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ゴジラは日本以外だと特にアメリカで大人気です。
そのゴジラに関して、海外で誤解されているであろう9つの項目というのが紹介され、反響となっていました。

※9つの項目に関しては抄訳でお送りします。

引用元:9_misconceptions_people_have_about_godzilla
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■9.ゴジラは悪党という誤解
ほとんどの人がゴジラと言えば都市を破壊し、日本人を踏みつける大怪獣と思っているが、70年代の映画ではゴジラは気の良い怪獣だった。
その流れは1964年の『三大怪獣 地球最大の決戦』から始まり、1984年の『ゴジラ』で再び都市の破壊者として復活するまで続いた。

■8.ゴジラはティラノサウルス・レックスのミュータントという誤解
この誤解はアメリカ版の『ゴジラ対キング・コング』で科学者がゴジラをティラノサウルスとステゴサウルスのミックスであると仮定した所に起因している。
ゴジラは明らかに20世紀台にイメージされていたティラノサウルスのような獣脚類をイメージしているが、何か特定の恐竜を表わしている物ではない。
1991年の『ゴジラvsキングギドラ』では太平洋の孤島に住んでいるネッシー的な扱いの新種の恐竜(吹替えではゴジラサウルスと呼ばれていた)という設定になっている。
この恐竜が核実験によりお馴染みの緑のあいつになったわけだ。

■7.ゴジラは不死身という誤解
ゴジラはほとんど不死身だ。
人間の通常兵器は効かず、特殊な遺伝子”リジェネレーターG1”(訳注:日本では”オルガナイザーG1”)によりウルヴァリンの如き修復力も持っている。
しかし、ゴジラは今までに少なくとも4度死亡している。
オリジナルゴジラでは芹沢博士の作った”オキシジェン・デストロイヤー”によって破壊され、1984年の『ゴジラ』ではカドミウムミサイルによって喉を破壊された後、その心臓は停止した。
(彼は上空で行われた核爆弾の余波で復活したのだが)
『ゴジラvsデストロイア』では彼の核心臓がオーバーロードし、彼はメルトダウンする。
そして『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』では彼の原子力エネルギーを再び暴走させるために将校が小型艇で彼の体内に入り込む。
(もっとも、クレジットロールの後で彼の心臓は再び鼓動を始めるのだが)

■6.ゴジラは動物並みの知能という誤解
初期のゴジラ映画において彼が動物的に描かれているのは事実だ。
歩く天災である彼の行動にななんの理由もない。
しかし、1964年の『三大怪獣 地球最大の決戦』ではラドン、モスラと共闘している。
ゴジラは当初、自分を傷つける人間を何故助けなければいけないのか、と拒否しているが。
その後、1960年、1970年代のゴジラはますます擬人化していく事になる。

■5.日本版『キングコング対ゴジラ』ではゴジラが勝つという誤解
まず、ほとんどのゴジラファン、Wikipediaにアクセスできる人がこれを真実では無いとわかっている点で、これは都市伝説としてかなり有名なものだろう。
しかし、長い間多くの人がそう思っているのだ。
プロデューサーのジョン・ベックはアメリカの視聴者のために『キングコング対ゴジラ』に多くの変更を加えたが(これは実質的に日本版とは全く別の映画になった)、彼が変える必要のなかったものの1つがエンディングで、これは両方のバージョンともゴジラ、キングコング両者が海に落ち、キングコングだけが水面に上がってくるというものだ。
この伝説の発端はスペースマンという雑誌で(この雑誌が日本版ではゴジラが勝ったと書いていた)、その記事を他の有名な怪獣雑誌が取り上げた事に始まっている。

■4.ゴジラは日本だけを襲うという誤解
確かにゴジラは大抵日本を襲うが、彼は他に2つの国を踏みつけている。
『怪獣総進撃』ではゴジラはニューヨークを襲い(なんと太平洋を泳いで来たのだ)、『ゴジラ対デストロイア』では香港を襲っている。
ああ、もし君が1998年のハリウッド版をゴジラにカウントするならその時もニューヨークを襲っている。
我々はそうしないけどね。

■3.ミニラはゴジラの実の息子であるという誤解
怪獣世界でミニラ、別名Minya、別名ゴジラの息子ほど嫌われているキャラはいるだろうか。
時は1960年代、初期のゴジラ映画を見た観客に産まれた子供たちに迎合すべく露骨な試みとして作られた可愛いゴジラである”ミニラ”はしかし凶悪な試みでもあった。
酷い、酷い試みだった。
マシュマロマンとE.T.の間に出来た子供と言えばわかり易いだろうか。
彼は『怪獣島の決戦 ゴジラの息子』、『怪獣総進撃』、『ゴジラ・ミニラ・ガバラ オール怪獣大進撃』、『ゴジラ FINAL WARS』に登場しているが、いずれもミニラがゴジラの生物学的な実子であると確認はされていない。
彼が周りを破壊し、口から煙を吐くからみんなそう思っているだけだ。
それだったらアレック・ボールドウィンの広報担当だってゴジラの息子になるだろう。

■2.ゴジラの色は緑という誤解
恐竜が知られるようになった1800年代に描かれた恐竜は緑色をしていた。
結局の所彼らは巨大なトカゲであり、ヨーロッパとアメリカのトカゲは緑だったからだ。
これは1950年代、1960年代にアメリカの会社がゴジラを輸入し公開したとき、ポスターで緑に塗った所から始まっている。
1970年代、ハンナ・バーベラで作られたカートゥーン(忘れた方が身のためだ)でも緑に塗られていたし、同時期マーヴルで短期連載されていた漫画でもやはり緑に塗られている。
しかし、判っている事だが初期のゴジラは緑色だった事は無い(訳注:白黒フィルム的な意味で)
実際、日本でも1999年になるまでゴジラが緑だった事は無く、それまでのゴジラはチャコール・グレイだった。
しかし、1999年の『ゴジラ2000』では若干緑がかった色をしており、以降のゴジラはそれに倣っていく事になる。

ハンナ・バーベラ版ゴジラ
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マーヴル版ゴジラ
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■1.ゴジラは火を吐くという誤解
これは意味論の問題になるかもしれないが、第二次世界大戦で原爆の脅威にさらされた日本におけるゴジラの恐怖とは原子力による突然変異だけではなく、原子力のエネルギーを吐き出すという部分もある。
最初の何作かでは腐食性のガスだったが1960年代中盤から光線となり、それ以来通常は青白い光(稀に例外はあるが)で、吐くときゴジラの背びれも同じ色に光るようになった。
面白い事に、ハンナ・バーベラのカートゥーンやマーヴルコミックではゴジラの吐く火はオレンジ色の炎っぽい色となっている。
(アメリカ公開用に作られたポスターも同様に)
これはゴジラの起源が広島、長崎に落とされた爆弾からきているという部分から距離を置きたかったから、という解釈にも取れるが、単にプロデューサーが青白い炎を吐くチャコールグレーの怪物よりも、炎を吐く緑のドラゴンの方がアメリカ人に馴染みが深いと考えたからだろう。

アメリカでのゴジラのポスター
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↓この記事に対する反応

●ランナーX13
『キングコング対ゴジラ』は見たこと無いんだけど、ゴジラの方がコングよりも全然でかいし、まともな勝負になら無いんじゃあ?

●ジョーイ・ギャラガー
コングはゴジラサイズまででかくなって、雷撃の力を得たんだ。

●ランナーX13
つまり、我々はチートを使ったって事か?

●Mr.ボルティチュード
いやいや、これは日本側のアイディアだって。

●セーブルマン
その通り。
それに東宝は『キングコングの逆襲』でコングを元のサイズの60フィート(約18メートル)に戻してるんだよな。
それと、元のゴジラのサイズは我々が想像しているのよりも小さかった事も留意してくれ。
これ(『キングコング対ゴジラ』)は第3作目なんだ。
元のゴジラのサイズ50メートルってのはたったの165フィートだ。
映画版コングの3倍の高さがあるけど(小説ではコングは20フィート(約6メートル)大きくなっただけだ)、(指輪物語の)ウルク=ハイとホビットほどの差があるわけじゃない。

●ニシリスト・ガイド
そもそもキングコングってアメリカのモンスターじゃないわけで。
いや、映画はアメリカ製だけど、モンスターの出所はアメリカじゃないって事。
アメリカ人が彼を攫ってきてニューヨークで見世物にしてたんであって、アメリカで作られたわけじゃない、と。

キングコングはいわば巨大怪獣版エリアン・ゴンザレスだな。
(訳注:エリアン・ゴンザレスは母親とその恋人に連れられてキューバからアメリカに脱出した少年。彼の扱いはアメリカとキューバを巻き込む政治問題となった。
参考リンク:http://blog.livedoor.jp/soliton_xyz/archives/50261638.html

●フロド・バギンズ
或いは巨大怪獣版奴隷貿易アレルギーか。

●ジョン
これって面白いよな。
オリジナルのキングコングは1930年代のハリウッドでの人種差別に対する、異人種間の交流のメタファーなんだ。
で、日本は怪獣映画というジャンルで核兵器なんかに対する警鐘を鳴らした訳。

●フロド・バギンズ
情け無いくらいらしいね。
1930年代のハリウッドで反奴隷制の内容、それを匂わせるものですら作れるとは思えないけど。

●ジラマン
『キングコング対ゴジラ』でゴジラが電撃を受けて、その力を充電しているというおかしなシーンがあるんだが、これは『キングコング対フランケンシュタイン』が元ネタだな。ゴジラとコングが両方海に落ちて、コングだけ上がってくるってのは『狼男対フランケンシュタイン』が元ネタだな。

●DE12
ミニラについて一言。
彼の事に関しては記事で言及していなかった一作で明らかになってる。
『ゴジラvsデストロイア』ではもっとサイズが大きくなって、姿形も父親に似てきた彼が登場しているんだ。
で、その最後で彼はゴジラがメルトダウンした時のエネルギーを吸収して、父親と同じくらいに成長している。

●アバター・サゴ
それはゴジラJr.でミニラじゃないだろ。

●DE12
捉え方次第だな。

●フライリクス
ゴジラJr.は可愛いじゃん。ミニラとは違う。
この記者の説明は今までで一番気に入ったぞ。

●ハムボーン
ゴジラJr.?
ゴズーキー(Godzuki)って名前だったと思ったんだけど?

●ベイネス
ゴズーキーってミニラのアメリカ名じゃなかったっけ?

●タイジャブ・ザ・ハンター
ゴズーキーはハンナ・バーベラ版ではゴジラの甥って事になってた。
…じゃあゴジラの妹は誰だよって話になるんだが。

●ニヒリスト・ガイド
↑メガロだな。

●グリーマン
アメリカ版『Godzilla』は完璧に酷いって訳じゃないよな。
単体の映画として考えたら。
素晴らしい映画とは言えないけどさ…

●フライリクス
アメリカ版も悪かないさ。
ゴジラじゃないってだけで。


●リズ・ラストボルト
ジャン・レノが出てるところは好きだよ。
それ以外はゴミだけど。

●ジーン・ビーノ
『ミッション・インポッシブル』と『ダヴィンチ・コード』にも同じ事が言えるな。

●DJRM
このリストに載ってる事は全部知ってた。
おれはゴジラの大ファンだからね。
ゴジラアアアアア!!!

●フィリップ・シートン
GURPSのTRPGをやってたときの事を思い出した。
『monsters sourcebook』だったどうかは思い出せないんだけど、その時に質問したんだ。
「ゴジラのブレスはどの位のダメージになるんだ?」って。
答えは「彼の望むだけ」だった。

●ガレン・ドゥガル
↑『Warehouse 23 sourcebook』だな。
ちなみにゴジラのブレスは彼に1ポイントのダメージを与え、相手に10ポイントのダメージを与える。

●クロマニアック
ゴジラに対する誤解その10―彼の名前が”Godzilla”であるという誤解
日本での彼の名前は”Gojira”だ。
ゴリラとクジラを併せた名前なんだ。

●カイジュウマスター
Godzillaがゴジラの正式な英語名だって東宝が公式に認めてる。
作中の日本語音声、英語を話している人たちもGodzillaと言っている。

●セーブルマン
ポイントとして、go-ji-raって発音は(日本語のアクセントだと)go-dzhi-laになる。
個人的には、日本オリジナル版でそういう発音をしてたかどうかは覚えていないけど。

●オニエージェン150
『ゴジラ2000 ミレニアム』で片桐光男がゴジラと睨みあいながら「ゴジラをこんなに近くで見るのは初めてだ…」と言った所が怪獣映画で最高のシーンだというのは認めざると得ない。

●ブラッドリー・ホール
↑それ、俺の好きなゴジラ映画なんだ。
でも、その男の事はいつも"Got-a-kitty(ガッタキティ)"って呼んじゃうだけどね。

●デモンキャット4
日本版の『キングコング対ゴジラ』ではゴジラが勝ってたという誤解は信じてたわ。
でも1番に関してはそう思ったこと無いな。

●Clashctykr
ゴジラのオモチャが緑なのは間違いだといつも思っていた。
私の中でゴジラが緑だった事は無いからね。
『キングコング対ゴジラ』に関してはあの後泳ぎ去っただろうから互角だと思う。
つまり、オリジナルのゴジラでは海から現れたんだし、彼は帰って行ったんだ。
クールなリストだった…驚きは無いが。
私は1966年からのファンだからね。



アメリカではゴジラの”zilla”がお店や色んな物の名前につけられる位に有名ですが(例:Mozilla(モジラ))、それだけに色々と変わった伝わり方をしているようです。
アメリカに輸入する時点で変更されたもの、変更されただろうという思い込みから変更されてしまったもの、ミニラはゴジラの息子とは認めないという記者の願望など様々ですがこれもゴジラ人気のなせる業でしょうか。

ゴジラは現在ワーナーとレジェンダリーフィルムが再映画化を計画中です。
※ワーナーが新ゴジラのデザインチームに起用したデザイナーの作ったゴジラ
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『トランスフォーマー/ダークサイド・ムーン』のドリラー戦や『世界侵略:ロサンゼルス決戦』みたいに作ってくれたら大喜びなんだけど…




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