image credit:objectsofuse.com
金槌は日本と西洋とで形が違っており、日本式の金槌(げんのう)は海外ではジャパニーズハンマーと呼ばれています。
海外のサイトでで真鍮の日本式ハンマーを作った様子を投稿していました。
引用元:imgur.com
スポンサードリンク
●comment
|
|
●投稿主
昨日、鉋の調整に使ってた真鍮ハンマーの面が割れてきてるのに気が付いた。ロウ付けしても良かったんだけどもう何年もそうしてきたし、新しいのを買うんじゃなくて自作する事に決めた。自分の工作は金属加工を伴う事が多いんで、出来るだけ手で作ることにしてみた。※ロウ付けは融点の低い金属を使って金属同士を貼り付ける方法の事ヘッド部分の両サイドの僅かな凹みを付けるために削ってるところ。これは直径1インチ(約2.54cm)の真鍮の丸棒から始めた。それが終わったら更に凹ませる側のためによりざっくりと削る。これは中仕上げの半円ヤスリで行って、まず硬化処理をしてから削った。この方が切り子(削った粕)がヤスリの刃に噛まないし、切れ味が良いから。これが磨いた後。打撃面は酸化鉄の研磨剤で磨いてサイドはブリロ(アメリカの食器洗い用のスチールタワシ)の中くらいの粗さで磨いた。目の部分は唯一機械加工を使った部分で、真鍮を無駄にしないで鍛造で作れる気がしなかったから(この金属用の温度に調整するのは難しいし自分の炉は鉄用に設定してるからおそらく溶けてしまう!)ドリルで穴をあけてヤスリで四角く仕上げた。1/4インチ角(約6mm)の素材を1/2インチ角(約1.2cm)の金槌に合わせたクサビに叩いて、柄に打ち込んだ時に潰れないように金床の上で硬化させた。クサビの表面には抜けにくいように返しを付けてある。柄は数年工房で寝かしてあった李の枝。最初に柄のために切ったのがかなりでかかったからそれを更に切り縮めてる。柄の終端に残った樹皮の部分が良い感じのボーナスになった。樹皮が取れるんじゃないかと心配な人がいるかもしれないけどこの部分は薄く接着剤を塗布してるから安心してほしい。更にハンマーにはシェラック(ラックカイガラムシから取れる樹脂状物質でニスなどに使われる)を塗ってある。何年も使っていれば剥がれてしまうだろうけど、5年間くらいずっと置きっぱなしだったしスポークシェーブ(丸棒用の鉋)とヤスリを使っても落ちなかったしね。この角度からの見た目が好きだ。image credit:imgur.com
●comment
これは素晴らしいハンマーだな。
●comment
大きさ比較用にバナナを置いてくれ。
※海外のサイトではバナナが大きさ比較の指針に使われている
●comment
これを使えばいい仕事ができそうだ。
良い出来だね。
●comment
自分はナイフ派なんだけどハンマーも良いな!
鍛造してる時の写真はある?
●投稿主
↑残念ながら写真はないな。
ナイフは請負で作ってるから仕事が入ったら写真を撮るよ。
●comment
投稿主は昨日今まで使ってたハンマーが壊れたと言ってた訳だけど、これを作るのに1日しかかかってないのか?
どちらにせよこれは感心した。
●投稿主
↑そう、大体1日くらいだな。
これが鉄のハンマーだったらもうちょっとかかったと思う。
●comment
真鍮の硬化とは一体…
●投稿主
↑打撃の衝撃で分子構造が圧縮されて最終的には割れる事になる。
だからロウ付けして鍛え直すんだ。
●comment
割れたという古いハンマーを見てみたいね。
●comment
ヤスリの歯が詰まるのを防ぐには最初にチョークの粉をまぶしておくと良いぞ。
使い終わったらチョークを拭き取るんだ。
●投稿主
↑それはやった事がない。
今度試してみよう。
教えてくれてありがとう!
●comment
凄く良いハンマーだけど真鍮ハンマーって何に使うんだ?
鉋の調整に使うと書いてあるけど、髪を梳くのに使うんだと言ってるのと大して変わらないような気がするぞ。
●投稿主
↑いや、真面目な話で、木のボディに刃が埋め込まれている木材の表面を滑らかにするための道具の刃を叩くのに使うんだ。
真鍮の方が鉄よりも柔らかいから鉄の部分を痛めずに済むわけだね。
●comment
↑成程合点がいった。
真鍮みたいな柔らかい金属だと酷い金槌にしかならないと思ってた。
これはクールだな!
●comment
自分はordnanceman(アメリカ軍でミサイルや重火器類の整備をする役職)だった(海軍、空軍)けどマガジン用の工具は真鍮製だったな。
真鍮製だと火花が散らないんだ。
良いアイディアだと思うね。
●comment
鉋用か。
真鍮は鉄と違って火花を出さないから軍艦の砲列甲板や火薬工場なんかの工具として伝統的に使われてるな。
●comment
自分はガンスミスでいつも真鍮ハンマーを使ってるぞ。
ハイエンド製品は打痕や擦過痕を付けない必要があるからな。
●comment
真鍮ハンマーは買う事も出来る。
打痕を付けたくない場合に使うし、鉄と違って火花が出ないから油田用の金槌に使われてる。
●comment
馬鹿げた質問だけどなんで樹皮を残してあるのが良いんだ?
ともあれ素晴らしい作品だ!
●投稿主
↑ビジュアル的に良いし、持った感触が良いからね。
日本の金槌はラフな形状の材料を柄に使う事も多いし。
●comment
凄く良い作品だな!
金槌部分とクサビを頼んだら値段は幾ら位になる?
●投稿主
↑75ドル(約8100円)位かな。
●comment
これでどうやって鉋を調整するんだろうか?
自分の持ってる鉋の1つが深く食い込み過ぎるんだけど。
●投稿主
↑これはボディが木製の鉋にのみ使うんだ。
刃の部分を叩けば刃が出て行くし、ボディを叩けば刃が引っ込んでく。
●comment
何が日本式なんだろうか?
普通のハンマーに見えるけど。
●投稿主
↑ヘッドと柄の形状が日本の金槌のものなんだ。
”genno”でググればわかるよ。
●comment
↑ググってみたけどそれでも他のハンマーとの違いがよく分からなかった。
●投稿主
↑機能的な意味で?見た目的な意味で?
●comment
↑両方
●投稿主
↑叩くという機能に関しては違いはないね。
見た目に関して言うとヘッドの終端がゆったり広がってるのが典型的な日本のデザインだ。
柄に関しては長さと幅の比率が違っていて、断面は四角形から徐々に卵型になっている。
●comment
こんなに美しいハンマーは初めて見た。
●comment
枝は冬に切った?
●投稿主
↑確かそうだったはず。
5年前だ。
●comment
この新品の横に古いのを置いた状態で見てみたいな。
●comment
真鍮ハンマーを使うのは対象物を傷つけないようにするのが目的じゃなかったっけ?
●投稿主
↑そう。
そうすると真鍮が硬化して割れていく。
そうなったらロウ付けして鍛え直すんだ。
そうなるにはまだまだ先の話だけどね。
普通の金槌で叩くと対象が鉄でも打ちそこなうと打痕が付いてしまうため、それを防ぎたい時には真鍮ハンマーや銅ハンマーが使われています。
プラスチックやゴム製のハンマーもありますが、プラハンやゴムハンは打撃力が完全に伝わらず反発力になる事が多いのでそういう場合も真鍮ハンマーや銅ハンマーが使われます。
プラスチックやゴム製のハンマーもありますが、プラハンやゴムハンは打撃力が完全に伝わらず反発力になる事が多いのでそういう場合も真鍮ハンマーや銅ハンマーが使われます。
実際のげんのう(玄能)の場合は片面がフラットに、もう片面は釘を打ち込む時に木材に打痕が付かないように若干曲面になっています。

ミツトモ製作所 精密ハンマー 真鍮/樹脂(POM)ヘッド ※取寄品 02506

ミツトモ製作所 精密ハンマー 真鍮/樹脂(POM)ヘッド ※取寄品 02506