
今回は海外の反応ではないのですが、ちょっと興味深い内容だったので紹介します。
ユタ州で新稼働した化学兵器の処理施設で神戸製鋼が作った高機能真空チャンバーが使われるそうです。
引用元:New chamber designed to safely dispose of chemical weapons
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アメリカ陸軍に安全をもたらすよう設計されたハイテク機器がユタ州に到着した。
もしこれが無ければ陸軍は非常な危険に晒されることになるのだ。
これは腐食した兵器を爆破するという計画で、その中には化学兵器も含まれている。
当局はこれによって環境や人に被害が出る事はないと公言している。
”これは100%の効果があります。そのように設計されているのです”
ユタ州トゥーレ郡で陸軍の化学兵器処理施設の管理をしているJim Grgichはそう語る。
この計画ではマスタードガス弾や迫撃弾を含む約300発の弾薬を爆破処理する事になっている。
これは焼却施設の大きな変化でもあるのだ。
ここ15年間ユタ州は国が備蓄している弾薬を爆破処理してきた。
有害な化学物質を含む110万発の爆薬だ。
この施設の主な技術は爆薬をカットし、中の成分を2つの別々の炉に送る所にある。
このプロセスは今年の後半に終了する予定だった。
”我々がストックしてあった物の97%は処理が完了しています”
アメリカ陸軍『Deseret Chemical Depot』のマネージャー、Ted Rybaはそう語った。
しかし、彼らは焼却システムに送るにはあまりに腐食し過ぎ、不安定になり過ぎている数百発の弾薬を発見し、驚く事になる。
”弾薬が爆発して、被害者が出る可能性もあったかもしれません”
Grgichはそう語った。
彼らは解決策として爆発物を包み込み内部で爆破させるチャンバーに行き当たった。
そのチャンバーは日本の神戸製鋼で作られたもので、”Detonation of Ammunition in a Vacuum Integrated Chamber”の頭文字をとって”DAVINCH(ダヴィンチ)”として知られているものだ。
このDAVINCHシステムは現在日本で稼働しているもののほかに、ベルギーと中国でも稼働しており、5400発以上の化学兵器を安全に処理している。
これは2つのチャンバーとなっており、入れ子状態になっていて、総重量は16万ポンド(約72トン)ある。
ドアだけで3万ポンド(約13トン)もあるのだ。
陸軍が提供したビデオは日本で行われた試験の様子で、ユタ州で行われるものとほぼ同一の爆破だ。
このビデオではシステムは完璧に動作している。
大爆発によってチャンバーは大きく震えているが、爆破から何も漏れ出していない様子が見て取れる。
※引用元サイトに日本で行ったテストの動画があります
DAVINCHは危険な状態であったり、過去に内部から漏れ出した事のある約350発のマスタードガス弾を処理する。
チャンバーには爆破によって生み出されるガスを処理するための精巧な濾過システムも付けられている。
”このガス無害化システムにマスタードガスを入れた場合”
”これには自然環境に放出する前に格納する能力が備わっています。綺麗になるまで継続的に再循環させる能力があるのです”
Grgichはそう語った。
このシステムは現在ソルトレイクの施設で稼働中だ。
Intermountain Rigging and HeavyHaul(IRH)社はこのプロジェクトのために12台分の機器を提供する契約を結んでいる。
陸軍に届けられたこの焼却設備のセットアップを手伝うIRH社のドライバーや作業者はガスマスクを装着している。
そしてこのチャンバーは週末にトゥーレ郡に移動されると考えられている。
テストは夏に行う予定であり、爆破処理は9月からになると思われる。
計画は連邦機関からの最終承認を待っている所だ。
ちょっと調べてみたのですが、元々は第二次世界大戦時の化学兵器を爆破処理するために開発・稼働したもののようです。
流石は鉄を扱わせたら世界一の神戸製鋼。
施設内はわずかに減圧されており、万一ガスが漏れても外には放出されないようになっているとか。
過去にベルギーや中国に輸出した実績もあり、アメリカでも白羽の矢が立ったようです。
東西冷戦時に大量に作られた化学兵器やシリアの化学兵器破棄の問題などもあり、今後も需要が高くなっていきそうです。
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アメリカ陸軍に安全をもたらすよう設計されたハイテク機器がユタ州に到着した。
もしこれが無ければ陸軍は非常な危険に晒されることになるのだ。
これは腐食した兵器を爆破するという計画で、その中には化学兵器も含まれている。
当局はこれによって環境や人に被害が出る事はないと公言している。
”これは100%の効果があります。そのように設計されているのです”
ユタ州トゥーレ郡で陸軍の化学兵器処理施設の管理をしているJim Grgichはそう語る。
この計画ではマスタードガス弾や迫撃弾を含む約300発の弾薬を爆破処理する事になっている。
これは焼却施設の大きな変化でもあるのだ。
ここ15年間ユタ州は国が備蓄している弾薬を爆破処理してきた。
有害な化学物質を含む110万発の爆薬だ。
この施設の主な技術は爆薬をカットし、中の成分を2つの別々の炉に送る所にある。
このプロセスは今年の後半に終了する予定だった。
”我々がストックしてあった物の97%は処理が完了しています”
アメリカ陸軍『Deseret Chemical Depot』のマネージャー、Ted Rybaはそう語った。
しかし、彼らは焼却システムに送るにはあまりに腐食し過ぎ、不安定になり過ぎている数百発の弾薬を発見し、驚く事になる。
”弾薬が爆発して、被害者が出る可能性もあったかもしれません”
Grgichはそう語った。
彼らは解決策として爆発物を包み込み内部で爆破させるチャンバーに行き当たった。
そのチャンバーは日本の神戸製鋼で作られたもので、”Detonation of Ammunition in a Vacuum Integrated Chamber”の頭文字をとって”DAVINCH(ダヴィンチ)”として知られているものだ。
このDAVINCHシステムは現在日本で稼働しているもののほかに、ベルギーと中国でも稼働しており、5400発以上の化学兵器を安全に処理している。
これは2つのチャンバーとなっており、入れ子状態になっていて、総重量は16万ポンド(約72トン)ある。
ドアだけで3万ポンド(約13トン)もあるのだ。
陸軍が提供したビデオは日本で行われた試験の様子で、ユタ州で行われるものとほぼ同一の爆破だ。
このビデオではシステムは完璧に動作している。
大爆発によってチャンバーは大きく震えているが、爆破から何も漏れ出していない様子が見て取れる。
※引用元サイトに日本で行ったテストの動画があります
DAVINCHは危険な状態であったり、過去に内部から漏れ出した事のある約350発のマスタードガス弾を処理する。
チャンバーには爆破によって生み出されるガスを処理するための精巧な濾過システムも付けられている。
”このガス無害化システムにマスタードガスを入れた場合”
”これには自然環境に放出する前に格納する能力が備わっています。綺麗になるまで継続的に再循環させる能力があるのです”
Grgichはそう語った。
このシステムは現在ソルトレイクの施設で稼働中だ。
Intermountain Rigging and HeavyHaul(IRH)社はこのプロジェクトのために12台分の機器を提供する契約を結んでいる。
陸軍に届けられたこの焼却設備のセットアップを手伝うIRH社のドライバーや作業者はガスマスクを装着している。
そしてこのチャンバーは週末にトゥーレ郡に移動されると考えられている。
テストは夏に行う予定であり、爆破処理は9月からになると思われる。
計画は連邦機関からの最終承認を待っている所だ。
ちょっと調べてみたのですが、元々は第二次世界大戦時の化学兵器を爆破処理するために開発・稼働したもののようです。
流石は鉄を扱わせたら世界一の神戸製鋼。
施設内はわずかに減圧されており、万一ガスが漏れても外には放出されないようになっているとか。
過去にベルギーや中国に輸出した実績もあり、アメリカでも白羽の矢が立ったようです。
東西冷戦時に大量に作られた化学兵器やシリアの化学兵器破棄の問題などもあり、今後も需要が高くなっていきそうです。