
パリの有名料理学校、ル・コルドン・ブルーで学び、ミシュランの三ツ星レストラン、ジョエル・ロブションの”ラテリエ”で研修を受けたこともあるイギリス人フードジャーナリスト、マイケル・ブースが妻と2人の息子と共に訪れ、食べ歩いた日本を綴った旅行記兼フードジャーナル『英国一家、日本を食べる』(原題『Sushi and Beyond: What the Japanese Know About Cooking』)のイギリスAmazonでのレビューです。
引用元:amazon.co.uk
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★★★★★ - 日本料理を様々な角度から紹介してくれている(イギリス)
関東から関西、北海道から沖縄、酒から醤油まで、『Sushi and Beyond』はとある男とその家族が天才的な料理の発信源である日本を冒険する様子を追っている。
この本は料理旅行記であって、それが普通の文化/料理本と違っているのが良いね。
マイケル・ブースは料理に対して良い資質を持っているだけでなく、ウィットに富んだ文筆スタイルと外人特有の大胆さも持ち合わせているようで、その両方が彼の物語を魅力的で面白いものにしているね。
上で挙げたもの以外にも、海藻、魚市場、化学調味料、野菜、牛肉、ワサビ、郷土料理などについても書かれているよ。
それだけじゃなく、彼は日本で最も秘密となっているレストランにも訪れている。
彼は日本で有名な料理人や保護的な農家、芸能人にインタビューもしているんだ。
全ての物語が料理への情熱と、人気が失われつつある日本の伝統料理への悲しみを交えて書かれている。
よく成された調査をベースにユーモアをちりばめ、マイケル・ブースは両方の点で読者を駆り立ててくれているよ。
食欲も。
★★★★☆ - Sushi and Beyond(イギリス)
『Sushi and Beyond』は1人の男性の日本食べ歩き旅行記だ。
マイケル・ブースと彼の家族は3か月間を日本で過ごして現地の料理を体験し、彼らの眼を通して見た彼の国の食材から日本食と日本の魅力的な文化の両方について深い洞察を与えてくれているね。
マイケル・ブースは訪れたハイクラスのレストランや路上の屋台を同じ目線から見て、様々な食材が(味噌、酒、豆腐、醤油など様々なもの)料理の中で最大限に活用されている様子を見せてくれている。
日本食の健康効果はかなり信じられているけど、様々な料理が健康効果を持っているのは本当に驚くばかりだ。
これは素晴らしいユーモアも持ち合わせていて、彼の息子の描写が別の側面も与えており、ある意味落ち着いた本と言えるかもしれない。
ある部分は旅行記であり(日本人の優しさに触れた部分や相撲部屋や地方を訪れた部分など)、ある部分は料理記であり、その2つの側面が完璧に組み合わさって魅力的な本を作り上げているんだ。
彼が言及した場所に行った事はないから、そこでの暮らしが本当の事なのかどうなのかは分からないけど、とある男性の日本での体験は興味深く、楽しい読み物だったよ。
★★★★☆ - 珍しくて異国的(ロンドン、イングランド、イギリス)
これはマイケル・ブースと彼の奥さん、2人の息子の日本旅行記であり、有益かつ興味深い料理紀行となっているね。
彼が説明する日本食の裏に隠された哲学や背景は日本の文化に対して興味深い考察を与えてくれているよ。
日本に行く前に読む本として良いものだよ!
彼は異国の珍しい食べ物に挑戦していると告白しており、これは日本人が普段食べているものについてバランスの取れた視点を持ってはいないけど、作者は料理人のトレーニングを受けたという背景を持っており、様々な材料や技術が使われている日本食に対する彼の感謝の気持ちを伝えてくれている。
本の中で描かれた作者の2人の息子の日本旅行、日本で金髪のヨーロッパ人として扱われた様子は、この凄く読みやすい本に陽気な楽しさを付け加えてくれているよ。
日本に興味のある人にとって読む価値のある本だと思うね。
★★★★☆ - 活き活きと書かれているけど、エンディングはもっとよく出来たと思う(ロンドン、イングランド、イギリス)
マイケル・ブースは筆の滑らかなライターであり、この本は彼と彼の家族が三か月間過ごした日本の楽しい旅行記となっている。
ただし、自分にとってこの本はちょっと締めに欠けていてハードコアな料理好きにとって料理の描写が不十分で、旅行記本を読みたい人にとってもちょっと物足りない物になっている気がするね。
どっちつかずになっている感じかな。
日本と日本料理は両方とも広大で複雑だ。
だから、彼がたった1回の旅行で着物の裾をちょっと持ち上げたようにしか見えないのも驚く事ではないだろうな。
彼は和牛牧場を訪問する部分は楽しかったが、彼が日本の牛肉に対して”これはアイスクリームじゃなくて動物なんだ”と却下する部分はちょっと奇妙に感じたな。
確かに霜降り牛肉は牛肉を食べている事を忘れそうになるくらい柔らかいけど、だったら多くのシェフがしているように、霜降りのグレードが低い牛肉を選べばいいわけで。
プロの現場で働いたことがあるだけあって、彼の料理に対する洞察は見事であり、神秘さに浮かれすぎていないのも良い。
例えばフグに関しては独特と言うには味が薄く、毒を持っているという事が価値を持たせているのではと見ていたり。
一方で旅行に対する観点が独特なようにも感じるね。
日本のタクシー運転手は全く凄く礼儀正しいが、目的地に向かう事に関して全く知らない事がある(景気低迷によりタクシードライバーは非専門の人に人気の職となっている)という彼のコメントは凄く奇妙に感じたな。
あるいは自分の日本での経験と全く違っていたのかも知れない。
ごく少数の限られた人しか行くことのできない会員限定の懐石料亭についての書き方が仰々しいのは少し残念だったかな。
価格は高いけど読者が実際行くことのできる京都の吉兆や未在と比べる事も出来たんじゃないだろうか?
最後に、各章はきちんと書かれている部分もあったけど、編集が必要なようにも感じたかな。
総括すると読む価値はあるけどもっとよく出来たんじゃ、という気がする。
しかし、彼の魅力は本の欠陥を補って余りあるね。
★★★★★ - 素晴らしく、楽しい読み物だった(コーンウォール、イギリス)
読み終わった時は茫然としたくらい。
凄く楽しくで、参考になって楽しく誠実だった。
作者と同じように2人の男の子を持つ身として尚の事琴線に触れたけど、どんな人にもお勧めするよ。
彼の次回作『Eat, Pray, Eat』にも凄く期待してる。
★★☆☆☆ - タイプミスの祭典
興味深く有益な読み物だったかもしれないけど、特に日本語について爆笑できるタイプミスや文法の誤りがあるから、ちょっと信憑性に欠けるかな。
末尾に書かれている編集者と日本語アドバイザーは恥じるべきだね…
★★☆☆☆ - 日本からは遠くないかな?(イングランド、イギリス)
楽しく読めたから誤解はしないでほしい。
もし、家族と料理調査の間で揺れ動き、日本で道に迷い、豆腐やラーメンに必死になり、神戸牛について説明しようと苦労する男の物語が読みたければ、この本だね。
それでも、多くの観光客が彼の地理的説明に茶々を入れたくなるだろうな。
東京郊外の住所の読み方等、おかしな間違いが幾つかあるね。
この本には真実と、時折見事に正反対となっている事が混在している。
日本のタクシードライバーは決して諦めない立派な人達だし、タクシーの運転手は地元の地理に明るくないと言う前に、ホテルで目的地の住所を聞くなりした方が良かっただろうな。
ひょっとしたら旅行ガイド本で日本のステレオタイプを植えつけられてしまったのかもしれないね。
札幌では何にでも蟹がついてくるとか。
もっとも、マイケル・ブースの料理知識については彼の主義もあるし事実と意見を取捨選択できないと自己申告しているように、自分にはチェックできない。
(彼は2章に亘って化学調味料と旨みに対する極端なプロパガンダを展開している。我々にとっては既に透明化されてアンバランスな意見は流され、前世紀後半には信頼を勝ち取っているんだが)
この本の素晴らしい点は彼の料理に対する情熱と知識だ。
とはいえ、出てくる料理はほとんどが例外的なものばかりで、話の中に出てくるものは一品ものの料理ばかりだ。
彼が日本で過ごした数週間のうちに彼が多大な努力をして収集した最高の料理人の深い話が含められているのも良い点だね。
しかし、幾つかはあまりに極端で身近ではないかな。
これはガイドブックとしては使えないね。
50~70%の食事体験は個人的に招待された超高級レストランの話だから。
(日本旅行は)彼の信念を覆すだけの時間が足りなかったというのもある。
一度見ただけで断じてしまった河豚については疑問の残る所だ。
これはチャーリーズ・ラングレイ・ウィルソンがBBC4でやっている素晴らしい料理を探す番組とは対照的だったな。
それとおでんについてもこき下ろしていた。
(彼の偏見に従うわけではないけど、おでんは美味であろうとなかろうと、いわゆる色んな具材を1つの鍋に入れた普通の料理だ)
お好み焼きを広めたいという知識の浅さもおかしいかな。
お好み焼きは自分で調理するリーズナブルな料理として西洋では既に広まっているから。
ロンドンのレスタースクウェアでは卵と野菜を混ぜて焼くアンチハイプライス料理の先陣として元日本の高校生や普通の食事じゃ満足しない人以外にも知られているよ。
経験からくる素晴らしい内容もあるけど、ほとんどが詰め込んだりした事で失われてしまっているかな。
料理の理論はよく書けているけど、基本的な知識の間違いと、流行の料理を許容するという彼の癖みたいのがあるね。
とは言え、今の彼は流行の料理を非難するようになっているみたいだけど。
日本の事を研究しようとすると、それぞれの情報ソースがそれぞれもっともらしい
理論を展開しているのはよくある事。
もっと掘り下げる必要があるだろうな。
この本は但し書きを付け加えたテレビ番組と同じくらいには良い本だと思う。
楽しくはあるけど、日本で食事をするためのガイドブックを探している人にはお勧めできないだろうね。
もし本当に日本に行きたいのなら、本当に試してみたいことをメモに書いておいて、彼が行間に匂わせている主張は無視する事だね。
★★★★★ - 凄く楽しく、参考になった(スコットランド、イギリス)
私はアマチュアの寿司シェフで(何度か作ったことがあるんだ!)、死ぬ前に一度は日本に行きたいと思っているんだ。
で、もっと日本料理を学ぼうとこの本を買ったわけ。
グルメによる旅行記は何度か読んだことがあるけど、マイケル・ブースの作品は読んだことが無かった。
これは嬉しい驚きだったよ!
マイケル・ブースはユーモラスで楽しい文体で料理を介して発見した日本を紹介してくれたんだ。
彼は日本の伝統、農業、膨大な数の日本の料理や飲み物の調理法、料理はどんな味がするのか、匂いや食べた時の感想を綴ってくれている。
目に見えるようで、まるでその場にいるような気になったよ!
加えて、日本そのものについても学ぶことが出来た。
国、人々、彼らの生活を形づけている伝統についてをね。
彼は本当に好奇心旺盛だね。
彼は遊び好きだけれども横柄でなく、楽しいけれど参考になるよ。
ボーナスポイントである彼の妻と2人の子供の旅行記はこの本を損なわせる部分なんて全くない。
同じように似たような年齢の息子を持つ母親として、もの凄く共感できて笑えたな。
この本を楽しく読んで色々と学べたし、ますます日本に行きたくなったよ!
彼の仮想旅行に同行するために、マイケル・ブースの他の作品も買ってみるつもり!
★★★★★ - 本当に楽しく、参考になった(ロンドン、イングランド、イギリス)
もし日本の文化や料理に興味があるなら、この素晴らしい本を読んでみるべき。
本当に良く書けているし、楽しい部分や今まで知らなかったことを学べる魅力的な本だよ。
特に面白いのは彼が連れて行った家族の視点から見た日本だね。
★★★★★ - Sushi!(マンチェスター、イギリス)
これは絶対的に素晴らしい本だから、寿司好きにもそうでない人にもお勧めするよ。
土曜日に5分ほど読むかどうか考えてから買ったんだけど、2日で読み終わったよ、
本を置くことが出来なかったんだ。
この本はフードライターとその家族が日本中を食べ歩く旅行記なんだ。
日本食について深い洞察があるだけじゃなく、本当に本当に楽しい内容になってる。
この本で最も楽しい部分の1つは作者の2人の息子が日本食や日本そのものを紹介している所だね。
最近読み終わりましたが、とても面白い本でした。
イギリスのフードジャーナリストが北から南から日本を縦断しながら様々な食材・料理を体験し、その様子を時に率直に、時にイギリス特有のシニカルなユーモアを交えて紹介しています。
外国人による現代日本の旅行記はあまりないので、そういった点でも大変楽しい本です。
日本語版を刊行するにあたって幾つかカットした章もあるようで(和牛の紹介とか面白そうなのに)、いつか完訳版を出してほしいものです。
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★★★★★ - 日本料理を様々な角度から紹介してくれている(イギリス)
関東から関西、北海道から沖縄、酒から醤油まで、『Sushi and Beyond』はとある男とその家族が天才的な料理の発信源である日本を冒険する様子を追っている。
この本は料理旅行記であって、それが普通の文化/料理本と違っているのが良いね。
マイケル・ブースは料理に対して良い資質を持っているだけでなく、ウィットに富んだ文筆スタイルと外人特有の大胆さも持ち合わせているようで、その両方が彼の物語を魅力的で面白いものにしているね。
上で挙げたもの以外にも、海藻、魚市場、化学調味料、野菜、牛肉、ワサビ、郷土料理などについても書かれているよ。
それだけじゃなく、彼は日本で最も秘密となっているレストランにも訪れている。
彼は日本で有名な料理人や保護的な農家、芸能人にインタビューもしているんだ。
全ての物語が料理への情熱と、人気が失われつつある日本の伝統料理への悲しみを交えて書かれている。
よく成された調査をベースにユーモアをちりばめ、マイケル・ブースは両方の点で読者を駆り立ててくれているよ。
食欲も。
★★★★☆ - Sushi and Beyond(イギリス)
『Sushi and Beyond』は1人の男性の日本食べ歩き旅行記だ。
マイケル・ブースと彼の家族は3か月間を日本で過ごして現地の料理を体験し、彼らの眼を通して見た彼の国の食材から日本食と日本の魅力的な文化の両方について深い洞察を与えてくれているね。
マイケル・ブースは訪れたハイクラスのレストランや路上の屋台を同じ目線から見て、様々な食材が(味噌、酒、豆腐、醤油など様々なもの)料理の中で最大限に活用されている様子を見せてくれている。
日本食の健康効果はかなり信じられているけど、様々な料理が健康効果を持っているのは本当に驚くばかりだ。
これは素晴らしいユーモアも持ち合わせていて、彼の息子の描写が別の側面も与えており、ある意味落ち着いた本と言えるかもしれない。
ある部分は旅行記であり(日本人の優しさに触れた部分や相撲部屋や地方を訪れた部分など)、ある部分は料理記であり、その2つの側面が完璧に組み合わさって魅力的な本を作り上げているんだ。
彼が言及した場所に行った事はないから、そこでの暮らしが本当の事なのかどうなのかは分からないけど、とある男性の日本での体験は興味深く、楽しい読み物だったよ。
★★★★☆ - 珍しくて異国的(ロンドン、イングランド、イギリス)
これはマイケル・ブースと彼の奥さん、2人の息子の日本旅行記であり、有益かつ興味深い料理紀行となっているね。
彼が説明する日本食の裏に隠された哲学や背景は日本の文化に対して興味深い考察を与えてくれているよ。
日本に行く前に読む本として良いものだよ!
彼は異国の珍しい食べ物に挑戦していると告白しており、これは日本人が普段食べているものについてバランスの取れた視点を持ってはいないけど、作者は料理人のトレーニングを受けたという背景を持っており、様々な材料や技術が使われている日本食に対する彼の感謝の気持ちを伝えてくれている。
本の中で描かれた作者の2人の息子の日本旅行、日本で金髪のヨーロッパ人として扱われた様子は、この凄く読みやすい本に陽気な楽しさを付け加えてくれているよ。
日本に興味のある人にとって読む価値のある本だと思うね。
★★★★☆ - 活き活きと書かれているけど、エンディングはもっとよく出来たと思う(ロンドン、イングランド、イギリス)
マイケル・ブースは筆の滑らかなライターであり、この本は彼と彼の家族が三か月間過ごした日本の楽しい旅行記となっている。
ただし、自分にとってこの本はちょっと締めに欠けていてハードコアな料理好きにとって料理の描写が不十分で、旅行記本を読みたい人にとってもちょっと物足りない物になっている気がするね。
どっちつかずになっている感じかな。
日本と日本料理は両方とも広大で複雑だ。
だから、彼がたった1回の旅行で着物の裾をちょっと持ち上げたようにしか見えないのも驚く事ではないだろうな。
彼は和牛牧場を訪問する部分は楽しかったが、彼が日本の牛肉に対して”これはアイスクリームじゃなくて動物なんだ”と却下する部分はちょっと奇妙に感じたな。
確かに霜降り牛肉は牛肉を食べている事を忘れそうになるくらい柔らかいけど、だったら多くのシェフがしているように、霜降りのグレードが低い牛肉を選べばいいわけで。
プロの現場で働いたことがあるだけあって、彼の料理に対する洞察は見事であり、神秘さに浮かれすぎていないのも良い。
例えばフグに関しては独特と言うには味が薄く、毒を持っているという事が価値を持たせているのではと見ていたり。
一方で旅行に対する観点が独特なようにも感じるね。
日本のタクシー運転手は全く凄く礼儀正しいが、目的地に向かう事に関して全く知らない事がある(景気低迷によりタクシードライバーは非専門の人に人気の職となっている)という彼のコメントは凄く奇妙に感じたな。
あるいは自分の日本での経験と全く違っていたのかも知れない。
ごく少数の限られた人しか行くことのできない会員限定の懐石料亭についての書き方が仰々しいのは少し残念だったかな。
価格は高いけど読者が実際行くことのできる京都の吉兆や未在と比べる事も出来たんじゃないだろうか?
最後に、各章はきちんと書かれている部分もあったけど、編集が必要なようにも感じたかな。
総括すると読む価値はあるけどもっとよく出来たんじゃ、という気がする。
しかし、彼の魅力は本の欠陥を補って余りあるね。
★★★★★ - 素晴らしく、楽しい読み物だった(コーンウォール、イギリス)
読み終わった時は茫然としたくらい。
凄く楽しくで、参考になって楽しく誠実だった。
作者と同じように2人の男の子を持つ身として尚の事琴線に触れたけど、どんな人にもお勧めするよ。
彼の次回作『Eat, Pray, Eat』にも凄く期待してる。
★★☆☆☆ - タイプミスの祭典
興味深く有益な読み物だったかもしれないけど、特に日本語について爆笑できるタイプミスや文法の誤りがあるから、ちょっと信憑性に欠けるかな。
末尾に書かれている編集者と日本語アドバイザーは恥じるべきだね…
★★☆☆☆ - 日本からは遠くないかな?(イングランド、イギリス)
楽しく読めたから誤解はしないでほしい。
もし、家族と料理調査の間で揺れ動き、日本で道に迷い、豆腐やラーメンに必死になり、神戸牛について説明しようと苦労する男の物語が読みたければ、この本だね。
それでも、多くの観光客が彼の地理的説明に茶々を入れたくなるだろうな。
東京郊外の住所の読み方等、おかしな間違いが幾つかあるね。
この本には真実と、時折見事に正反対となっている事が混在している。
日本のタクシードライバーは決して諦めない立派な人達だし、タクシーの運転手は地元の地理に明るくないと言う前に、ホテルで目的地の住所を聞くなりした方が良かっただろうな。
ひょっとしたら旅行ガイド本で日本のステレオタイプを植えつけられてしまったのかもしれないね。
札幌では何にでも蟹がついてくるとか。
もっとも、マイケル・ブースの料理知識については彼の主義もあるし事実と意見を取捨選択できないと自己申告しているように、自分にはチェックできない。
(彼は2章に亘って化学調味料と旨みに対する極端なプロパガンダを展開している。我々にとっては既に透明化されてアンバランスな意見は流され、前世紀後半には信頼を勝ち取っているんだが)
この本の素晴らしい点は彼の料理に対する情熱と知識だ。
とはいえ、出てくる料理はほとんどが例外的なものばかりで、話の中に出てくるものは一品ものの料理ばかりだ。
彼が日本で過ごした数週間のうちに彼が多大な努力をして収集した最高の料理人の深い話が含められているのも良い点だね。
しかし、幾つかはあまりに極端で身近ではないかな。
これはガイドブックとしては使えないね。
50~70%の食事体験は個人的に招待された超高級レストランの話だから。
(日本旅行は)彼の信念を覆すだけの時間が足りなかったというのもある。
一度見ただけで断じてしまった河豚については疑問の残る所だ。
これはチャーリーズ・ラングレイ・ウィルソンがBBC4でやっている素晴らしい料理を探す番組とは対照的だったな。
それとおでんについてもこき下ろしていた。
(彼の偏見に従うわけではないけど、おでんは美味であろうとなかろうと、いわゆる色んな具材を1つの鍋に入れた普通の料理だ)
お好み焼きを広めたいという知識の浅さもおかしいかな。
お好み焼きは自分で調理するリーズナブルな料理として西洋では既に広まっているから。
ロンドンのレスタースクウェアでは卵と野菜を混ぜて焼くアンチハイプライス料理の先陣として元日本の高校生や普通の食事じゃ満足しない人以外にも知られているよ。
経験からくる素晴らしい内容もあるけど、ほとんどが詰め込んだりした事で失われてしまっているかな。
料理の理論はよく書けているけど、基本的な知識の間違いと、流行の料理を許容するという彼の癖みたいのがあるね。
とは言え、今の彼は流行の料理を非難するようになっているみたいだけど。
日本の事を研究しようとすると、それぞれの情報ソースがそれぞれもっともらしい
理論を展開しているのはよくある事。
もっと掘り下げる必要があるだろうな。
この本は但し書きを付け加えたテレビ番組と同じくらいには良い本だと思う。
楽しくはあるけど、日本で食事をするためのガイドブックを探している人にはお勧めできないだろうね。
もし本当に日本に行きたいのなら、本当に試してみたいことをメモに書いておいて、彼が行間に匂わせている主張は無視する事だね。
★★★★★ - 凄く楽しく、参考になった(スコットランド、イギリス)
私はアマチュアの寿司シェフで(何度か作ったことがあるんだ!)、死ぬ前に一度は日本に行きたいと思っているんだ。
で、もっと日本料理を学ぼうとこの本を買ったわけ。
グルメによる旅行記は何度か読んだことがあるけど、マイケル・ブースの作品は読んだことが無かった。
これは嬉しい驚きだったよ!
マイケル・ブースはユーモラスで楽しい文体で料理を介して発見した日本を紹介してくれたんだ。
彼は日本の伝統、農業、膨大な数の日本の料理や飲み物の調理法、料理はどんな味がするのか、匂いや食べた時の感想を綴ってくれている。
目に見えるようで、まるでその場にいるような気になったよ!
加えて、日本そのものについても学ぶことが出来た。
国、人々、彼らの生活を形づけている伝統についてをね。
彼は本当に好奇心旺盛だね。
彼は遊び好きだけれども横柄でなく、楽しいけれど参考になるよ。
ボーナスポイントである彼の妻と2人の子供の旅行記はこの本を損なわせる部分なんて全くない。
同じように似たような年齢の息子を持つ母親として、もの凄く共感できて笑えたな。
この本を楽しく読んで色々と学べたし、ますます日本に行きたくなったよ!
彼の仮想旅行に同行するために、マイケル・ブースの他の作品も買ってみるつもり!
★★★★★ - 本当に楽しく、参考になった(ロンドン、イングランド、イギリス)
もし日本の文化や料理に興味があるなら、この素晴らしい本を読んでみるべき。
本当に良く書けているし、楽しい部分や今まで知らなかったことを学べる魅力的な本だよ。
特に面白いのは彼が連れて行った家族の視点から見た日本だね。
★★★★★ - Sushi!(マンチェスター、イギリス)
これは絶対的に素晴らしい本だから、寿司好きにもそうでない人にもお勧めするよ。
土曜日に5分ほど読むかどうか考えてから買ったんだけど、2日で読み終わったよ、
本を置くことが出来なかったんだ。
この本はフードライターとその家族が日本中を食べ歩く旅行記なんだ。
日本食について深い洞察があるだけじゃなく、本当に本当に楽しい内容になってる。
この本で最も楽しい部分の1つは作者の2人の息子が日本食や日本そのものを紹介している所だね。
最近読み終わりましたが、とても面白い本でした。
イギリスのフードジャーナリストが北から南から日本を縦断しながら様々な食材・料理を体験し、その様子を時に率直に、時にイギリス特有のシニカルなユーモアを交えて紹介しています。
外国人による現代日本の旅行記はあまりないので、そういった点でも大変楽しい本です。
日本語版を刊行するにあたって幾つかカットした章もあるようで(和牛の紹介とか面白そうなのに)、いつか完訳版を出してほしいものです。
じゃあソースカツ丼でも食ってろ