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地域や品種によって違ってきますが、だいたい今ぐらいの時期になると果樹園では梨や桃、ブドウなどの若い実に虫除け、病気予防のために防水紙製の袋をかけます。
こうすることで大きく甘い果物が収獲できるようになるわけですが、海外でも注目している人達がいるようです。

引用元:gardenweb.com
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●バージニア州、アメリカ
1.何年もの間、日本の林檎農家では高価な2層になった紙で林檎の実を守り、製品に付加価値をつけて売れるようにしてきた。
日本人は高品質な物に眼が無く、金を払うことを疎まないんだ。
5ドルのフジ林檎を買ったり、50ドルの神戸牛を買ったりね。
この袋はアメリカでも買う事が出来るから試してみたんだ。
しかし扱うのは凄く難しくて値段も高く、しかも果実が大きくなるにつれ取り払う必要があるんだ。

2.ここ1年ほど前、私はNAFEX(アメリカのアマチュア果樹愛好家のコミュニティサイト)の掲示板で、普通のビニール袋を使って良い結果が得られたという投稿を読んだんだ。
そのサイトは長年果樹を育てている人が加入していて、どんな事をしてきて、どんな結果になったかを聞く事が出来るんだ。
で、私はこの春に400個ほどの林檎、少なくともその位の数に袋をかけてみた。
それはビニールによって内部に腐敗や病気を閉じ込めるように見えたんだけど、そういう事は全然無かったんだ。
ビニール袋は実際の所腐敗や病気、虫などを上手く防いでくれた。
そのうえ、いくつかのレポートには実のサイズも大きくなると報告されていた。
実に色をつけるためには収獲の2週間前くらいに袋を取り除くのがベストだけど、透明の袋を使えば取り除く必要もないだろうな。

3.何時から始めるか
1本の枝に最良の実を1つだけ残して後は摘み取ってしまい、その一週間後には袋かけを始めよう。
袋の中で果実は25セント硬貨くらいの大きさだが、もし虫の被害が大きい土地だったらすぐにでも始めたほうがいい。

4.何を使うか
ジップロックや他の安い袋で、チャックで閉じれるものが使える。
ジップロックを使う場合、林檎にかけやすいようにチャックの上の部分を切っておくほうがいいけど、そうすると開きにくくもなってしまう。
袋の下部には排気用に小さく切り込みを入れておく。
これでホチキスなどを使わずに袋をかけられるというわけだ。
両サイドで結ぶタイプの袋の場合、両サイドを実の上まで引き揚げて、枝ごと林檎の実を包んでしまう。
閉じた部分をホチキスで留める時は小さいサイズのホチキスを使うと良い。
この場合普通の大きさのだと使いにくいからだ。
袋は梯子に登る前、果樹園に出かける前に用意しておく必要がある。
前日にキッチンのテーブルで用意するか、『アメリカン・アイドル』なんかを見ながらでも作れるよ。

5.袋をかけてしまえば、アブラムシなんかに悩まされてない場合を除いてもう農薬をかける事は忘れていい。
果実は熟すまでしっかりと守られている。
袋かけは退屈で大変な作業ではあるが、良い点はそれを一度だけやれば良いということだ。

そうしない場合は、噴霧器で農薬をまくために何度も何度も果樹園を往復する事になる。
虫たちは林檎の周りを右に左に飛び回るだけで、その中にもぐりこむほど賢くはないから、枝と袋の間に隙間があってもそこから入り込まれることはない。
林檎の実がまだ小さくて傷がついてないうちに袋をかけてやれば、シギゾウムシ、蛾、リンゴウジ等に効果があるだろう。

6.今年、私はほとんどのリンゴに袋かけを実施し、実験的にネクタリンにもかけてみて、桃に対しても検討中だ。
ネクタリンに対しては小さいサイズのジップロックを買ってそれを大きなハサミで半分に切り(チャック部分を残して切る)、その後開いてる口を閉じて使っている。
ネクタリン用に小さなバッグを作ったわけだ。
私はネクタリンの木を何本も持っているが、3~5日おきに農薬をまいても毎年大量の蛾に襲われちゃんとした実を収獲できた事は一度も無かったから失うものは何もないんだ。
思うに私のネクタリンは蛾が1つ残らず奪い去っていってるんだろう。
蛾が去った後に残されているのは樹液を滴らせ、これ以上大きくならなくなった小さな実しか残っていないんだ。
もっと小さな袋があれば手作りする必要はないんだが、私がセーフウェイ(ディスカウントストア)で買ったのは地雷だったよ。

7.何度も農薬を撒く事で幾つかの素晴らしい桃を作る事が出来たんだが、カビが生えるといった小さな問題がない限り袋かけでも同様の素晴らしい結果が得られる気がする。
桃の場合はリンゴと同様にチャックの上のベロを切り取ったジップロックを使うつもりだ。
袋かけは時間のかかる作業だが、私の果樹園で農薬を撒く手間から開放される事を考えれば、それはやる価値があると思っているよ。


●フロリダ州、アメリカ
君の袋かけが上手くいって嬉しいよ!
こっちでは大失敗だった。
私は高い日本製の袋を使ったんだが、収獲できたのは袋の中で腐ってしまったグアバだったよ。
その後リスがそれを発見し、袋を取り去って実を盗んでいってしまった。
私が試した袋かけは果実の腐敗を進める原因になったみたいだ。
ここは凄く暖かいから、湿度とビニール袋でそれが促進されたんだな。
NAFEXで見たから袋に穴を開けておいたんだけど。
私にとって一番良かった方法はリンゴと桃の実に黒いスカーフを被せる事だったよ。
リスがそれに気付くのも時間の問題だな。
紙袋でも試してみたんだ。
ビニール袋や専門の袋以上に効果があったんだけど、破けやすいし雨が降るたびに交換する必要があるんだよね。
しかもリスが袋=食料と気付いて、盗んでいっちゃうんだ。
毎日罠をかけ、銃で撃ち殺してるんだけど無限に現れるんだよね。

●ジョージア州、アメリカ
果樹初心者でフラストレーションが溜まっていた所にタイムリーなアドバイスだったよ。
私がリンゴにかけた袋は全て雨の日に接着面から開いてしまったんだ。
そして風が私のベイビー達から半分近くの袋をもぎ取って行ってしまった。
音で(虫や獣を)防ぐべき?農薬を撒くべき?
それとも立ち入り禁止の看板を立てて、丘の上から見張っているべきか?
私はビニールの袋をかけるのは”腐敗”なんかの原因になるんじゃないかと疑っていたけど、ここでポジティブな意見を聞く事が出来たよ。
お店に行って袋を買ってこよう!

●メリーランド州、アメリカ
中部大西洋気候でどのような結果が得られるのかレポートを楽しみにしているよ。

NAFEXで希望の持てるレポートを幾つか読んだんだけど、この辺の地域じゃなかったんだ。
摘果(実が小さいうちにある程度実を減らしておく事)と同時に袋をかけるんだっけ?

●バージニア州、アメリカ
摘果した時は、林檎のサイズがまだ小さかったから袋かけは一週間待つことにしたんだ。
もちろん先に摘果をしておくと、残しておいた実に虫がつくというリスクはある。
袋かけをする時に虫がついた実は取り除いて、問題ない実に袋をかけたんだ。
でも、袋かけが上手く行けば充分ビジネスになるくらいの実は残ってるよ。
そして今、私はネクタリンに小さくした袋をかけたんけど、その時に摘果後の実が蛾にたくさんやられているのを発見した。
蛾は夜の間に活動しているんだ。
袋がそれを防止してくれるはず。

●オレゴン州、アメリカ
太平洋北西部の地域だと、日本製の袋がリンゴに対して凄く上手く機能する事が分かったよ。
もちろん何百もの林檎がある場合は大変な作業だけど、やり方も簡単だ。
たまに実を落としてしまうけどね。
それとリスの害に関しては悩まされてない。
何故なら、袋をかけてない木がそこら中にあって奴らはそっちに群がるから。

私は果樹園の勉強会に行って、そこで梨と林檎の袋かけをしてきたんだ。
みんな数分間で袋をかける方法を学んだよ。
まったく問題なし。

●イリノイ州、アメリカ
ビーニール袋を試しているのが嬉しいよ。
結果が楽しみだ。
私はNAFEXで投稿した本人ではないけど、自分もやってみた方法をやってる人を検索しているんだ。
私が初めてビニール袋を使うテクニックを読んだのは数年前、ミシガンの人の投稿からだった。
それはリンゴウジバエを防ぐためだった。
私は数年間実験しているけど、私の木はまだ若くてそれほど実をつけられないんだよね。
袋かけをすれば、収穫時にリンゴの見た目も綺麗でしっかりしている事にも気付いた。
今年は160個のリンゴに袋をかけたよ。

●メリーランド州、アメリカ
ビニール袋は去年試して上手くいったな。
(私はメリーランド州に住んでいて、米国農務省のリサーチセンターが近くにある)
数週間袋をかけて(虫やその他の問題を防ぎ)、収獲前に木登り鼠(リス)に見つかって、彼らは完璧なリンゴや梨をいくつか楽しんでいたよ(笑)
私は袋をホチキスで留めて、角に小さな穴をあけておいた。
今年は農薬を撒いたにもかかわらず、シギゾウムシが全て食い荒らしてしまったよ。

●アメリカ
まだやってないけど、白いプラスチックの不織布を買って、それを四角く切ってサイドを熱接着した物が保護の機能としてベストだと信じている。
布なら柔らかいし、軽いし、雨も通すだろうから。
それに壊れもしない。
おそらく実を枝ごと包むような大きなサイズでも大丈夫だろう。
色んな食品にブラスチックの不織布がついてるから、誰でも作れるはずだ。
まだ何処でも試されてないのが不思議なくらいだ。
紙だとすぐに溶けてしまうと思うんだよね。

●バージニア州、アメリカ
↑セーフウェイに行けばジップロックが100枚で2.49ドル(200円)なのに、なんでわざわざ時間のかかる方法を試そうとするんだい?
確かに、不織布なら枝ごとカバーできるだろうけど、やりたいのはリンゴに袋をかけることなのでは?
ジップロックはリンゴに被せるのも楽だし(梯子を登る時間をカウントしないで、1回に2分くらいだ)、今のところ上手く行ってる様に見える。
多分今までで一番良いリンゴが作れると思う。
桃とネクタリンに関してはまだ結果待ちだけど、袋なしで試してみようとは思わないな。

●ペンシルバニア州、アメリカ
投稿どおりに袋をかけてみたよ。
ヒントのお陰でジップロックをかけるのは凄く簡単だった。
私のゴールドラッシュ種は軸が凄く短いから、チャックで留めるのは早々に諦めた。
リバティー種は軸が長いから両方で試してみたよ。
私が袋をかけようと思った最初の目的はすす班病を減らすためだったんだ。
去年この事について読んで、週末には100個くらいに袋をかける予定だよ。

●テキサス州、アメリカ
桃にも使えるかどうか知りたいな。
お爺ちゃんの桃に実がなっているのを一度も見た事がないんだ。
充分気にかけて、幾つかの小さな実がつくだけだった。
ああ、それからジップロックには果物が呼吸するための小さな穴を開けるという事だけど、南部の多湿な地域では結露することにならないかな?

●不明
誰か試した人いないかな?
頼むからどうなったか教えてくれ。
私のネクタリンはそろそろ袋をかける時期に来てるんだ。

●バージニア州、アメリカ
↑私はネクタリンに袋をかけてるけど、今のところ上手くいってないな。
枝を伝って虫が入って来て(多分ハサミ虫だと思う)、ネクタリンの皮を貫通して荒らしていた。
ネクタリンは変色して、ペクチンが表面に浮き、最終的には落ちてしまったよ。
100近くの袋かけしたネクタリンが落ちてしまったな。
ネクタリンの場合、袋かけをして農薬も散布する必要があるんだと思う。
ネクタリンは他の何よりも虫を惹きつけるみたいだからね。
リンゴは幾つかは落ちてしまったけど上手くいってるようだし、普通に成長してるっぽい。
桃はまだ判断できないな。
幾つかの桃は袋をかけてすぐに落ちてしまったけど、木にはまだたくさん残っている。
桃に関してもハサミ虫の仕業だと思ってるよ。
桃には袋をかけて、農薬も散布するつもりだ。

●カリフォルニア州、アメリカ
去年、ネクタリンに高価な日本製の袋をかけてみたよ。
袋をかけた果実は色が薄く(袋は不透明だった)、袋をかけてないのに比べて香りも少なかった。
それに袋が天蓋になることによってハサミ虫が大量にやってきたんだ。
ハサミ虫はそういう環境が大好きなんだ。
食料がいっぱいで、安定した温度、高い湿度で鳥などからも身を守ってくれる。
更に不透明な袋によって常に薄暗い。
これ以上何を求めるっていうんだ?
ネクタリンが熟し始めたら釣りに行く事にするよ。
(ネクタリンが)ハイクオリティな生き餌になる事を知ってるからね。
スズキ科の魚はこれに目がないんだ。

●アメリカ
今年、初めて桃を育てるんだけど、袋をかけたほうがいいかな?

●アメリカ
↑イエス。
特にリスを追い払い、木に登らない犬を飼っていない場合は特に。



英語版グーグルで”fruit bagging”でググると、海外でも果物に袋をかけている所が結構あるようです。
日本だと専用の袋が何種類も売られているのですが、海外だとジップロックを使ったり、ビニール袋で枝毎包んだりと様々な方法が用いられています。
日本製の袋で失敗した、というコメントもありましたが、紙と言っても防水性だし亜熱帯~亜寒帯まである日本の気候で袋かけは上手く機能している事を考えると袋のかけかたを間違えているのかも。

ジップロックによる袋かけの手順を説明した動画もありました↓

Apple Bagging Start To Finish


日本の場合はこんな感じです
有機栽培の三谷さん 岡山白桃の袋かけ作業  農マル園芸動画


さて、管理人は以前果樹園で働いていた事があり、その時に袋かけも経験したのですがこれは確かに大変な作業でした。
梨やブドウ等棚を作る果物は常に上を向いていなければならず、慣れるまでは首や肩が痛み、桃など棚を作らない場合は脚立を上り下りしなくてはいけません。
加えて梅雨のシーズンに被っているため雨の中袋かけをする事もしばしあり、合羽の襟や袖口から雨が入り込み、枝から垂れた雫が眼に入ってきます。
しかし、立派な果実にするために袋かけは無くてはならない作業です。
何より、袋かけをする事で大きな実が育つのを見るのはかなりワクワクします。
ちなみに袋をかけても蛾に吸われる実は幾つか出てしまい、そうなると加工用か自家用にするしかないのですが、蛾はその木の中でも特に美味い実を狙ってくるので、そうやって自家用になった実は普通に出荷する物よりも美味しかったり。

ちなみに、果樹用の袋は刑務所で受刑者が作っている事もあるようで、とあるコラムによるとホリエモンの服役している刑務所でも果樹用の袋を作っているからホリエモンもその袋を作る作業をするかも、との事。
今年売られる果物はホリエモンの作った袋がかけられているのかも。




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ジップロック フリーザーバッグ 大 36枚入
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