは第1話にもかかわらずこのサイトでスタンディングオベーションを受けたトップ、或いは2番目の作品だ。
率直に言って売り上げを第一に考えていると言われている現在のやり方は視聴者にとって良い動きではないけど、ビジネスの点から見ればスマートな方法だと言えるね。

●フロンゼル
オタクの消費財と化す事は、大学の哲学の教材となることより悪いことなのか?

●jdネイション
同じ問題が日本のゲーム業界にも影響を及ぼしてるんだよな。
理不尽で何もかも放棄した萌えガールの出てくる典型的な物ばかりだ。
新しい『ラストエグザイル』のオープニングシーンは女の子山盛りで、その中の一人は下着をつけずに寝ながら歩き回る。
そう、このアニメは最初の数秒でどれだけオタクコミュニティに迎合しているかを示しているんだ。

ビジネス感覚から言えば、クリエイターはニッチで有益な客であるオタクをターゲットにした作品を作る事から逃げる事は出来ない…
しかし、これは日本のアニメやゲームを残りの世界から遠ざける事にもなっている。
私のような長年のファンですらこういうのにはうんざりしているし、今後も続くようなら別の楽しみを見つける事になるだろうな。

もちろんイミテーションは以前からあるし、それは新しい問題って訳じゃない。
それに古いコンセプトからアメージングでクリエイティブな物を作る事だって出来る。
しかし、大多数の人達にアピールした商品を先送りして、オタクを中心に作られた物が多すぎるんだ。
これじゃ収益が減っていくだけだよ…

●yttrbio
彼はロッキングチェアを揺らして怒りで杖を振り回しながら空気に向って喋ってるのか?
なんだかアニメ業界よりも芸術コミュニティの方が好きみたいだな。

●カオス1019
俺は押井の作品が好きだ。
それにいつもは彼の洞察力も好きだ。
が、今回彼の言ってることはあまりに単純すぎる。
作家がやりたい事をやれるのか、どれだけアバンギャルドに出来るのかは問題じゃない、娯楽産業で働くという事は、自動的に作家のもつ創造性が作品に組み込まれる物なんだから。
あるアニメがどういう目的で作られているのか文句を言っても、何かを解決したり、証明したりする事はないんだ。
俺は、彼は自分の作品に集中するべきだと思う。
俺は彼がボーイミーツガールをどう調理するのか、『ちまみれマイ・ラブ』に興味深々なんだ。

●ヴァイサガ:ウィンザー、オンタリオ州、カナダ
うん、これは頑固な老クリエイターの”昔はいかに良かったか”という文句に聞こえるね。
アニメはオタクをメインターゲットにしている、もちろんだ。
でも自分のターゲットとなる視聴者をターゲットにすることは間違っているのか?
コピーのコピーのコピー?
もちろんだ。
オリジナルのアイディアなんかもう残っちゃいない。
問題なのはコピーした要素をどう楽しい物にするかだ。
最後に偉大なる偽善者様、彼の最新作はまさに彼の非難しているオタクへ迎合し、再利用された作品のように見えますよ。

●ガトツ911:アメリカ
アニメ業界の芸術性がクソッてことはみんな知ってるよ。
本当のニュースは押井がハイスクールヴァンパイアコメディを作ってるって事だ。
(マジな話、何で??)

●トイNN
>そもそもメカアニメは70年代から商売目的で作られてたじゃないか。
その通り!
いつだってそうだったんだ。
OVA市場は80年代から新しいアニメを提供する十分な大きさを持っていたしね。
『トワノクオン』や『Apple Seed XIII』は他の製品と比べてタイアップ商品が無いように見えるけど。

天才ジョージ・ルーカスは70年代からスターウォーズを商品販売に使って、大金を稼いでいた。
タイアップ商品というのは時にメディア制作と同じ位重要だ。
船一杯のフィギュアを売ることができるからね。

●jl07045
>オタクの消費財と化す事は、大学の哲学の教材となることより悪いことなのか?
ビジネス的にはノー、だな。
芸術としてのアニメーションから見れば(押井が言っているように)イエスだ。
かなり悪いね。

●ダイナミックA
押井の他のコメントからの印象じゃ、彼が”ノスタルジック”から言ったとは思えないな。
『機動警察パトレイバー2』公開後に行ったインタビューでもそうだったように、基本的に彼は業界に対して90年代から同じ事を言ってるんだ。

もちろん、こういうコメントをしたすぐ後でアニメと漫画のハイブリッドを作ると発表するのはかなりシニカルだ。
特に、過去に携帯電話向けに作られているメディアに関して否定的な意見をした後に、長く広大なシニカル大作『スカイ・クロラ』を作った男だけにね。
(訳注:おそらくこの発言の事だと思われる)
彼は二分法を楽しんでるんじゃないかな。


●パノン
>自分としては押井がユニコーンガンダムに対して角があるからと言って独創的だとは言えない、と批判しているのを奇妙に思う。
彼はユニコーンの角が独創的じゃないと言ってるんじゃない、ユニコーンの創造性が”角のあるガンダム”である事について言ってるんだ。
そして、その事については彼が100%正しい。
ガンダムユニコーンは今まで見てきた中でも最も魂が無く、創造性の欠如したアニメの1つだと思う。

●ナイトジュアン
↑押井の言いたい事は分かってる。
彼がメカの設計に関してだけ言ってるとは思っていないし、その事で自分の反応が変わることもない。
単純に異なった意見を持ってるだけなんだ。
ガンダムユニコーンはオリジナルなコンセプトとは程遠い、それは余裕で認める。
しかし、実際に作られたものが”創造性”を欠いているとは思えない。

●サディスティックヒーロー
俺は角以上の物が(ユニコーンには)あると思う。
もちろん完全オリジナルではないけど、上手くフォローアップしてる。
今のところ楽しんでるよ。

●ディゾン
>押井は『Ghost in the Shell』のゴーストの性質への議論について、日本人は外国人よりもそのコンセプトを容易に理解できると言及した。
このコンセプトを難しいと思ったことなんて無いんだが。
彼がこの結論に至った経過に興味があるね。
この文に行くまでにもっとたくさんの文章があると思うんだけど。

●アイキルチキン:バンクーバー、カナダ
彼が絶対的に正しいのは明らかだ。

●カークドゥーグ:カリフォルニア州、アメリカ
お金が絡むんなら、それは単なる”ビジネス”だよな?
俺としてはむしろ、アニメの数が大幅に減ってる事が嬉しくないんだけど。

●ワイネ-クン
誰かが言ってたけど押井が正しいと思う。

●エニュートソル
何故押井は今になってこんな不満を?
アメリカじゃ何年も同じ事をやっていて、未だに盛んだけど誰も文句なんか言ってないぞ!


作家性の強い作品は売れないんすよぉぉぉぉ~
もう単純なテンプレート物じゃ受けないからなのか、最近のアニメは結構色んなタイプの物が増えてきてる感じがします。
(押井監督の言わんとしてることはそこではないと思いますが)

放浪息子などのように、CGの発達によって表現方法もバリエーションが増しているような。
しかし押井監督がコメディか…どうなるんだ?




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