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見渡してみると日本と海外(特に西洋)では正反対の事というのは意外なほどあります。
大工さんが使うノコギリもその1つで、日本のノコが引く時に切る引き刃であるのに対して海外のノコは押す時に切る押し刃になっています。
日本の引き刃ノコは海外でも愛用者が多いのですが、海外の木工家が集うサイトで日本のノコが話題となっていました。

※西洋のノコはこんな形をしてます
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引用元:woodworkforums.com
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●クリントン1:シドニー、オーストラリア
OK、自分は別に差別的なことを言おうとしてるわけじゃない…いたって真面目だ。
政治的には正しくないが…間違っていない事でもある。
私は身長205cmで体重は120kgある…ランナーでもあるから脂肪がついてるわけじゃない。
要するに馬鹿みたいにでかくて、普通のドアじゃ頭にコブをこさえるようなタイプって事だ。
ほとんどの場所じゃズボンや靴、シャツなんかも買えやしない。
そして日本の引き刃ノコだ。
これは素晴らしい一品だよ。
切れ味は鋭く、大いに気にいってる。
刃の並び、切り口、柔軟なブレード、持ち手、全てが素晴らしい切れ味に繋がっている。
私は刃を壊さずに柔らかく切る事が出来ないんだ。
だから、私は西洋のノコのサイズの日本ノコが欲しいんだ。
言ってる意味がわかるかな?
私は壊さずに使えるノコが欲しいって事。
ウルフやティンバーウルフがそういうのを売ってるけど…大した物じゃないんだ。
他に売ってる所も知らないし。
日本のノコ…恐ろしく独創的なデザインだ…
西洋のノコが”押して切る”のに対し、日本のノコは”引いて切る”。
これは前者よりもずっと賢明でインテリジェンスで経済的だ。
…しかし…肉やポテトを食べる国の人向けのサイズを提供してくれるメーカーは無いのだろうか?
イェー、確かにちょっと差別的かもしれない…しかし本当なんだ…
私はアジアの発展途上国に住んでいた事があって…日本の人間国宝である職人のワークショップにいた事もある。
そこでの仕事に順序ややり方は全く異なる物だった。
…そして身体も小さかったんだ。
何処かに図体がでかくて不器用な人間のためのメーカーは無いだろうか…
我々にはもっと鋼成分が必要なんだ。
どんなメーカーがあるだろう?
カモーン、多文化主義は西洋ノコの再研磨性能と寸法に日本ノコの刃先デザインと引き刃スタイルをミックスできるはずだよ。

日本の工具は、大好きなんだが壊れやす過ぎるんだ。

●イアン:シドニー、オーストラリア
↑君はどんな木を切ってるんだい?

私が日本のノコで初めて切った木はユーカリだった。
私が教えてもらった人(シアトルの人だった)によると、材料にあった刃を選ぶ必要があるらしい。
柔らかい木と堅い木では違う刃が必要なんだよ。

●クリントン1:シドニー、オーストラリア
↑木材は関係ないんだ…問題は力を入れすぎる私の手なんだよ。
私が昨日切った松の木(ニュージーランドのバニングス産だったかな?)はちょっと堅く、刃が壊れてしまった。
日本のノコが壊れたのはこれで3度目だ。
刃じゃない、ブレードそのものが、なんだ。
そのうちの1つは日本で買ったもので、まだ数度しか使ってなかった。
ブランドは分からない(日本語が読めないから)けど、メイド・イン・ジャパンで普通クラスの値段だったな。
刃が欠けた事はなくて、色んな木に使ってるよ。
木目に沿って切るという事は無視してるけど、ノコに掛ける圧力やリズムは正しいと思う…
でも、何度も詰まってしまうんだ。
そして刃が詰まった結果は深刻だ…例えばブレードを壊すとか。
もし、”材料に併せて刃を替える”というなら…知識を共有させてもらえないだろうか?
自分はそれが身体の寸法や作業の仕方に問題があると思ってるんだ。
私の手に対する日本のノミの取っ手や日本のカンナの大きさなんかもその例だと思う。
超大型サイズが欲しいんだ。
質問:
日本のノコを修理してくれる職人って何処かにいるかな?

●アレックス:シドニー、オーストラリア
自分が買った三芳で買った日本ノコは、日本の特大サイズだったから存在はすると思うよ。
(しかも普通のよりもかなり安かった)
でもオーストラリアで買えるかどうかは分からないな。
これはタジマ Dote-9S、すまない漢字は読めないんだ。
でもグーグルが助けてくれると思う。

●ネイリス:アデレード、オーストラリア
>質問:
>日本のノコを修理してくれる職人って何処かにいるかな?

日本以外だと、アメリカのマーク・グレブル以外は知らないな。

ここに連絡先とサービスの詳細が載ってるけど、値段は軽く刃を研いだ時のものだな。
西洋のノコを日本のノコに変更するのにどの位のコストが掛かるのかは分からないな。

●シーンズ:ニュージーランド本島
>OK、自分は別に差別的なことを言おうとしてるわけじゃない…いたって真面目だ。
>政治的には正しくないが…間違っていない事でもある。

君は別に差別的なことを言ってるわけじゃないよ。
人類学的な開発コンセプトにおける対象人種じゃない人間が使う際の比較的技術的な質問をしてるだけだ。
誰もそこに突っかかったりなんかしないさ。
自分も引き刃ノコを壊した事があるんだ。
自分のは(タジマの)G-Sawで、これは大工仕事やガーデニングに非常に汎用性の高いツールだ。
両手で使ってすぐに刃を壊してから、片手で使うことを学んだよ。
同じ速度で切った時、西洋ノコよりも引き刃ノコの方が優れている事に気付いたよ。
切るのは早いけど、スピードはスローだからより正確だと思う。
それと、引き刃ノコは浅い角度で切った方が良いみたいだね。
自分の方に引っ張るくらい平坦にするんだ。
ちょっと関連した話だけど…日本の大工が仕事をしてる写真を見た事があって(ベンチを作る本だったかな?)、その時は”これが25年前のやり方だなんて、なんて凄いんだ”と思ったね。
彼らは床の上で働くのが好きみたいだね。

●ティーレディ
↑私も日本のノコが好き。
私が初めて買ったのはバンニングス(オーストラリアのホームセンター)の安物だったな。
たったの20豪ドルでプラスチックの柄が付いてた。
ダブテールソーじゃないよ。(ピストルグリップ状の柄が付いたノコ)
普通のクロスカットだった。
でもダブテールよりもちょっとどっしりしてたから、後でCarbotech社のを買ったよ。
補強としてダブテールの柄を付ける事が出来るんじゃないかな?
あなたがノコを壊すというのが私には理解できない。
引き切った後で”押し込む”時にやっちゃうのかな?
それとも引くときに?
あえて言うけど、もっとゆっくりとやる必要があるんじゃないかな?
これって西洋ノコよりも力を必要としないんだよね。
ちょっとのんびりとやってみては。
ビリヤードでも、強く突きすぎると50ドル失くす羽目になるでしょ。

ダブテールソー
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●ジョー・グレイナー:タラハシー、フロリダ州、アメリカ
戻りの時に捻じれでもしない限り、ノコを壊すってのが理解できない。
捻じれる事がないように、一旦力を入れずに引いて、それから新しく引き直してみるんだ。
それはそれとして、引き刃ノコに鋼を使うのは良い方法だね。
それと、引く動作の替わりに西洋ノコみたいに前後に揺らすロッキングモーションを使うと詰まりが少なくなるよ。
切っていくとどんどん目が詰まっていくから、刃先が厚くなっていくんだ。

自分も日本のノコが好きなんだ。
みんながこのノコに全然慣れて無いのが驚きだよ。
自分の引き刃ノコはほとんどマークが消えかかってるけど、ブランドは”Shark Saw”で、他のマークは”??kagi tools inc”って書いてあるな。
ハンドルが合ってないにも関わらず、引き刃としてはかなり深い刃だと思う。

●シーツ:ローレンスタウン、ノヴァ・スコシア州、カナダ
>私は刃を壊さずに柔らかく切る事が出来ないんだ。
そこだよ。
君は自分の問題とその解決方法を既に言ってるんだ。
もしノコギリに力を入れようとしてるのなら、それは方向が違っているからパーツに余計な力が加わってるんだ。
ブレードの軸に平行に動かして、決して押しちゃいけない。
戻りのストロークは引く時と正反対に行う。
(刃が掛かった状態で押しちゃいけない)
やり方が適当であっても、なまくらな刃だと壊れてしまうよ。
ヘビーな仕事に小さな刃でも壊れてしまう。
君ならできる!

追記:
”Shark”ブランドは日本のタカギツールだな。

●ボブL:パース、オーストラリア
クリントン、君のノコは背に補強が入ってるか?
私は身長は君ほど高くないが、体重は同じくらいで、おそらく力も同じくらいだろう。
(羽根のような作業よりもチェーンソーの扱いの方が楽なタイプ)
私も同じような不安を抱えながら引き刃ノコに触れてみたんだが、今でもそれを気に入っていて、軽作業~中作業にはよく使ってるよ。
私は何度も日本のノコを買ってきたけど、初めて使った時はそれがあまりに軽くて持ってることに気付かないほどだった。
次に感じたのは、背中の補強が無いかかなり小さいからブレードが凄く柔軟な事だね。
自分用にハンドルを作った時は、全く難しいと思わなかったし、これに日本人だからという要素は無いように思うな。
私のやり方はかなり高度だから、ツールが手に馴染むまでにはかなり時間がかかるんだよね。

●デス・K
ハイ、クリントン。
明らかに君は片刃と両刃を使っているな。
この二つは背中に補強板のある胴付きノコよりも使うのが難しいんだ。
このノコの刃は腕や手の動きに追従するから、ちょっとでも平行じゃないとすぐに曲がってしまうんだよね。
胴付きノコは背中に小さな補強が入っているけど、同じ原則が適用される。
引く時のストロークが刃やノコの出ている部分と平行じゃなかったら簡単に曲がってしまうよ。

松の木を切ったと言ってたけど(多分逆目だろうな)、木材の厚さや幅はどれくらいだった?
木材が厚かったり幅広だったら、それを片側から切ろうとしてなかったかい?
これは良い考えとは言えないんだ。
特に両刃の場合は。
太い材料を切る時、日本の大工はしばし材料を回しながら切っている事に気付いているはずだ。
これはとりわけ木材が締まってノコを挟み込むことを防ぐのに役立つんだ。
そのためのテクニックであれば、君が普段使ってるものでもOKだよ。
更に重要なのは、材料を切る時に適切なサポートをしておく事だ。
もしノコを引いてる時に木材が締まってしまうとノコを挟み込んでしまうからね。
ノコを引く時、押す時に詰まってしまう事を知っていれば、君の問題の解決に役立つと思うよ。
もし引くときに詰まったら、切る時に捻じれてしまう問題を持っている。
もし押す時に詰まってしまうなら(おそらく君の書いているのはこれだろう)、君は押すのが強すぎるか、押す時に捻ってしまってるか、材料が締まっているか、それらの組み合わせだろうな。
それと、切る時に材料をどういう風にセットアップするかでいくらか解決するよ。
君の物理的な大きさは日本のノコのパフォーマンスに影響を与える事は無いさ。
最近の日本人は小さすぎるって事も無いし、私は背の高い日本人の大工にたくさん出会ってきたよ。





日本のノコは引く時に切るので力よりもむしろノコの切れ味、ストロークの正確さが重要となってくるのでしょう。
(木材で押し刃ノコを使った事が無いから押し刃ノコとの違いは分かりませんが)
ちなみに日本も金ノコは押し刃です。
英語版wikipediaによると、引き刃ノコは古代エジプトで使われていたものの、現在引き刃ノコを使っているのは日本くらいだとか。
古代エジプトから日本に引き刃ノコがどう伝わり、何故日本でのみ残ったのか、なかなかロマン溢れる話です。




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